師走に入ってしまひました。
この時期の挨拶は、「まう、換へた?」です。
タイヤの交換です。
暫らくすると、「そろそろ、白いものが落ちてくるな」と天を仰ぎます。
一度降ってしまふと、どうといふことはないのですが、
初雪を境に、気持ちを冬モードに切り替へるためのきっかけを探す時期です。
年々、時間のめぐりが加速してゆきます。
まう、小生のギアなどは、とっくにオーヴァードライヴに入ってゐるのですが、
それでも、まだアクセルを強く踏み込んで坂道を駆け上がってゐるやうです。
何も、好んで時間を早めてゐるつもりもさらさらないのですがー。
モントゥーのバッハを久しぶりに聴きました。
ピエール・モントゥーのバッハのアルバムといふことではなく、
息子クロードの為の選曲のアルバムですが、
小生は、このバッハの管弦楽組曲の2番の演奏がとても好きで、
とてもたをやかな演奏です。
息子のフルートの音色はとても渋く、派手さも少なく、
やはり演奏自体は、”モントゥー爺”の指揮の魅力に負ってゐます。
序曲の、ゆったりとして、かつ堂々とした開始が素晴しく、
弦の低音部がしっかりと腹に響いてきます。
40年以上も前の録音ですから、その時代のスタイルもあるのでせうが、
それをはるかに越して、バッハのもつ、
音楽の大きさと深さを聞くたびに感じさせる演奏です。