昨日のJIMS「消費者行動のダイナミクス」研究部会では,鳥海不二夫さん(東大)をお招きして「東日本大震災における Twitter の分析」について伺った。これは,2011年3月7日~23日の間に,日本語で交わされた約3億近いツイートを分析する研究プロジェクトの一環である。
いうまでもなく 3.11 の直後にツイートは激増したが,一方でハッシュタグの種類は減少している。つまり,人々の話題が地震や救援関係に集中した。リツイート(RT)も増加したが,興味深いのが,ふだんあまり RT されていないユーザーの発言が激しくRT されたことだ。
これはつまり,非常時には一時的な(鳥海さんの言葉を借りれば「一発屋」の)インフルエンサーが登場する,ということだ。そのことは災害時のコミュニケーションとして適応的だという気がするが,逆の可能性も考えられる。そうした点を深く調べると面白そうだ。
3.11 直後は,持続時間が短いリツイートが増えるとともに,元々相互の RT/Reply が活発だったユーザ間でさらに活発になったという。こうした変化はその後多少沈静化するものの,震災以前の水準には戻っていない。つまり,何らかの構造変化が起きた可能性がある。
3.11 が引き起こした変化には,一時的変化で終わったものと,多少とも構造変化したとみなせるものがある。これらを直観で語るだけでなく,データできちんと識別することは非常に価値がある。そのためにも,最近のツイートとの比較も今後の課題として残されている。
鳥海さんを中心とした東日本大震災時のツイート分析プロジェクトは,多数の優秀な研究者を巻き込んで継続中であり,今後さまざまな成果が出てくるものと期待される。デマについては意外に件数が少なく,個別の深い分析が可能とのこと。個人的には特にそこに興味がある。
今回のセミナーの前半では,実はぼく自身が「アフィリエイト広告:消費者生成広告メディアの可能性」について報告した。INFORMS Marketing Science Conference で発表し,今週末の JIMS でも報告予定なので,ここでは詳しく紹介しない。しかし,いくつか重要な指摘をいただいた。
1つは,知人のアフィリエイト広告から買うというのは,一種の社会的な返礼ではないかということ。そこは社会学的考察が必要な点だ。もう1つはアフィリエイトへの信頼形成をいかにモデルに組み込むか。確かにそこがないと,アフィリエイト広告の本質に迫っているとはいえない。
いうまでもなく 3.11 の直後にツイートは激増したが,一方でハッシュタグの種類は減少している。つまり,人々の話題が地震や救援関係に集中した。リツイート(RT)も増加したが,興味深いのが,ふだんあまり RT されていないユーザーの発言が激しくRT されたことだ。
これはつまり,非常時には一時的な(鳥海さんの言葉を借りれば「一発屋」の)インフルエンサーが登場する,ということだ。そのことは災害時のコミュニケーションとして適応的だという気がするが,逆の可能性も考えられる。そうした点を深く調べると面白そうだ。
3.11 直後は,持続時間が短いリツイートが増えるとともに,元々相互の RT/Reply が活発だったユーザ間でさらに活発になったという。こうした変化はその後多少沈静化するものの,震災以前の水準には戻っていない。つまり,何らかの構造変化が起きた可能性がある。
3.11 が引き起こした変化には,一時的変化で終わったものと,多少とも構造変化したとみなせるものがある。これらを直観で語るだけでなく,データできちんと識別することは非常に価値がある。そのためにも,最近のツイートとの比較も今後の課題として残されている。
鳥海さんを中心とした東日本大震災時のツイート分析プロジェクトは,多数の優秀な研究者を巻き込んで継続中であり,今後さまざまな成果が出てくるものと期待される。デマについては意外に件数が少なく,個別の深い分析が可能とのこと。個人的には特にそこに興味がある。
今回のセミナーの前半では,実はぼく自身が「アフィリエイト広告:消費者生成広告メディアの可能性」について報告した。INFORMS Marketing Science Conference で発表し,今週末の JIMS でも報告予定なので,ここでは詳しく紹介しない。しかし,いくつか重要な指摘をいただいた。
1つは,知人のアフィリエイト広告から買うというのは,一種の社会的な返礼ではないかということ。そこは社会学的考察が必要な点だ。もう1つはアフィリエイトへの信頼形成をいかにモデルに組み込むか。確かにそこがないと,アフィリエイト広告の本質に迫っているとはいえない。