スポーツマーケティング創世記の時代の話。
ちょうど高度成長時期の日本から、世界に羽ばたいていった企業たちが次々と生まれていた時代。
その企業たちのヨーロッパそして世界での日本企業の認知・信頼感を高める方法として、彼らの国で行なわれていた伝統あるスポーツイベントで看板を露出する手法が生まれました。
良く考えると、本来のスポーツ協賛とはちょっとずれがないわけではない気がしますが、確かにそこに大きなニーズがあるのは事実だったのです。
そんな時代に先見の明を持って情熱を注ぎ込んだ人物が、ジャック・K・坂崎氏。
世界陸上のスポンサードや、トヨタカップがどう誕生したかなど、すごい話が次々と登場してきます。
一気に読んでしまったのですが、読み返してみるとこの一番興味深い部分の記述の量が少なく、わずか50~60ページに集中しており、その肝心の部分をもっとくわしく知りたいなというのが、強いていうと残念なところでしょうか。
また、どうしても思ってしまうのは、日本企業ががんがん世界に出て行った時代への郷愁です。
トヨタは別として、今2006年に世界進出していくパワーのある企業がいるかというと、それほど多くないのではないでしょうか。
一方、過去ヨーロッパに集中して向いていた日本企業の視線は、今ははるかに広くワールドワイドに広がっており、あるいはアジア圏の中での日本という視点もあります。
そう考えていくと、スポーツマーケティングが今2006年でも現在形で動いていることを再認識した次第です。
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