rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

副島隆彦氏の講演会に行って来た2014

2014-11-18 15:15:52 | 政治

2014年11月16日に開かれた「副島隆彦を囲む会」定例会に行ってきました。題目は「2015年、世界は平和か、戦争かへの岐路に立っている」というもので、第一部に研究員の六城氏による近著の解説、第二部に副島氏の講演というプログラムでした。投資家相手の経済解説ではなく、副島氏の思想を基本的に理解し(ある程度以上共感している)身内相手の講演ということもあり、内容は筋書きだっていない分、氏の思いの丈を自由にしゃべり尽くすという感じの副島節炸裂の内容でした。私などは「副島節が聞ければOK」という参加者なので満足でしたが、理論だった講演を期待している人には??という感じだったかもしれません。以下演者の意図とは関わりなく、自分にとって面白いと感じた内容について備忘録として記しておきます。内容は自分の知識による補足や勘違いを含む可能性があります。

 

○ 徳川家康が鎖国をしたのは信長がイエズス会に殺されたから

 最近の著作から、信長が安土桃山に天主閣(デウスの住まい)を作って天主を気取った事を嫌って、イエズス会が本能寺の隣にある南蛮寺から日本にない大砲を放って殺した(形の上では明智光秀が殺したことになっている)、という経過を見ていた家康はイエズス会を恐れてキリストを禁教とし、しかもカソリックでないオランダからだけ貿易を許して情報を得ようとしたのだろうという説明。

 

○ 現在の米国の世界戦略はオバマ・CFRを中心とした勢力均衡派と、ネオコンヒラリー・CSISを中心とした大戦争派に分かれている

 副島氏と離れるが、中野剛志氏の「世界を戦争に導くグローバリズム」集英社新書0755A (2014年刊)に解説されているブッシュ・理想主義とオバマ現実主義(もともとエドワード・カーが1939年に著した国際関係理論に基づく解説)と基本は同じくする分析。現実主義に基づいて米軍が自ら手を加えて自国の優位性を保つのではなく、各地域の勢力に小規模な紛争を行わせて米国は一段上から調整を取るオフショアバランシングを理想とし、国内政治と経済の充実を目指しているオバマ一派と、世界に大戦争を起こして米国の債務を帳消しにしてしまい、経済を立て直そうというネオコン一派に分かれているという解説。民主党の多くと共和党でもリバータリアン・茶会を加えた勢力はオバマ派に属していて中国とも仲良くし、TPPも推進しようとしているという。一方ウクライナやイスラム国、北朝鮮も利用して何とか戦争を起こさせようとしている危険な一派がいて、安倍晋三も統一教会を通じてそちらとつながっている可能性が高いという。

 

○ 円安・株高は日銀の量的緩和で実際の景気と無関係に無理矢理作り出された官製相場にすぎない

 これは誰も否定できない事実でしょう。FRBのイエレン議長がQE3を止めると言ったことに反応して米国の株が暴落するのを防ぐタイミングで黒田日銀総裁が日本人の利益と無関係に放ったドル防衛の方策だというのは誰も否定できないと思います。

 

○ 衆議院解散はアメリカの命令

 外遊中の安倍氏の発案とも思われず、自民党内、野党、官僚にも何のメリットもない衆議院解散はアメリカがやれと命令する他誰も従わないだろうという推測は尤も。内閣不信任も出されず、国民に信を問う問題も出されずに今やっとけばその後4年間の政権が安泰という理由で自由に首相が衆議院を解散する権利は弁護士の郷原氏がブログで述べているように憲法違反だと言えます。閣議で決めれば憲法解釈を変えても良いというのも法的裏付けのない憲法違反(集団的自衛権の解釈)と言えますが、メディアがその程度(理系の医者が通常のコンプライアンスを理解するための知識で解る程度)の法理論に基づく違反について報道や批判もしないのは異常としか言えません。

 

○ 首相と閣僚は靖国に行くな

 戦犯が合祀された段階で靖国に首相や閣僚が行くのは講和条約違反になるから批判されて当然、私人としてならいくら行っても良い、とする意見は納得できます。(本来副島氏はもう少し硬直した意見だったようですが、周囲が反対するのでややマイルドになったような)

 

○ 福島程度の放射線は怖くない

 現状の放射線濃度は危険ではないというのはその通りでしょう。私も患者の治療で透視造影のための放射線を散々浴びて来た方ですが、問題ありません。ただわざわざ浴びる必要はないし、放射性物質の内部被曝についての長期的影響については不明な点が多いことは事実なので「大丈夫」と言い切ることはできないと私は思います。

 

 他にも副島氏の夫婦関係の危機とか、安倍首相の生い立ちとか、歌とかありましたが東京国立博物館が国立で5時ぴったりに閉まるので4時45分までしゃべりまくって「次回使わせてくれなくなるからさあ、急いで帰れ、解散!」という面白い会合でした。


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