やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

ブロムシュテットのベートーヴェン

2006-12-09 | 音楽を
     
         

「のだめカンタービレ」の影響でもありませんが(いや、さうかな?)
ベートーヴェンの7番を聴きたくなりました。

ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/シュターツカペレ・ドレスデンによる演奏を久しぶりに聴く。
1975年2月の録音。

50歳前のブロムシュテットが、この世界屈指の名門オーケストラに迎へ入れられてすぐに始まった交響曲全曲録音の第一弾の録音。
そのための緊張といふものが、演奏にひしひしと伝はってくる。
やや遅めのテンポを設定し、細部の造形を彫り上げやうとしてゐる。
その、指揮者の演奏といふよりも、
これは、明らかにシュターツカペレ・ドレスデンのベートーヴェン演奏です。

特に、聖ルカ教会でレコーディングされた、まったく、素晴しい音色。
弦も深みがあり、特に改めて思ったのが、ティンパニの音色の渋さ。
妙に乾いた音ではなく、しっとりとした皮の音色。
特に、後半の連打では、その音色が心地よい。

演奏自体も、きはめて正統なもので、安心していつまでも聴けます。
後半の演奏も、駆け抜けるやうなものではなく、
早足で踏みしめるやうなそれで、先走ってゐないところがよい。