まず、最近のニュースから。
<ホンダの航空機事業子会社である米Honda Aircraft Companyは 2017年8/16、
< HondaJet(ホンダジェット)が本年上期の小型ビジネスジェット機カテゴリー
<出荷台数で首位に立ったことを発表した。
凄い!
そもそも HondaJet(ホンダジェット)とは?
そこで写真!
(本来は本のカバーを出すべきかもだが、今回はこの一枚で)
主翼上面の両側に2基のエンジンを配置。
航空機業界の常識をひっくり返す、画期的な設計。
立役者藤野氏が偶然に見た数式から「まったく次元の違う考え方に到達した」(220p) WOWOW!
空気抵抗を減らす層流翼(=意識的に乱流を起こす)
って、ものすごい飛行機!
この躍進を実現したのは、本田技研の6代にわたる社長はもちろん、技術者の「エンジニア魂」
このことを一冊の本を通し、紡ぎ出している。
各章のタイトルをざっと眺めるだけでそのへんはイメージできるかと。
第1部 荒唐無稽の目標を設定する
第2部 「絶対価値」を追究する
第3部 独自の開発哲学に翻弄される ←極めて面白いタイトル、じゃね?
第4部 つくったら終わりからの反転攻勢
第5部 封印された悲劇のエンジン
第6部 技術をいかにビジネスにするか
第7部 黒字化するのはいつの日か
第8部 AIが切り開く新“モノ・コトづくり”
最大手の某社と比べると、確かに本田技研の歴史はユニーク。
バイク世界首位から始まり、→ 4輪 → シビックアコード → F1レース → ロボット(ASIMO)→ ?!
ジェット機開発も、会社創設期オヤジ(本田宗一郎 氏)時代からの想いだと知るに無茶ではない、と悟る…
本で登場する技術者を表現するフレーズがいちいちおかしい。
鉄板「ワイガヤ」、「奇人」「変人」「怪人」「“異能”“異才」レベルだけじゃない。
「カミソリのような」「タヌキ親父」「二階にあげてハシゴを外す」
難産で、歴代社長のギリギリの決断の連続を経て実現したわけだが、社長と現場の距離の近さも印象に残る。
これらが噛み合い、はじめて成立した「不思議力」