行動経済学の創始者でノーベル賞受賞者のダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』の基本的主張は,ファストなシステム1とスローなシステム2の分業で人間の意思決定がなされているというもの。システム1は無意識的で直感的,システム2は認知的で合理的な意思決定を司る。
この分類はカーネマンが考え出したものではなく,スタノヴィッチとウェストによる(とカーネマンの本にも書いてある)。そのスタノヴィッチ氏の近著を購入した。ウェストとの共同論文も収められている。彼らの関心は,合理性の個人差にある。そこがぼくの関心を惹きつけた。
この本でスタノヴィッチは,システム2をさらに「アルゴリズム的」と「内省的」(reflective)に分け,後者が合理性を担うと主張する。ちなみに『ファスト&スロー』の訳書では reflective を「熟考」と訳している。どちらがニュアンスとして正しいかは原書を読まねばわからない。
したがって,アルゴリズム的には知的だが,合理的でないバイアスを持つ人間が存在し得る。このことは,現在進めている共同研究と大いに関連するかもしれない。ということで「今後読まねばならない本」リストに入れた。『ファスト&スロー』をまだ読み終えていないけど・・・。
この分類はカーネマンが考え出したものではなく,スタノヴィッチとウェストによる(とカーネマンの本にも書いてある)。そのスタノヴィッチ氏の近著を購入した。ウェストとの共同論文も収められている。彼らの関心は,合理性の個人差にある。そこがぼくの関心を惹きつけた。
Rationality and the Reflective Mind | |
K. E. Stanovich | |
Oxford University Press, USA |
この本でスタノヴィッチは,システム2をさらに「アルゴリズム的」と「内省的」(reflective)に分け,後者が合理性を担うと主張する。ちなみに『ファスト&スロー』の訳書では reflective を「熟考」と訳している。どちらがニュアンスとして正しいかは原書を読まねばわからない。
したがって,アルゴリズム的には知的だが,合理的でないバイアスを持つ人間が存在し得る。このことは,現在進めている共同研究と大いに関連するかもしれない。ということで「今後読まねばならない本」リストに入れた。『ファスト&スロー』をまだ読み終えていないけど・・・。