HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

T-A-M-I SHOW

2011-02-22 21:10:38 | ROCK

私が18,9歳くらいの頃は、レンタル・ビデオが1泊2日で1000円だった。今から思えば
とんでもない値段だが、当時のビデオ・デッキの普及状況やソフトの1本当たりの単価を
考えれば、やむをえない値段設定だったのかもしれない。学生の身分で1泊2日1000円という
値段は決して安くは無く、レンタルビデオを借りるのは真剣勝負だった。
それでも、大学生活最後の年あたりになると3泊4日500円くらいになって、よく借りるように
なった。勿論ただ見るだけでは無い。せっかく500円払うのだから1回見て終わり、なんてことはなく
まとめてビデオを借りる時は、友人にデッキも借りてせっせとダビングしたものだ。

私が通った京都の大学の近くには2軒ほどレンタル・ビデオ屋があって、学生が多いせいか
結構マニアックなものもあった。店主の趣味が嵩じたのかもしれないし、著作権ぶっちぎりでも
大らかだったのかはわからないが、『LET IT BE』や『GIMMIE SHELTER』の輸入ビデオを
平気でレンタルしていた。そんな中、私の印象に強く残り、あれから25年近くたった今でも
大好きなのが『TAMI SHOW』である。そんな『TAMI SHOW』が念願のDVD化である。

当時のビデオは東映から発売されたものでタイトルは「ザット・ワズ・ロック/タミー・タント・
ショウ’64・&’65」というもので約95分の収録だった。これは64年10月に行われた
TEENAGE AWARDS MUSIC INTERNATIONAL SHOWと、THE BIG T.N.T. SHOWの
2つの公開ライブを編集したものであったが、今回DVD化されるにあたって、THE BIG T.N.T.
SHOWからセレクトされていたシーンは全てカットされ、ビデオ発売時には無かった映像が
追加され約110分の尺での登場となった。ちなみにカットされたのはボ・ディドリー、ロネッツ、
アイク&ティナ・ターナー、レイ・チャールズ。どちらのショーも似たようなステージ・セットでほとんど
違和感なかったのだが、この4者がカットされると、なんだか肩すかしのようで少々残念。
特にボ・ディドリーとアイク&ティナの猥雑でいかしたステージは強力で、今度はこれが
いつになったら簡単に見られるのか、と考えるようになるのだなぁ。(笑)

権利関係がクリアできなかったためかどうか知らないが、最初のビデオではビーチ・ボーイズは
完全にカットされていたが、今回は4曲しっかり収録。もっともこの時の映像は04年の
ビーチ・ボーイズのベスト盤『SIGHTS & SOUND OF SUMMER』に添付されたDVDで見ることが出来、
私もしっかりDVD目当てで購入しました。(笑)
ビデオではビーチ・ボーイズを収録しないものだから、最後に出演者全員が登場するシーンでは
上手く彼らが映って無いシーンを繋げていたが、今回はしっかりエンディングでも姿を見ることができる。
嬉しいことに、ジェームス・ブラウンやチャック・ベリーも演奏曲が追加された。

そして。昔も今も最大の目当ては若きローリング・ストーンズ。デビューしてそれほど実績があるわけでない
のに、ライブの大トリを務めたのは、彼らにとって大きな宣伝効果になったのではないだろうか。
こんなことは、当たり前のはずなのだけど、キース・リチャーズとブライアン・ジョーンズのギターが
明確に聴き分けられるというのは本当に嬉しいし、ジェームス・ブラウンのアクションに相当影響を
受けていたと思われる、ミック・ジャガーのステージも今見ると可愛らしいものだ。
何回も見るうちに、オープニングの「AROUND AND AROUND」を演奏中にビル・ワイマンさんが
1回も映らないことに気付いて笑ったりして。

今回のDVDは日本の一般的なデッキで普通に見ることができるので、未見の方は是非に。
それでも、T.N.T.SHOWの部分を見るために、ダビングしたビデオを更に焼いたDVD-Rは
まだ処分できないのだなぁ。(笑)

コメント (2)
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