原題の The Leisure Seeker とは、キャンピング・カーの名前。
老夫婦の主人公、ヘレン・ミレンとドナルド・サザーランド。
この2人は、息子たちを振り切り、突然の旅行に出かける。
向かうはヘミングウェイの家のある美しいリゾート地、キーウエスト。
東アメリカをひたすら南下し、国道1号線を走り続ける2000km以上の旅。
つまり、この映画は人生100年版、ロード・ムービー!
この夫婦、それぞれの事情を抱えていることが道中だんだんとわかってくる。
実にロード・ムービーっぽい展開と言えよう!
そこは名優ヘレン・ミレン、夫をサポートしながらリードしていく妻をきっちり演じている。
(今作でゴールデン・グローブ賞にノミネート)
夫 ドナルド・サザーランド も彼らしいすっとぼけた演技で応戦する。
この組み合わせ、なかなか良い!
共演は1990年以来だそう(笑)
ラストクレジットで初めて解ったのだが、この映画のスタッフはアメリカ人ではなかった。
イタリア人監督 パオロ・ビルツィ(「歓びのトスカーナ」「人間の値打ち」「カテリーナ、都会へ行く」)
原作を元に、初めてアメリカを舞台にした今作だが、不自然さは全く感じないままラストまで。
むしろ?!? イタリア人ならではの? 繊細な演出に好感が持てた。
河豚の毒...も、ピリリ!と利いているところも、アメリカを舞台にした映画っぽくないかもしれなく、マル◯ かも?
結論:名優2人の演技を楽しみつつ考えさせられる、人生100年版、ロード・ムービー!
(「ハリー と トント」を思い出した… この名作の再鑑賞を決定!)