晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

宮部みゆき 『ぼんくら』(再読)

2014-12-07 | 日本人作家 ま
そういや今、NHKでドラマやってますよね。岸谷五朗主演で。
主人公の同心、平四郎っていうのは覚えてて、これはナイスな
キャスティングだなと思いましたが、肝心の話の内容が完全に
忘れてて、ドラマをちらと見たんですが「あれ、こんな話だった
っけ・・・」なんて状態。

じゃあ本を読み直そう、ということで。

深川にある「鉄瓶長屋」。名前の由来は、昔、井戸から鉄瓶が
出てきたからだと。
それはさておき、この長屋に暮らす八百屋一家、お父さんの
富平は寝たきり、兄の太助と妹のお露の3人暮らし。
この八百屋一家で殺しが。

夜中に、誰かが走ってる足音を聞いた鉄瓶長屋の住人、煮売屋のお徳
は、外へ出てみると、差配人の久兵衛の部屋の明かりが。
お徳は、久兵衛の部屋にいた、血まみれのお露を見つけます。
とうとう富平さんが・・・と思ったお徳ですが、死んだのは兄の太助
でした。
「殺し屋がきて、兄さんを殺した」と、お露。

さて、本所深川方の同心、井筒平四郎がお徳の煮売屋に顔を出します。
太助殺しの捜査は、お露の「殺し屋がきた」という証言に疑いを。
お露がいうには、その殺し屋というのは、久兵衛に恨みを持つ正次郎
とか言う男で、前にも正次郎は久兵衛を襲いにきたことがあったそうで、
今回は太助が殺された、というのですが・・・

しかし、お露には「返り血」が付いていて、殺し屋というのは造り話
なのではないか、と。

そのうちに、じつは太助には恋人がいて、結婚するには寝たきりの父が
邪魔だったので、富平に対する殺意を持っていて、それを知ったお露が、
兄に父を殺させるわけにはいかないと、お露が太助を、という話が出て
きます。

そんな中、差配人の久兵衛が、太助が殺されたのは自分のせいだといって、
鉄瓶長屋から消えるのです。

そして、鉄瓶長屋の地主である湊屋という大店の主人がよこした新しい
差配人は、元植木職人の佐吉という若者でした・・・

お徳は、佐吉を「若くて頼りない」と信用しません。そのうちに、
鉄瓶長屋から店子が次々といなくなり・・・

湊屋の主人は何を考えているのか、消えた久兵衛の行方は。
太助殺しの真相は・・・

あらためて読んでみて、ああこれは面白かったと満足しました。
平四郎や岡っ引きの政五郎の手下の”おでこ”や美少年の弓之助
が登場する続編もたぶん内容覚えてないのでまた読んでみましょうかね。

上巻を読み終わって、ドラマのほうを見たら、ちょうどそこらへんの
話をやっていて、おおナイスタイミングと思って、ドラマは原作に
忠実に作ってありましたね。

たまに小説を原作にした映像化で「原作にはない”豪華”オリジナル
キャストが!!!」みたいな売り文句ありますでしょ。
あれ、ホントやめてほしいんですよね・・・
NHKの「ぼんくら」はオリジナルキャストは出て無さそうなので
安心して観ることができそう。



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2 コメント

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Unknown (ロビタ(管理人))
2014-12-15 11:18:03
>こにさん
お気遣いいただきありがとうございます。
まだ完治はしていませんが、自宅から通院しております。

「ぼんくら」のドラマ、いい出来ですよね~

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お久しぶりです (こに)
2014-12-08 08:12:13
入院されていたのですね。
もう体調は万全でしょうか。
突然の寒波、くれぐれもご注意くださいませ。

ところで「ぼんくら」
毎週録画して観ています。
最初の頃は、平四郎が好い男過ぎるなど、役者さんたちに違和感もありましたが、今はすっかり慣れて宮部さんの世界にどっぷり浸かっています。
いよいよ終盤、面白くなってきましたね。
来年から始まる葉室麟「銀漢の賦」のドラマ化も楽しみにしています。
トラバお願いしますね♪
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