日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 






サブタイトルは「ビッグデータからビジネス・チャンスをつかむ」
これを、広告代理店のデジタル・ダイレクトマーケティング部門のマネージング・ディレクターが解説する。

実際のケーススタディが含まれているので、リアルな話ではある。
一方、提示されるバリュースペクトラムモデルや顧客の価値セグメントなどはやや従来の延長上の理論展開で既視感が。
という点で全くもって、のめり込む、というところまではいかなかった。
ビッグデータが今話題になっているのは、過去からのダイレクト・マーケティング路線の「延長」ではない、違う視点が重要だと思っているので。

例えば第3章で、テキストデータ活用についてふれている。
が、あくまでも個人的な意見ではあるが、その中で絶賛されている「アマゾン」
一度ある本を検索して本の表紙、内容、評判をアマゾンでチェックした、あるいはテキストにしたからといって、その段階ですっかり興味を失っている本も大量にある。
にもかかわらず、その本を何度も推薦されると、そのたびに「うんざり」させられ、ブランドイメージが大幅に下降していく。
だがそのことは、データの中からは全く表出しない。
この「うかつ」なマーケティングによるダメージが大きいことに、誰か気づいてくれないものか(笑)
それしか方法がないんだから仕方ないでしょ?というのであれば、そのダメージを軽くみすぎているんじゃない?と切り返したくなる。

また次の第4章で、メディアプランニングを扱う部分があるが、表にしたばっかりに、その分析の落とし穴にはまっているくだりもあり、これまたうんざりさせられた(笑)
データ分析にたよっていくと「マスメディアの軽視」に走る傾向をよくみるが、ここでも各メディアの訴求力を軽視した分析に陥っている。
(割り引いて考えてみると、それだけアメリカと日本の状況が違う、ということかもだが)


ちょっと否定的すぎたかもしれないが、その既視感ぶりは、SNSへの取り組みがわずか5ページしかないことで不満がより明確化した。
ここへの言及がしっかりあって初めて、2013年に出版した本の価値があるのでは?
データ・サイエンティスト、というタイトルが空しく響いてしまうのは私だけか。
英語タイトルでみても、ぜんぜん Sexy ではない(笑)

(この不満により、売り場に並びたてのブライアン・ソリス「エフェクト」を即購入。こちらは正面からSNSに向かい合っており、なかなかいい感じで読破中~)


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