やっとやっと! 発売になった「スローターハウス5」をさっそく鑑賞。
カート・ヴォネガットの小説を映画化したもの。
当時、カンヌ国際映画祭審査員賞を獲得したものの、DVD化が見送られ続け、やっとこのタイミングでDVD化。
まずオープニング、画面が切り替わり、突然戦場に。
雪の中、行軍するドイツ機甲師団、そして逃げ惑う主人公。
白銀の画質、戦車のキャタピラーの発する摩擦音。
そして静かに響くグレン・グールドの音楽。
この瞬間にもう早くも痺れてしまった!
さすがDVD。
観終わって、まず感じたのは、場面場面の切り替えスピードの早さ。
前回鑑賞時の記憶以上に早く頻繁に現在•過去・未来を飛ぶ。
かなり予想外だった。
そう記憶といえば。
この映画で一貫して、時間の象限がちょっとしたきっかけで入り乱れ、ねじれていく。
再現されるこの様は、まさに記憶ならでは?と思わせるものがある。
主人公のそれぞれの記憶の断片、それは過去の各々の記憶が刺激しあいランダムに再生されているような感覚が。
その走馬灯の再生を、たまたまの瞬間の組合せでみているだけなのかもしれない。
SFの名を借りて。
そういう視点でも見直して何度でも反芻したい映画。
このあと監督ジョージ・ロイ・ヒルは「スティング」を撮って大化け、そして到達したのが「カープの世界」。
この映画で磨いた「時間軸」をまたがってジャンプする「演出」が冴えまくる!
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