HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

VALENTINE'S GIFT IDEAS

2011-02-11 23:06:40 | ROCK

09年11月の当ブログで、再結成モット・ザ・フープルのCDを購入したことを書いた。
購入先は「CONCERT LIVE」のHPだったのだが、先日届いたメールを読むと
ヴァレンタイン・デイにかこつけて(笑)バーゲンを行うような趣旨のことが書いてあった。
元々がCDR仕様でそれに1セットにつき20£払うのは、なかなか決断がいるところなのだが、
3セット買って15£というなら、つい財布いやカードの紐(?)も緩むと言うものだ。

面白いのはHP上で「男性向け」「女性向け」のコーナー分けがあって、モットや
バッド・カンパニーは「男性向け」商品であった。(笑)
そんな訳で男の子の私はバッド・カンパニーのCDRを3セット購入することにした。
届いた包みを開けると、何故か1種だけ「別発送」と書かれてあったのが不安を煽る。

元々リリース時から、あまり良い評判がなかった「CONCERT LIVE」のシリーズ。
なぜなら収録時間が短いにも関わらず3枚のCDRに分けてあること、盤によっては
曲目表示がないことが主な理由だ。掲載写真の2010年4月2日マンチェスターでの盤は
曲目表記が無かった。



上に掲載した4月1日ウェンブリーでの盤は曲目表記があったのだが、クレジットを見てわかる通り
1枚のCDRに7曲とか6曲の収録というのは無いだろう。(笑)
それでもアーティスト公認の盤で、それなりのミックスが施された音なので、ファンの方なら
バーゲン実施中の今購入するのが得策だろう。

2010年のU.S.A.ツアーの音源は別サイトで販売されているが、そこまで手が回らないのが
実情ではあるけれど。

2月12日追記:数日遅れで残りの1枚も到着しました。

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OVER THE RAINBOW

2011-02-10 21:23:47 | DAY BY DAY

例えば。この世から去る時、「1曲だけ聴く時間を与えてやる」と言われたら、貴方は何を
選びますか。誰の演奏とか歌唱とかいうことを別にして単純に1曲と言うなら、迷わず
私は「OVER THE RAINBOW」を選ぶ。この曲を最初に聴いたのは、中学生の時に見た
というか見せられた、地方回りの劇団か何かが市民会館で演じた「オズの魔法使い」
だったと思う。それから美しいメロディーが頭から離れなくて困った(笑)のだが、
演奏者を指定できるなら、キース・リチャーズさんの歌ったヤツでお願いしたいところだ。

ちょうどこの時期だったか。何を思ってか1月のブログで大学受験にまつわる話を2つ書いたので
その延長のようなものだが、受験をした年の今頃は友人と京都のホテルに相部屋で泊り、
私は試験を3つ受けた。一応勉強道具も持って行ったが、じたばたしても始まらないので
適当に本を開いたり閉じたりしながら、友人と気楽に過ごした。
多分金曜日の夜だったと思うが、何気にテレビのチャンネルを選んでいたら、音楽番組を
やっていた。何の解説もDJ(いやVJか)もなく次々とビデオが長時間流れる番組というのは新鮮で、
「次に何がかかるのだろう」と食い入るように二人でテレビを見た。同好の友人もロック好きのヤツ
だったので、文句を言われないのが助かった。(笑)当時の私の知識では、どちらかというと
知らないバンドが多かったのだが、「都会に来れば、こんな番組が見られるんだ。」と
思ったのは言うまでも無い。(笑)それが私が初めて見たMTVであった。

知らないバンドが多い中、その時見たビデオで今でも記憶に残っているのが、特に好きだと
言う訳ではないがネーナの「ロック・バルーンは99」、ジューダス・プリーストの「フリーホイール・バーニング」
そして、レインボーの「デス・アリー・ドライバー」だった。
レインボーのビデオはなかなか面白く、バイクに乗って逃げるジョー・リン・ターナー(実際に運転は
していないだろうが)をクラシックな車の後部座席に乗って追いかけるリッチー・ブラックモアという
図が笑えた。バイクと車が走り去る墓場の前でレインボーが演奏しているという短いシーンが何故か
印象に残っている。



昨日、レインボーの「DOWN TO EARTH」のEXPANDED EDITIONが届いたので、16,7歳に
戻って(笑)聴いたらやっぱり盛り上がってしまった。09年5月の当ブログで、ヤンキーの友人の
ことを書いたが、彼はバンドもやっていてヤツがギターを弾き、あとはドラムとベースの3人組で
何れも中学の時の顔見知りだった。「バンドの練習をやるので、見にこいよ。」と言うので
見に行ったらレインボーのカバーを練習していた。レパートリーは「ALL NIGHT LONG」。
コンサートとかは別にして、狭いスタジオで生音を聴くのは初めてだったので、上手い下手以前に
意味も無く感動してしまったのだが、「この程度なら俺も叩ける」と何の根拠も無いのに
そう思い「俺にも叩かせて」と言って、一度も叩いた事の無いドラムを叩かせてもらった。

で、初めて叩いたのが「ALL NIGHT LONG」。それなりに合わせることが出来たと思っていたら
3人が少々驚いていてヤツがこう言った。「ハリーちゃん(ヤツはいつも私を”ちゃん”づけで呼んだ)、
バス・ドラの音が滅茶でかいね。」私には比べる対象が無いので大きいかどうか、よくわからなかった。
サッカーを少しやっていたことがキックの強さと関係したのかもしれないけれど。
ヤツがいきなり「KILL THE  KING」を弾き始めたので、バス・ドラムが1コしか無いにもかかわらず、
適当に音を抜きながら合わせたら何となくそれも上手くいったことから、「大学に行ったら
バンドを組んでドラムをやりたいなぁ。」とその時思ったものだ。

何故、「今」じゃなくて「大学に行ったら」だったのかって?。
いや、レインボーやパープルのコピー・バンドを演りたくなかったからです。(笑)
漠然と「ストーンズを演りたいなあ」と思っていたのだが、レコードは聴いたとしてもストーンズを
演奏したいという友人が周りにいなかったのと、「それならRCサクセションを演りたい。」と
いう方向に流れていくのがお決まりだったので、「大学に行ったら面子がいるだろう」と思ったのである。
私の時代でも高校の文化祭では、レインボーやパープル、あとヴァン・ヘイレンのカバーが人気だった。
確かにストーンズのコピーをしても「上手い」と言ってくれる女の子はいなかったろうな。(笑)

おっと、私が所持する日本盤「オール・ナイト・ロング」は”有線放送落ち”の名残が薄っすらと
あるのに気が付きましたか?。(笑)

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「LIVE IN JAPANの中で何が一番いい?」

2011-02-08 21:59:48 | ROCK

あれは私が大学2回生の時だったろうか。
「パリの散歩道」ならぬ、大学の東門を通って近くの飯屋に行く道すがらの話。
ハードロック好きの先輩と、後輩のWYATT君が何やら話をしていたのだが、ふいに前を
歩いていた私に先輩が問うてきた。
「おい、ハリー、LIVE IN JAPANの中で何が一番ええ曲じゃと思う?。」
今思い出しても、あの岡山訛りは強力だ。

極めて乱暴な質問である。なぜなら「LIVE IN JAPAN」とだけ、いきなり言われて
それを即座にディープ・パープルのライブ盤と解釈した上での答えを求められているのだから。
まあ、日本で録音されたライブ盤で当時の私の知識の中にあったのはボブ・ディランと
チープ・トリックくらいだから、すぐさまパープルの盤だと解釈したのだけれど。(笑)

私は約1,8秒の間をおいてこう答えた。「『SPACE TRUCKIN'』じゃないですか。」
先輩は我が意を得たりという表情で笑いながら「そうじゃろ、そうじゃろ。」とWYATT君の
方を見てこう言ったのだが、本当のところは私は1,8秒の間に『HIGHWAY STAR』と
『SPACE TRUCKIN'』を天秤にかけ、そう答えたのだ。どうも『HIGHWAY STAR』を
推すWYATT君と『SPACE TRUCKIN'』を推す先輩との間で見解が相違したために、
私に意見を求めたようだ。
まさか、私の後ろを歩く二人がそんな会話をしていたとは露知らず、その事実が可笑しくて
私も笑ってしまった。
1985年の晩秋の会話として、実に洒落ているじゃないか。(笑)
もし、私が『STRANGE KIND OF WOMAN』とか言ったら、話がややこしくなったのだろうな。(笑)

「LIVE IN JAPAN」はディープ・パープルの、どのスタジオ盤よりも数多あるライブ盤よりも
数多く聴いた。緊張感あるいいライブだなあと思っていたのだが、93年に3枚組の拡大版が
出た時は驚いた。

掲載写真左の拡大版を聴いて、最初に出た2枚組のLPは、3公演の中から実に的確な
バージョンを選んでいるのがわかったのと同時に、実は「HIGHWAY STAR」の後に演奏されたのは
「CHILD IN TIME」ではなく「SMOKE ON THE WATER」だったということにも驚いた。
レコードの収録時間の関係で、そういう入れ替えがあったのかもしれないが、完全後追いの
私には「HIGHWAY STAR」「SMOKE ON THE WATER」と続くのはあまりにベタな感じが
したので、レコードの並びの方がいいな、と思ったり。まあ、リアル・タイムで接した人には
単純に新譜である「MACHINE HEAD」から立て続けに2曲やったという印象なのだろうけど。

掲載写真右の「MADE IN JAPAN」のリマスターが98年に出た時は、3枚組で聞くことが出来ない
3曲が追加された。しかしながら、やっかいなことに、この2種のCDを買っても72年の日本公演を
制覇するには1曲欠ける。それが72年8月16日の「BLACK NIGHT」。

このシングル盤でそれを聴くことが出来たら世界に誇る
「お宝7インチ」になったのだけど、これは残念ながら75年に出た編集盤「24 CARAT PURPLE」から
シングル・カットされた17日のバージョンである。16日のバージョンは02年に出た5枚組の編集盤「LISTEN
LEARN READ ON」でしか聴くことができない。いつか買おうと思っているのだが今更感(笑)もあって、
まだ手に入れていない。

「LIVE IN JAPAN」はパープルの中でも別格で大好きなんだけど、本当のことを言うと・・・・。

この時代のボーカルのほうが好きなんです。(笑)

 

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追悼 ゲイリー・ムーア

2011-02-07 19:20:18 | ROCK

熱心な聴き手ではなかったが、シン・リジーのファンであったので、ゲイリー・ムーアの死は
それなりに胸をかきむしる。死因は明確ではないが2月6日スペインで逝去、享年58歳。

私が10代の頃のミュージック・ライフ誌上ではゲイリー・ムーアが話題になることが
多かった。しかしながら私の印象は余り良い物では無かった。というのも、レコード会社と
揉めているとか、契約の関係で日本のみでレコードが出る(日本のファンのために
特別に発売、とか宣伝されていたけれど)とか、ネガティブなものも結構あったので
勝手に「ああ、何だか知らないけれど日本でだけ人気がある人なんだな。」なんて思っていたのだ。
シン・リジーを知ってからは、ゲイリーのこともそんなに悪く思う事は無くなったが、熱心にソロ・アルバムを
買う事は無かった。ただ、英国ロックの深みにはまると、彼が参加した意外なレコードに
出会ったりして、それはそれで面白いなと思ったのも事実。

                  
  動くゲイリーを初めて見たのがこのビデオ。80年代中ごろだったが、当時は
こんなジャケではなく、タイトルも「ゲイリー・ムーア・ウィズ・シン・リジー」。まあ、元々の原題がそうだから
これに関しては何の文句も無いが。レンタル屋で借りてきてダビングしたものをDVD-Rにしたものしか
所持していないが、たまに思い出したように見ると、やはり78年のシン・リジーは格好良いという
言葉しかでてこない。たった7曲35分の収録なのが勿体ない。陽が微妙に明るいシドニーの野外という
シチュエーションも良い。両足を広げて何度もジャンプするゲイリーのアクションが印象的だった。
このビデオ、1曲目の「脱獄」での客席を映すシーンで同じ映像を挟みこんでしまうと言う、ダサいミスが
あるのが笑える。

最初の掲載写真は79年のアルバム「BACK ON THE STREETS」。ジェフ・ベックのような『WHAT WOULD
YOU RATHER BEE OR A WASP(皮肉な奴になりたいのか)』は格好良い曲なのだが、ドラムスが
一聴して私の天敵(笑)、サイモン・フィリップスとわかってしまう。う~む。
このアルバムは全8曲中3曲を盟友フィル・リノットが書いていて、その3曲にはフィルとブライアン・ダウニーが
参加しているため、シン・リジーのファンには必携のアルバムとなっている。我が国ではアルバム最後を
飾る『PARISIENNE WALKWAYS(パリの散歩道)』の人気が高かったのを思い出した。
刑務所からギターを抱えて出所したばかりというジャケットも、いい感じのアルバムだ。

ゲイリー、今度はどこの扉を開けるんだい?。

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WCFL'S BIG 10 SUMMER MUSIC FESTIVAL

2011-02-06 11:11:10 | ROCK

ここのところ、久方ぶりにダウンロードに熱中している。(笑)何事にも中途半端な男なのだが
それでも「量」を求める悪癖は変わらずで、整理整頓が一向に進まないのに闇雲に
CDRをつくっては楽しんでいる毎日。昨年末のキャプテン・ビーフハートの訃報に接してから、
ザッパ/ビーフハート/マザーズの75年のツアー音源を聴きたいと思ったのがきっかけなのだが
ブートレグ屋の店頭に並ばない音源を簡単に聴くことができる時代なのだなぁと
妙な処で感心する毎日。ついでに、けったいな日本語タイトルのついたレインボーの日本公演なんかも
幾つか見つけたものだから、危うく高校1年生に戻りそうな1週間も過ごしたのだけれど。(笑)
もっとも本当の目当ては、西新宿であまり相手にされないバンドなのであるが。

そんな中で見つけたのが、70年7月18日シカゴはソルジャー・フィールドで行われた
ストゥージーズとMC5のライブを収録した音源。シカゴのラジオ局が主催したフェスのようで
当日の出演者リストにはファンカデリックやレオン・ラッセルの名前もある。

ストゥージーズのセット・リストはこんな感じ。

01-Loose
02-Down On The Street
03-1970
04-The Shadow Of Your Smile
05-Fun House
06-L.A. Blues

会場録音のくぐもった音が、演奏の荒々しさにマッチしていて音質は悪いものの気分は盛り上がる。
勿論アナログの時代からの音の悪いブートレグを聴き馴染んだ耳には、こんなものは
「これで当たり前」レベルなので何の問題も無い。「Fun House」~「L.A. blues」での
サックスを中心にした混沌とした演奏は、強烈だ。



続いてMC5のセット・リスト。

07-Ramblin' Rose
08-Tonight
09-Rama Lama Fa Fa Fa (Rocket Reducer no. 62)
10-Looking At You
11-I Want You Right Now
12-Black To Comm

MC5の方は録音途中のカットが散見されるが、まあいいだろう。両者が共演した日の演奏を
聴くことができるという事実に興奮している私がいるのだから。
司会者に「ウエイン・クレイマー、ランブリン・ローズ!」と紹介されて始まるライブは
この時期のライブの始まりの御約束と解かっていても、燃えるものがある。(笑)
両者併せて60数分の尺であるが、こういうブートレグにならないであろう音源を見つけるのが
最近のささやかな楽しみである。

尚、掲載写真は両者ともライブ当日のものではありません。(笑)

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IGGY POP / PRELIMINAIRES

2011-02-04 20:37:07 | ROCK


掲載写真左はイギー・ポップが09年にリリースしたアルバム「PRELIMINAIRES」。
このアルバムがリリースされる前のインフォメーションは「ジャズのアルバム」というもので
イギー自身も「ギターがうるさいロックには飽き飽きだ。」みたいなコメントをしていたように
記憶する。ストゥージーズやソロを聴き続けてきた身としては「えぇ~!?」という
驚きの溜息しか出てこなく、「そのうち縁があれば買うか」程度に思っていた。

ようやく購入する気になったのは、昨年末のタワーのバーゲン・リストの中に
その名があったから。このアルバムは6000枚限定でCDに7インチと本がセットになった
ボックス仕様のものが発売されたのだが、それが1500円弱なら、この機会を逃すわけには
いかないと思い購入に至った。

で、いざ聴いてみると、これが本当に素敵なアルバムだったのだ。
アレンジがジャズやシャンソン風であろうと、聞こえて来るのは紛れもないイギー・ポップの声。
思慮深く丁寧に歌う様は、歌手イギー・ポップの魅力が満載である。低音を利かせ、
ある曲ではトム・ウェイツを、またある曲ではセルジュ・ゲンスブールを彷彿させる、
今までとは全く別の世界を展開する。思えば、私はあの「PARTY」だって楽しんで聴くことが
できたのだ。何でこのアルバムの前情報だけで買うのを渋ったのだろう?。
今思えば、もっと早く出会いたかった。はっきり言って80年代後半から近年に至るまでの
ヘヴイー・メタルのようなアレンジの曲のどれよりも、このアルバムの曲は気持ちよく
耳に届くのだ。

冒頭のフランス語で歌われる「枯葉」に身構えたが、全く違和感も嫌味もなく、かといって
単なるムードに流されるようなものでもない。懐メロなんてものではなく、昨日とりあげた
ジェフ・ベックと同じように、09年仕様のドンピカの曲として提示するのは流石としか
いいようがない。アントニオ・カルロス・ジョビンの曲があれば、アコースティック・ギターで
唸る自作のブルーズもある。イギー自作曲の中では「KING OF THE DOG」が好きだ。
場末のバーで流れるようなホーンとドラムスのロールが時間軸を簡単に歪める。
7インチ(掲載写真右)は、そんな「KING OF THE DOG」と「枯葉」のカップリングだ。

結果として個人的にイギーの全ソロ・アルバムの中で最も好きな1枚となった。
えっ、ストゥージーズとどっちがいいのかって?。

それは聞かないでください・・・。(笑)

 

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JEFF BECK / ROCK'N'ROLL PARTY HONORING LES PAUL

2011-02-03 20:28:41 | ROCK

掲載写真は2010年6月、ニューヨークのイリディウム・ジャズ・クラブで行われたライブを
収録したDVD。レス・ポール・トリビュートの意味合いを持つライブで、彼の持ち歌以外の曲は
ジェフが昔から聴いてきた先達のロックンロールを演奏しているのだが、これが実に
素晴らしい演奏である。わかってはいるものの、更に驚きをもたらすのがジェフ・ベックであると
改めて思わざるを得ない。

自身のライブではストラトキャスターがメイン・ギターであるのに対し、今回のライブでは
演じる曲のオリジネーターを意識したギターの持ち替えがあり、ストラトキャスターは
勿論、グレッチやテレキャスターに加え、レス・ポールを持つ姿を見ることが出来るので
それぞれのギターが持つトーンの違いとその音色の美しさを楽しむことができる。

レス・ポールはメリー・フォードと組んでヒットを飛ばしたので、今回のライブでは
女性ボーカリスト、イメルダ・メイが歌う場面が多く、ジェフは彼女を発掘したことを自慢気に
インタビューで語る。なかなかのボーカリストで、そう言えば最初のジェフ・ベック・グループの
ボーカリストも、そこを踏み台に大きくステップ・アップしたのだなぁ、なんてことを思い出した。
レス・ポール・トリビュートのコーナーで、ボーカルがダブル・トラックのようになるのは
メリーの声を被せてあるからか?。

何人かのゲストが華を添えるのだが、やはりブライアン・セッツァーは別格だ。それは
私がリアル・タイムでストレイ・キャッツの格好良さを知っているからに他ならないのだが、
ブライアンとのセッションに「TWENTY FLIGHT ROCK」を選ぶのもニクい選曲だ。
ファンの方々は、ストレイ・キャッツ時代の「C'MON EVERYBODY」をすぐさま想起しただろう。

「WALKING IN THE SAND」もロック者なら「おっ」と身を乗り出す選曲。オリジナルの
シャングリラスも良いのだが、私はエアロスミスのバージョンで初めて知った曲だ。
もっとも収録アルバム「NIGHT IN THE RATS」は、それ程評価は高くないのだけれど。

今回のDVDで私が一番燃えたのが「TRAIN KEPT A ROLLIN'」だ。ボーカルをとる
ダレル・ハイアムの歌唱もジェフのギターも、ジョニー・バネット・トリオのバージョンに忠実で
完コピとは正にこのことだと思うくらい鳥肌が立つ演奏で、これ1曲のために買っても損は無い。

ボーナス映像も素晴らしく、自宅で数々のギターを弾きながらそれぞれのギターの解説をするという
映像はファンには堪らないだろう。ヤードバーズ時代に使用したスクワイアをセイモア・ダンカンが
所持していることは有名だが、それに対する愛憎というか悲喜こもごもというか、まあそれは
見てのお楽しみということで。

演奏されるのは50年代の曲ばかりなのだが、2010年にドンピカのクオリティーで再現した
ジェフとバンドの素晴らしさは、このDVDを私に何度もリプレイさせるだろう。
客席にいる有名人(ボウイ様や、スティーヴ・ヴァン・ザント等)を探すのも一興だ。

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タケカワユキヒデ / ホームレコーディング・デモ

2011-02-02 22:22:27 | 日本のロック・ポップス

09年8月に「不思議の国のアグネス」をとりあげた際に、「ゴダイゴのデモが聴きたいなあ」と書いたら
その1年後に本当に始まってしまったタケカワ・ユキヒデのホームレコーディング・デモのシリーズ。
のんびり集めようと思っていたら、あっという間にVOL.5まで出てしまい近日VOL.6が出るという
アナウンスまである。随分と遅れをとってしまった上に、このシリーズはジャケットのデザインが
色違いで統一されていることが、全て揃えなければという焦りに拍車をかける。
そして、御存じのように金は無い。(笑)

とりあえず何か1枚と思いVOL.5(掲載写真)を購入した。理由は今までに出たシリーズの中で
一番聴きたい曲の数々を収録していたからに他ならない。主に1977年後半のデモが
集められていて、時期的にはゴダイゴの私的最高傑作「DEAD END」収録曲のデモや
シングル曲「ミラージュのテーマ」のデモ等を聴くことができる。

ほとんどの曲がピアノの弾き語りなのだが、コーラスの重ね方が美しく曲の骨格だけの
段階デモ(笑)メロディーの良さが如実にわかる。あまり使いたくない表現ではあるが、
「MILLIONS OF YEARS」の中にはゴダイゴの作品として世に出たバージョン以上に、良質の
ビートルズの影響を感じ取ることができる。
「UNDER UNDERGROUND」のデモなんて聴いているだけで胸が躍るし。
ゴダイゴのバージョンは勿論大好きなのだが、ここに収録されたデモの数々をポール・マッカートニーにも
聴いていただきたいと思うくらい、タケカワの天才が刻まれたデモだと思う。

このデモ集には1曲毎にタケカワ自身の解説があって、「DEAD END」というコンセプトが
理解できなかった苦悩があったなんていう興味深い事実にも驚いた。
4つのバージョンが収録された「ミラージュのテーマ」の変化も面白く、当時のゴダイゴを知らない人も
十分楽しむことが出来るはずだ。

私が熱心にゴダイゴを聴いたのは81年の「M.O.R.」までなのだが、デモ集もここらあたりまで
到達するまでリリースされることを強く望む次第だ。困るのは私なのだが・・・。(笑)

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