日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
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開眼する、というところまではいかはないが、少なくとも「検索」について、改めて考察する機会を与える1冊。
という点で、この本の存在感は十分であった。

というのは、「検索」は現在、あまりに当たり前になっている。
原題のSearch engine society が象徴するように、 現在は完全に「検索社会」化した。
土曜の日経新聞のPlus Oneをみても、トップに大きく掲載される時代を象徴するアンケートが「検索」について。
各年代に同じ質問をしても、ちゃんと分析が成立するレベルまで、「検索」は到達したと実感した。


さて、本の内容をみていこう。

のっけから掴まれてしまったのが、「検索」の将来の姿をイメージした第2章。
映画「タイムマシン」(2002)に登場する、図書館のバーチャル・キュレーターを例にとって「検索」の未来を語るのだが、説得力があった。
利用者のコンシェルジュとして、利用者本人が提供する情報の「正しい」部分、「勘違いしている」部分も聞き分け、正しい解答へと導くその姿こそ、「検索」の今後の多様性をわかりやすく理解させた。
とともに、現在の「検索」がまだまだ赤ちゃんで、今後の発展が期待できることを感じさせた。
日経の記事でも、「見つからずイラッ」65%だし(笑)

なんたって、googleでさえ、本格稼働は2000年6月に、 Yahoo!のサーチエンジンに採用されたことでメジャーになるきっかけを掴んだのが、あれよあれよという間に現在に至っているからだ。
まだ10年たってない!

次の「第3章 注目」では、googleの目のつけどころが鋭かった1点、「ハイパーリンク構造を参考することによって、そのWebが評価できる」、というひらめきについて1章を割いて紹介そして検討している。

その後、検索をベースにした「知識と民主主義」の議論、現在中国問題で非常にタイムリーな「政治と検閲」についての議論など、こんなで最後まで快調に読み通すことが出来、この本の存在感は十分。

著者は、アレクサンダー・ハラヴェ氏。
今年のベスト10に入るかもな、という予感もする そんな1冊!

PS さて、次は「Googleの正体」を読もうかな~

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