やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

よき、フォーレ

2012-03-01 | 音楽を
定期的に、フォーレのレクヰエムの演奏を探してゐる。

きっと、おそらく、棚のフォーレのレクヰエムの演奏CDは、20数枚ほどになってゐるはずですが、また、テープや聴けもしないLPを合はせると、さまざまな演奏を聴いてきました。
(でも、生演奏では、2回だけしか聴いてゐません)

そして、なかなか、よい演奏に遭ふことが少ない曲です。
曲自体がきはめてシンプルなので、そのまま演奏してしまふとアッサリとし過ぎてしまひ、勢ひ、メリハリをつけると、とんでもない代物に変はってしまふ。

今も、動画サイトで、小澤征爾さんの何かのイヴェントの時の演奏を見られますが、とんでもない代物の代表みたいな演奏で、合唱は、何を勘違ひしてゐるのか、まるで第九の終楽章のやうに朗々と歌ってしまってゐて…。

小生も、月並みに、やはりこの曲の決定盤は、ミシェル・コルボズ/ベルン交響楽団での旧録音にとどめをさし、彼の二度目の録音でも届かない、至宝の演奏です。

少年を含む男性のみの合唱で、ソプラノも少年で、その危ふひまでの声が、ぎりぎりのところで踏みとどまって、たゆたふやうな合唱の見事さと相まって、フォーレの、母に捧げた哀しみが尽きることがない、絶後の名演です。

そんななか、これは! といふ、演奏に逢へました。



奏者は、よく知らない方々ですが、アムステルダムの合唱団の、なんと素晴らしいこと!!
コンセルトヘボウの大ホールでの演奏なので、大げさな演奏なのかしらん? と思ってゐましたが、実に精緻な、きはめて静謐な演奏で、特に女性合唱の見事な声の絞り具合!

あっといふまに、感謝するやうに聴き終へてしまひました。
(尚、動画は前半だけなので、気に入った方は、残りを検索して聴いてみて下さい)