素晴らしい内容だった 8月21日放送 TV:NHK 1964東京オリンピック(2) 俺たちの“夢”がかなった ~五輪招致にかけた男たち~
(当ブログ:8月21日当日に記事アップ)
取り上げられた × 3人のうち「日系2世 フレッド・イサム・和田」にクローズアップした本が発売されたと聞きつけ、さっそく読破。
作者は、「金融腐蝕列島」など企業・経済小説に定評のある高杉 良。
サブタイトルは「強制収容所入りを拒絶した日系二世の物語」
2020東京招致活動の終盤という微妙なタイミングの中、500ページ以上を一気に。
冒頭でさっそく、ホテルの宿泊拒否を受けた日本選手たちを自宅に泊めるエピソードから!
戦後間もない昭和24年ロサンゼルスで行われた全米水上選手権という状況。
宿泊したのは、フジヤマのトビウオ 古橋 広之進、村山 修一、橋爪 四郎、浜口 喜博、丸山 茂、田中 純夫と監督、トレーナーの8人。
この大会を持って、ジャップ呼ばわりが → ジャパニーズ と一気に日本人のステイタスが上がる。
大スターになった選手たちに、フレッド・アステアがサインを御願いするエピソードなんてえのも登場する。
宿泊させただけでなく、8人にスーツをプレゼントするフレッド和田の気持ちいい男ぶりに、既に30ページで号泣(笑)
この冒頭のラストに番組の1人、水泳界の指導者「田畑 政治」も登場。
続いて、フレッド和田自身が小説化することに最後まで抵抗したという、ユタ移住のエピソード。
彼は披露していい話なのか迷ったようだが、戦争直後の日系二世の苦労、そして彼のリーダーシップがよく理解できる。
サブタイトルで強調されている「強制収容所入りを拒絶した日系二世の物語」のくだりもここで登場し、ここでも号泣(笑)
そしてこの本のメイン、オリンピック招致に話は移る。
全米水上選手権で選手を宿泊させた縁で、田畑がフレッドに依頼、即断で自費での中南米への説得ツアーを決断。
このようにちょっとした「縁」が、男たちを動かすサマがリアルだった番組を、さらに深堀り。
自分の経験にもフィットし符に落ちるような、なんとも痺れまくるシーンが続出する。
この続きは、この本をお読みいただきたいと思う!
PS 1. この本、もともとは1990年に「祖国へ。熱き心を=東京にオリンピックを呼んだ男」というタイトルの本だそう。
そちらでは冒頭部分がもっと厚く2章にわたって記述されているそうなので、さっそく手配中。
PS 2. 動くフレッド及びマサ(奥さん)目的で、録画したNHKの番組を改めて視聴した。本にない深堀りエピソードもあり、またまた感動...
PS 3. 今回の2020招致成功の裏で、フレッドさながらに説得活動にあたった JOC会長、各スポーツ団体、経済界その他の皆様、お疲れさまでした
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