日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



「アディダスvsプーマ もうひとつの代理戦争 」
この本の著者は、バーバラ・スミットさん(フランス在住)

スポーツブランド、特にサッカー界において総本山とも言えるアディダス。
また同等とは言わないものの、独特の存在感を持つプーマ。
この2社の間で何代にもわたって繰り広げられるダスラー家の兄弟ゲンカを、綿密な取材を積上げ事実関係をまとめた力作となっています。

そしての本の中で最も印象に残る人物はまちがいなく、ホルスト・ダスラー。
スポーツ創世記時代のワールドカップ、そしてオリンピックで持っていた才能を開花させ、アディダスを大きくしたホルストのビジネスでの直感力そして行動力に舌をまきます。
精力的に人脈を広げていきながら、靴メーカーとしてのみならず分野を次々と拡大し、戦略的に巨大ブランドに成長していく姿は圧巻です。

彼が死去してしまってからのアディダスの失速もこの本では追ってあるのですが、当然面白みも同様に失速していくわけで、これは仕方のないところではあります。
この本は昨年のワールドカップ直前に出版されていますが、ドイツに持っていきたかった、あるいは行く前に熟読しておけば良かったなと後悔させられる一冊となりました。
(当ブログでのドイツWCレポがもっと強力にできたのに~)

そう考えると、逆に出版のタイミングを少しだけずらして、ドイツ・ワールドカップでのメインスポンサーとなったドイツ本国でのアディダスの活躍(うんすごかった)、そして一方の競合スポーツメーカー各社の奮闘ぶりを描いてこの本を締めれば良かったのではないかと。

とはいいつつも、この2007年の上半期に読んだ本の中で、個人的には文句なしの No.1のオモシロサでした!!



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



     


 
編集 編集