晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

ピーター・メイル 『南仏のトリュフをめぐる大冒険』

2011-09-06 | 海外作家 マ
ピーター・メイルの南仏に移住してそこでの生活と綴った
エッセイ「南仏プロヴァンスの12か月」、「南仏プロヴァ
ンスの木陰から」がとても面白かったので、ほかの作品を
探しに本屋に行って、見つけてきました。

と、エッセイかと思ったら、舞台こそプロヴァンスですけど
小説形態で、まあどんなものかと思い読み始めたらこれが
また面白い。

イギリス人のベネットは30代で独身貴族を謳歌する、気まま
な男。ビッグビジネスのプランを持ちかけられて大金を騙し
取られ、仕事を探そうと、新聞広告に自分を売り込みます。

そこで連絡があったのですが、依頼主は、ジュリアン・ポオと
名乗る大金持ちの商人で、ポオから頼まれた仕事というのが、
モナコの別荘に行き、ある荷物をもらい、しばらくポオになり
すまして滞在してほしい、とのこと。

経費は自由に使ってよいとのことで、モナコへ向かったベネット
は、高級アパートメント(ポオの別荘)を拠点に、高級車に乗り
まわし、高級ブティックで買い物、高級レストランで食事と贅沢
三昧。これに気が大きくなり、昔の女性を呼び寄せるのですが、
これが事件のはじまりで、ポオから頼まれたもうひとつの仕事、
ある荷物をあずかっていたのですが、ベネットのシャワー中、
女性は訪ねてきた謎の男たちにその荷物を渡してしまうのです。

これはまずいとフランスに戻りポオに報告しますが、その犯人は
イタリア人の小悪党と見抜き、ベネットに取り戻しに行けと命令。
そして、もしもの時のために、助っ人を用意すると言われて、ふた
たびモナコへ戻ります。

その助っ人とは、かつてのポオの愛人でアンナというアメリカ人
女性。しかし経歴はイスラエル軍に在籍経験を持っていて、その
美貌とはうらはらにたよりになる存在。

盗まれた荷物が、悪党のイタリア人が所有するクルーザー内で
オークションにかけられると知り、偽名を使ってそのオークション
に参加するふたり。はたして荷物を取り戻すことができるのか・・・

この「荷物」とは、ポオが大金を使い、長年に渡って研究してきた、
トリュフの人工栽培の方法だったのです。

さて、どうにかこうにか、船内でひと波乱起こし、船から逃げ出し、
荷物を取り戻したのですが、アンナはこれを人質代わりにして、ポオ
から大金をせしめようとベネットに話を持ちかけますが・・・

骨太とはいえないですが、スリルのあるアクションです。
コメント
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