ウォール街(1987)の続編にあたる、この作品。
20年以上もたってから、こういう展開とは珍しくないか。
それには理由があったのだが(後述)
物語は、ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス 写真)が、刑務所から出所するところからスタート。
そして、今の「時代」だからこそ、彼のキャラがたってくる。
”Greed is good”
”Greed is legal”
”money never sleeps”
リーマン・ショック後に苦しむ現在だからこそ、ゲッコーの吐き出すフレーズがビシビシ刺さってくる。
金融工学に踊らされ、はまってしまった世界をあざ笑うかのような発言の数々。
それは、まるで「キック・アス」のヒット・ガールが発する一言一言のよう。
爆笑が止まらないのだ!
そこに、オリバー・ストーンの意図が透けて見えてくる。
元々は、この作品の続編に彼は否定的だったそう。
その彼を変えたのは、このストーリーが「危機後」に絡んだもの、だったから。
それが制作開始の動機だったと、インタビューでも答えている。
つまりこの映画は「ゲッコーの怪物ぶり」を笑い飛ばしてみるのが正しい見方。
もう父と娘とからむ夫役シャイア・ラブーフのくだりはどうでも良くなってくる(笑)
こんな時代に、こういう形で、現代的に突き刺さってくる映画は、初めてではないだろうか?
実は個人的には、音楽もズバリはまってしまった。
オープニング直後に、最初の発声があった瞬間にデビット・バーンだと理解。
彼の個展を去年追っかけてたワタクシだからして(2010-12-15アップ “DAVID BYRNE ART EXHIBITION”)
最新のニュースで、ゲッコー役のマイケル・ダグラスが病気から復活したそう。
このニュースもまた、そのキャラの不死身ぶりと重なって見えてきて面白い。
公開は 2月 4日から。
追記:当ブログ、2010-04-03でアメリカ財政博物館(Museum of American Finance)
を紹介しており、googleでこのブログ記事が検索トップにくるくらい、日本人が
行かない施設。ウォール・ストリートつながりで一応ご紹介。
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