住宅のスタディ

2009-05-03 17:50:55 | 住宅の仕事

設計の案を練ることを、よく「スタディ」とか「エスキース」というふうによびます。決して計算から割り出すのではなく、敷地の様子や光・風、住まい手の生活をイメージしながら、ああでもないこうでもないと、迷い悩みながら案を探していきます。

僕の場合は、よく模型を作ります。スタディ・モデルとよぶもので、設計案を考えては、さっと作るのがコツ。自分がイメージしたものが良いものになるかどうか、模型にするとよくわかります。ですから、時間をかけて念入りにつくるよりも、ダメ案になるのを覚悟でどんどん作っては、やり直しをしていきます。

下の写真は、最近はじまったばかりの、ある住宅のスタディ・モデルです。

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秘めやかさ。

陰影豊かな内部。

木漏れ日のある静かな窓辺。

そんなイメージをたぐり寄せていきました。

同じコンセプトであっても、住まい手のライフスタイルや使い勝手、敷地の条件などにより、いろいろな案が考えられます。ひとつの計画に対しても、いくつもスタディ・モデルをつくらないと良い案には帰着しないというのが、僕の考えです。

同じようにスケッチ・ドローイングもよく描きます。これも案が完全にできあがってから描くのは遅いようで、案を練っているときに描いてこそ意味があるようです。090503_3

そんなふうにして、住まい手と打合せを重ねながら、行ったり来たりして最終的にできていくひとつの案。どんな風にまとまっていくのだろう。スタディはずっと続いていきます。

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