HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

IAN DURY & THE BLOCKHEADS / ROCKPALAST 1978

2012-09-13 20:39:25 | ROCK

掲載写真は78年2月21日、イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズがドイツのテレビ番組
「ロックパラスト」のために収録した映像をDVD化したもの。
全15曲収録で、前年9月にリリースされたイアン・デューリー名義のアルバム「NEW
BOOTS AND PANTIES!!」収録曲全ての生演奏を見ることができる。

イアン・デューリーといえば、まずは「NEW BOOTS ・・・」であり、その全曲ライブを
アルバム発売当時の映像で見ることができるというのは、何とも嬉しい。当たり前だが
メンバーは皆若いし(といっても、絵的に老けている人が多いのだが)、当時の英国
ロック・シーンを牽引とまでは言わなくとも賑わしていた勢いを感じることができるのが良い。

イアンの動きというのは、彼の身体的ハンディキャップを逆手にとった独特のものがあり、
彼らをテレビで見ることによい反応をしなかった人たちがいたとしても不思議ではない。
しかし、ロックのリアアリティーと生(せい)のリアリティーを意識的に体現したイアンの
ステージは痛快ですらある。

派手なアクションは出来ないものの、マイクをそれこそおもちゃのように扱いこなす様は
必見。『WAKE UP AND MAKE LOVE WITH ME』で、スタンドに装着したマイクの
コードを引っ張ってマイクをおっ立てる様は、想像力を掻き立てられる。(笑)
他にもスカーフを巻きつけたり、極限まで伸ばしたり(笑)倒したり擦ったり、やりたい
放題である。

『SWEET GENE VINCENT』のエンディング間際でイアンが倒れる場面があるのだが、
すぐさまスタッフがとんできてイアンを抱き起こす。アクシデントだと笑い飛ばすが、
笑っていいのかどうか微妙なところが生々しい。

85年のハマースミスでのライブの時もそうだったが、イアンは何だかよくわからない
ビニールの袋を持っている。スカーフだの何だかんだと小物が入っているのだろうが、
ビニール袋は無いだろう、というのが笑わせる。
今は無きチャーリー・チャールズの勇姿、長髪のノーマン・ワット・ロイ、
一筋縄ではいかなさそうなデイヴィー・ペインらの役者振りも見事。

今年はイアン・ハンター&ミック・ロンスン、グラハム・パーカー&ザ・ルーモア、そして
イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズと、私好みのDVDを出してくれたこのシリーズ、
次は何が出てくるか、楽しみである。


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4 コメント

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Unknown (たこべい)
2012-09-13 23:27:16
これも買わねば。(調度、エリック・バードン&WARのDVDが届いたところ。いいです)
イアン・デュリーは、「Do It Yourself」が一番好きでした。生で観たかった。
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Unknown (ハリー)
2012-09-15 10:48:07
たこべいさん

今回のDVDは日本盤でなく、輸入盤を買いました。
普通に国産デッキで再生でます。

「DO IT YOURSELF」って、ジャケット・デザインが
何十種類もあるじゃないですか。ポリスの「シンクロニシティー」もそうですが、全てのジャケット写真を見てみたいと
常に思っています。
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げろっぱ (tapara)
2012-09-18 23:43:08
Harryさん、

>『SWEET GENE VINCENT』のエンディング間際でイアンが倒れる場面があるのだが、

この映像を見ていないのであくまで野次馬の独り言なのですが、それって御大ジェームス・ブラウンのマントショウをまねているといくことは、ありませんか?
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ぐっごー (ハリー)
2012-09-19 20:20:24
taparaさん

マントショーとは程遠いような倒れ方というか、こけかた
でした。(笑)
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