日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
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「ガラパゴス」という言葉。
それは、日本経済を例えて登場した場合、ネガティブに捕われてしまう言葉。

ちょうど別に読みかかっていた本でもこう記述されていたので引用。
「世界市場がグローバル化する中で、日本の産業、とくにIT産業において、日本市場独自の
技術やサービス、商習慣などが進展し、世界標準をはかけ離れてしまう現象」
(「日本のITコストはなぜ高いのか?」より)


この本で「ガラパゴス」という言葉は、非常に積極的な意味で使用している。
作者の狙いが、読み進むうちに実例を通してわかる。
ポイントは3つ。

1.真似されない「種」になる
2.モジャラー化ではなく、インテグレーション(統合化)
3.コアとなる技術を「ブラック・ボックス化」する

そして直後にシャープが登場、このわずか36ページめですっかりこの本が気に入ってしまった。
なぜならば、つい最近シャープの代表取締役会長。 町田勝彦さんの本を読んだばかりだったので。
(2009-10-29 読後評:オンリーワンは創意である リーダーに必要な「センス」がここにはある)
その内容は簡単に振り返ると、
液晶への「選択と集中」を行い、液晶テレビAQUOSをトップブランドにまで引き上げ(しかもあくまでも国内で)
工場がブランド化(亀井工場)にまで至るという画期的な展開。
かつ、そのブランド力(AQUOS)で、撤退寸前だった携帯事業をワンセグ携帯で立て直した。
上記の1~3をリアルに実現している。

理屈を展開している第2~4章の次に具体例がいろいろ登場してくる。
(褒めるばかりじゃ何だから一言。図が一昔のPCで作ったような感じで、感覚的に頭に入ってこないのは私だけか?)

具体例とは、
電動アシスト自転車におけるブラック・ボックス=「電動アシストユニット」

四季のある日本だからこそ発展したエコ・キュート(筆者がインバータ方式(日本100%シェア)を生み出した日立出身なだけに説得力あり)

そしてほぼ日本のお家芸となっているデジタル・カメラ

最後は、なんと任天堂 Wii。
これこそ、世界スタンダードになってしまった商品なので、たいへん説得力があった!


もちろん、ここでは成功例だけを取り上げているわけなので、現実にここまで見事に「超ガラパゴス化」するのは難しいかもしれない。
しかし、目標として超は無理でも、常に「ガラパゴス化」を狙うのは、日本企業にとって必要かつ最重要な戦略だと理解した。
お勧めの1冊!

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