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パンダ イン・マイ・ライフ

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音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

瀬尾まいこ⑰ 傑作はまだ

2025-06-08 | book
瀬尾まいこの「傑作はまだ」を読んだ。2019年平成31年3月刊行。17作目。

加賀野正吉(まさきち)は50歳、大学最後の年に文学新人賞をもらい、それから作家業に入って今に至っている。一人暮らしで、30歳になった時、隣町の中古住宅を購入、20年になる。印税をもあり暮らしには困っていない。仕事以外は社会と隔絶した生活を送っていた。
26年前、大学を卒業して2年目だった。永原美月と出会い、一夜をともにした。3ヶ月後に子どもができたと言われ、養育料を毎月10万送り、返事の代わりに男の子の写真が送られてきた。それが20歳になるともういいといわれた。

その加賀野の家に永原智(とも)という青年がやってくる。正吉の息子だという智と、おっさんの生活が始める。智はフリーターで近くのコンビニではたらくことになったから、しばらく住まわしてくれという。
智の登場で、正吉の生活は変化を見せる。コンビニの店長笹野、自治会の森川、それとともにこれまでの作風だった人間の暗部、醜さを見るというものから心温まる小説への渇望が芽生える。
智は一ヶ月で出ていってしまった。心に穴が開く正吉。
正吉は、2時間かけて28年ぶりに両親の元を訪れる。そこで知らされた事実。美月と智のこれまでの生活が少しずつ明かされる。

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