晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

ピエール・ルメートル 『その女アレックス』

2017-01-13 | 海外作家 ラ・ワ
あれは2、3年前でしたか、すごく話題になってまして、
読みたい読みたいとずっと思ってたんですが、また例の
ごとく後回し。

海外では有名なミステリの賞を受賞、日本でもミステリの
いろんなランキングで1位とまあとにかくここまでハードル
上げてどうするんだって話ですが、読んでみることに。

この作品は、パリ警視庁の警部、カミーユ・ヴェルーヴェン
のシリーズ第2段ということなんですね。

文中でも、カミーユが捜査に戻るまでの葛藤が描かれている
のですが、それが第1作の物語になるそうです。

さて、文庫の帯に「読み終えた方へ、101ページ以降の展開は
誰にも話さないでください」とあり、この物語は全部で449ページ、
ってことは4分の3は書けないじゃん!

というのももっともな話でして、まあざっとあらすじを。

アレックスという女性が服屋に入ったり、食事をしたりして
いると、男の目線が。しかしアレックスはその男を知りません。

店を出て歩いていると、車が急に止まってアレックスは殴られて
車に投げ込まれます。

誘拐事件だと上司のル・グエンはカミーユに現場に行けと命令。
しかしカミーユは1年間の休業で職場復帰したばかり。
他に人がいないのでしかたなく現場へ。

目撃者によると、夜9時、白いバンから男が1人出てきて、女性
を殴って車に押し込んだ、と。

アレックスは目が覚めると、どこか倉庫のようなところ。
するとあの男が。

命だけは助けてほしいと願うアレックスに、男は「おまえが
くたばるところを見てやる」と一言。
そして狭い木箱に入れられて、ロープで宙に吊るされます。

一方、警察の捜査は少ない目撃情報や監視カメラで女性の
行方や男の正体を探します。

・・・「101ページ」はここまで。ここから「え?」という
展開になって、さらに「え!?」となって、「ええっ!?」
で、最後に「わーっ!」となります。喜怒哀楽が総動員。

なんといいますか、残酷な話ってあまり好きじゃないんですが、
不思議と読めました。というのも、ストーリーとは直接関係の
ない描写が独特で、例えば横に流してる髪型の男を「たった今
平手打ちをくらったような髪型」としてみたり、こういうところ
がショックを和らげるといいますか。

カミーユとル・グエンのでこぼこコンビも面白いですね。
カミーユはニコチン依存症の母の影響で身長が低く、一方
ル・グエンは背が高く横幅もあり、つまり太ってます。
 
カミーユの部下で一緒に捜査にあたるボンボンのルイ・マリアーニ
と、どうしようもないケチのアルマンもいい感じですね。



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