B-24 リベレーターの海上哨戒機版であるPB4Yを作りました。1960年代のレベル製で当時郡是産業から発売されていました。設計図にはイギリス海軍向けの塗装説明とスライドマークも付いていて米軍仕様とどちらも選択可能だったのですが、イギリス海軍向けを元々作るつもりであったのでそちらを選択。英国海軍のリベレーターはMk1、Mk3ともハセガワから2000年以降の新しい金型のものが出ているのですが、現在入手困難であり、中古プラモ点で見つけた古いレベルキットからASVレーダーなどはスクラッチで作製することにしました。
同じスコードロン内の機体にも種々のバリアントがある。プロペラは厚かったのでアカデミーのBー17から流用。
1941年カリフォルニア州サンディエゴのコンソリデーテッド社でAM929として4発重爆がロールアウトされると、U-boatによる通商路破壊に悩まされ、航続距離の長い対潜哨戒機を必要としていた英国は、早速英国製の機雷などを搭載し、ASVII対海上レーダーを装着できる改装版をLiberator Mk1として発注しました。1942年8月に北アイルランドのバリケリーの第120対戦哨戒隊に配属されると、米国から供与されていたカタリナやB−17以上の活躍を終戦まで発揮しました。種々のバリエーションがあるものの、B-24としては18,188機が生産され、英国海軍には164機が供与されました。大戦中損傷を含めて93隻のU-boatがB−24(米海軍所属を含む)によって沈められたと記録されています。Liberator 3(PB4Y-1)はB−24D型が改装されたもので、Platt & Whitney R1830 supercharger1,200馬力エンジンを4機搭載、巡航速度は346kmで、航続距離は薬2,500km。爆弾搭載量は1,200-3,000kgでした。対潜哨戒型は上下部の旋回銃座を省略したものや、ASVレーダーの他に夜間照射用レイライトを翼に付けた機体、機首や機体中央下部にレーダードームを装着した種々の派生型がありました。
機首の機銃用の穴からレーダーアンテナを出す。無線ワイヤも哨戒機は胴体から直接出ていた様だ。下面銃座は撤去。
モデルは自分とほぼ同じ年齢の古いもので、子供の頃から模型屋で見かけたものでしたが、レベル製B−24D爆撃機型は中学の頃作りましたが、PB4Yは初めてです。機体内部や操縦席はえらく簡略化されていて、他の模型の流用や厚紙などから追加の器材を作製しました。銃手を含めて5名の搭乗員が付いていて、定員は7名なので模型に載せる分としては十分でした。ASV II radar は支柱などがSunderland飛行艇、B-17、ウエリントンなどでそれぞれバリエーションがあるので、今回は伸ばしライナーから自作してみましたが、曲がってしまう傾向があり、真鍮線で作り直しました。整合は比較的良好だったものの、付いていたスライドマークは流石に全く使えず、別買いの物を使用しました。前輪降着モデルでB-24は特に前よりに車輪があるため、機体が片手で持てない程機体前部に重りを入れる必要があります。これで十分と思っても、H型尾翼を付けたら後ろにのめったため、まだ付けてなかったエンジン部を丸くくり抜いて3gの釣り用の重り8個を追加、計50g近くを粘土と共に機体前部に入れて、やっと自立しました。機体上面はエクストラダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩、下面は白ですが、疲労感を出すために白のサーフィサーを吹いた後にレッドブラウンを縦のリベット部に筆塗りしてからつや消し白をスプレーしました。下面は淡いグレーの墨入れを軽く施しました。エンジンカウルの熱排出用に可動する部分は2Bの鉛筆でスジを入れると綺麗に入ります。機首に旋回機銃のあるAirfix製B−24Hと並べてみました。
上面はエクストラダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩。
Airfixの爆撃機型B-24H
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