Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

欧州共同体でも電子商取引でもないEC

2007-06-26 23:32:11 | Weblog
午前中はテスト。登録者が180人,ふだんの出席者が100人強ぐらいなので,120~130と予想していたが,登録者のほとんど来ている。授業に出なくても点が取れると甘く見られたということか。例年に比べやさしい問題しか出していないので,彼らの予想は正確だったかもしれない・・・と思うものの,採点してみないとわからない。

午後は期限が迫った原稿を片付ける。そして夕方,同僚の原田さんの案内で,同じ研究科・別の専攻の星野先生の研究室へ。初めてお会いするが,エンタテイメント・コンピューティング(EC)の若き第一人者であることは事前に知っていた。自律キャラクターエージェントが相互にストーリーを創発するシステム,オンラインゲームと融合した英会話学習システム,そして最近数々の賞を受賞したシャボン玉に映像と音響を連動させたシステム・・・いろいろなデモを拝見。

工学というより芸術系の香りが漂うきれいな研究室。向かい側の部屋で学生たちが作業しているが,われわれの研究室とは違うし,より工学的な研究室とも違う雰囲気・・・。原田さんと,ゲームやエンタテイメントに関する経済学,経営学,マーケティングの研究動向について意見交換し,星野さんもそれを聞いていた。ぼくの「クリエイティブ」研究についても話が及ぶ。

ここから急にコラボが生まれるとは思わないが,こういう素晴らしき同僚たちがいるという誇りとともに,将来に向けて何かできないかという,喜びに満ちた感覚を感じる。しかし・・・明日早朝に部屋を出て成田に向かわなくてはならないのに,全く荷造りしていない。シンガポールを舐めたらいかん。

兄・姉のほうがIQが高い?

2007-06-26 07:50:28 | Weblog
「兄や姉の方が弟、妹よりもIQが高い」ことを示す研究結果が Science に発表されたことを「大竹文雄のブログ」で知る。そこで引用されている朝日の記事によると,幼少期に兄・姉をなくした第2子のIQはそうでない場合に比べてそう低くないため,後天的な要因によると考えられる。たとえば「年長の子どもは、弟や妹の家庭教師役を務めることが多いためだろう」という推測が紹介されている。

24万人の調査というから,よほどおかしな統計分析が行われていない限り,事実としてそういう傾向があるのだろう。しかし,その理由は,第1子が第2子の面倒を見るから,というのは本当だろうか。それは一人っ子の場合と比較してみればわかるはず。原文を読むと書いてあるのだろうか。

長男・長女のほうがしっかりしている,という「経験則」(俗説?)をよく聞く。親の関心が幼少期に弟・妹に向かうので,自立を促されると。ならば,IQではなく,EQやCQ(クリエイティブ力)でいえば,次男・次女のほうが優れているのではないか・・・全くの憶測だが。もっとも,こうした議論が多少とも説得力を持つのは,兄弟が多い時代であろう。