日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 






経済成果をもたらす革新に至る「道筋」を研究した1冊。
京都大学大科教授、一橋大学教授×2という日本の知的最前線の3人が詰める。

その「詰め方」は、優れた科学技術に与えられる賞、大河内賞を受賞した研究を分析することから。
それは、以下の×23の事例。

1.松下電器 IHクッキングヒーター
2.三菱電機 ポキポキモーター
3.東洋製罐 タルク缶
4.東芝 ニッケル水素2次電池
5.オリンパス 超音波内視鏡
6.花王 アタック
7.エプソン 自動巻発電クウォーツウォッチ
8.松下電子工業 GaAs パワーモジュール
9.パイオニア 有機ELディスプレイ
10.川崎製鉄 大ブロックリング高炉改善工法
11.トレセンティテクノロジーズ 新半導体システム
12.日清ファルマ コエンザイムQ10
13.富士写真フィルム デジタルX線画像診断システム
14.日本電気 HSGーSiキャパシタ
15.京セラ エコシス・プリン
16.日本電気 GaAs MES FET
17.東芝 エンジン制御用マイコンシステム
18.東京電力/日本ガイシ NAS電池
19.日立製作所 LSIオンチップ配線直接形成システム
20.TDK Ni内部電極積層セラミックコンデンサ
21.セイコーエプソン 高精細インクジェットプリンタ
22.東レ 携帯電話液晶ディスプレイ用カラープリンタ
23.荏原製作所 内部循環型流動層炉

と、いう具合。
上記の事例は全て、今までにない初めてのことを実現しようとする過程である故に、「常に不確実性を伴う」事例となる。
この本は、どのタイミングで社内を一気通貫し、資源動員の正当化がなされるのか、を検証する1冊なのだ!


結論からいうと、壁を乗り越えるためのルートは、3つ。

(1)平均的な努力を越え創意工夫を重ねること(1、5、7,8、13,14)
例えば社内だけでなく、取引先やさらに薄いが可能性のある支持者を追い求めること。技術者というより、これはコミュニケーターという世界(汗)

(2)当初の想定を越え、正当化する理由が合体して現れるケース(1、5、7,9、11、18他)
「合体して」というのが、やはり強運が必要なことを深く感じさせる。

(3)企業トップあるいはキーマンの支援を得る(6、7,12、15、17、18)
これも相当に運が必要(汗)


ニュアンスを込めながら書いたつもりだが、プロジェクト完遂の難易度がいかに高いか、ぞっとさせられる一冊だった。
一番組織的にありえそうなのが、(3)だと期待したいところだ。
社長あるいは局のトップになるのはそれなりの「器」、だと思いたいからだ(と、思い込みたい)
が、全くそうではない現実が目の前に(汗)

とは言え...
その方法論も含め、根性出してそれを目指さなければ、日本の未来は、ない!
(ようにおもう)

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