晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

髙田郁 『みをつくし料理帖 心星ひとつ』

2020-03-15 | 日本人作家 た
この作品はシリーズの6巻目。

前作では、さまざまな(懸案事項)がちょっとだけ進展したり、あるいはまた複雑な方向に行ってしまったりということで、これははやく6巻を読まねば!と思い、結果シリーズの5巻と6巻の連投ということになりました。

はい。

「つる家」の常連客で版元(江戸時代の出版社)の坂村堂が、父の友人で旅籠(よし房)の主を連れてきます。その後、旅籠の主は坂村堂といっしょではなく、ひとりでちょくちょくつる家にやって来るのです。どうやら目当ては料理ではなく芳のようで・・・という「青葉闇 しくじり生麩」。

前巻で、吉原の大見世「翁屋」で花見弁当を作った澪でしたが、その翁屋の主がつる家にやって来ます。じつは花見のときに主から「うちが金を出すから吉原で店をやってみないか」と誘われたのですが断ったのです。ところが主は「店も一等地を用意する」と。ところが後日、今度は澪にとって憎い相手「登龍楼」の番頭から「うちの支店を居抜きで買わないか」という話が・・・という「天つ瑞風 賄い三方よし」。

ここ最近、つる家の近所で小火騒動が多く発生し、町年寄が奉行からとやかく言われる前に名主に「火を使うのを午前中のみにしろ」との申し入れが。しかしそんなことでは料理が作れません。そこで澪たちの考え出した起死回生のアイデアとは・・・という「時ならぬ花 お手軽割籠」。

つる家にひとりの白髪の侍がやって来ます。「小野寺家の用人」と名乗る侍は、澪に武家奉公に入ってほしいと誘います。その理由とは、数馬の母も妹もたいそう澪のことを気に入ったので、ゆくゆくは次期当主である数馬の結婚相手として、というもの。澪にとって、どうせ叶わぬ恋、せめてご健勝を祈るだけの片想いの相手だった小松原さまこと数馬と結婚できるということで浮かれ気分になってもいいところなのですが、いろいろと話を聞いていくうちに澪に心境の変化が・・・という「心星ひとつ あたり苧環」。

そういえば、今年の秋でしたっけ、映画がやるんですってね。どんな内容なんでしょうか。
コメント
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