昭和34年の岸内閣で自民党税制調査会と名称変更した時の初代会長が、太田正孝議員でした。
以来37代の会長が就任し、一番有名だったのが山中貞則議員でした。ウィキペディアも過去の会長を飛ばして、次のように山中氏から詳細な説明をしています。
・昭和55 (1980 ) ~ 平成12 ( 2000 ) 年代、山中貞則が「税調のドン」として君臨。
・「首相に(税制改正を)判断する能力はない」として、首相が口出しすると「おしゃべり野郎」と言い放った。
・また昭和61 ( 1986 ) 年に、公式組織である「政府税調」と方針が対立した時、記者から「政府税調を軽視しているのではないか」と聞かれた際、「軽視ではない。無視しておる」と発言している。
以前は、「政府税調」が税に関する最高の意思決定機関でしたから、山中氏の発言が大きなニュースになっていたことを覚えています。
ウィキペディアの説明に戻ります。
・主な歴代会長には、山中貞則、塩川正十郎、林義郎、相澤英之、津島雄二、野田毅、宮沢洋一、甘利明などがいる。令和5 ( 2023 ) 年現在の自民党税制調査会の会長は、再任された宮沢洋一。
順番に各議員 ( 会長 ) の経歴を調べましたので、紹介します。
〈 21代会長 山中貞則氏の経歴 〉
・元大蔵政務次官・・岸内閣
・31代 防衛庁長官・・田中内閣
・初代 沖縄開発庁長官・・佐藤内閣
・41代 通商産業大臣・・中曽根内閣
〈 24代会長 塩川正十郎氏の経歴 〉
・ 2代 財務大臣・・田中内閣
・42代 自治大臣・・田中内閣
・52代 国家公安委員会委員長・・田中内閣
・50代 内閣官房長官・・田中内閣
・108代 文部大臣・・田中内閣
〈 27代会長 林義郎氏の経歴 〉・・林芳正氏の父
・元通算官僚 元大蔵政務次官
・62代 厚生大臣・・中曽根内閣
・97代 大蔵大臣・・宮沢内閣
〈 29代会長 相澤英之氏の経歴 〉・・妻は司葉子
・元大蔵省理財局長、主計局長、大蔵事務次官
・43代 経済企画庁長官・・海部内閣
・ 6代 金融再生委員会委員長・・森内閣
・金融行政に大きな発言力と影響力を持ち、「金融族のドン」と言われた
〈 33代会長 津島雄二氏の経歴 〉・・妻は太宰治の長女
・元大蔵省大臣官房参次官
・71代 厚生大臣・・海部内閣
・84代 厚生大臣・・森内閣
・政界引退後は、弁護士、税理士として活動
〈 34代会長 野田毅氏の経歴 〉
・前大蔵官僚
・53代 建設大臣・・宇野内閣
・45代 経済企画庁長官・・宮沢内閣
・52代 自治大臣・・小渕内閣
・62代 国家公安委員会委員長・・小渕内閣
後に小沢一郎と共に、新進党、自由党、保守党と遍歴し自民党に復党した氏は、信念のない「風見鶏議員」の一人ではないかと「ねこ庭」は思います。
〈 35、37代会長 宮沢洋一氏の経歴 〉宮沢喜一は氏の叔父、岸田文雄は氏の従弟
・元大蔵官僚 大阪国税局岸和田税務署長 衆議院議員3期、参議院議員3期目
・19、20代 経済産業大臣 ・・安倍内閣
・産業競争力担当大臣 ・・安倍内閣
・原子力経済被害担当大臣 ・・安倍内閣
〈 36代会長 甘利明氏の経歴 〉
・前職 ソニー社員
・65代 労働大臣 ・・小渕内閣
・経済再生担当大臣 TPP交渉担当大臣 ・・安倍内閣
・78経済産業大臣 ・・安倍内閣、福田内閣
・行政改革担当大臣 ・・麻生内閣
・54代 幹事長 ・・岸田内閣
上記経歴を見ると分かりますが、甘利氏を除く他の会長は財務官僚や財務大臣経験者です。「ねこ庭」はこれまでの検討作業を通じた結果、財務省のトップは日本における最強の「ジャパンハンドラー」でないかと推察しています。
令和2年安倍首相によって会長に就任した甘利氏は、財務族 ( 旧大蔵族 ) でない異例の人事として注目されたと言われています。
甘利氏は小渕内閣以来、安倍、福田、麻生、岸田とどの内閣でも重用され、敵を作らない人物だったのかもしれません。財務省と戦っていた安倍首相が、党税調改革のため送り込んだ人事だったような気がします。
安倍首相が暗殺されるとすぐに、岸田首相が会長を宮沢氏に交代させています。冷遇せず幹事長の要職を与えている所を見ますと、それなりの人材だったのだろうと考えますが事実はどうなのでしょう。
ここまで具体的に調べますと、財務省が自由民主党の政策に「税」を通じて大きな影響力を及ぼしていることが見えてきました。次回は現在の「税調のメンバーと、与党公明党内の「緊縮財政派議員名」を紹介しようと思います。
党税調の歴代会長。。。。。。。
初代の山中貞則氏のお名前は、お聞きしたことがあります。
それなりの【人格者】だったらしいです。
沖縄の人からも【人望】があったらしいですね。
塩川正十郎氏については、どういう業積があったのかは、詳しくは
存じませんが、【塩爺しおじい】の愛称で親しまれていらっしゃたとか。。。。
人気者だったんでしょうね。
まァ、上記のかたがたは、自民党が安定した支持を受けていた古き良き時代?の、
なつかしいお名前です。
。。。。。。このブログシリーズの途中ですが、
ふと、そんなことも思い浮かべました。
続きを期待しております。
中山氏と塩川氏を、財務省の「ジャパンハンドラー」の協力者と断定したことに、違和感を抱かれてのコメントと受け止めました。
人格者という観点から言いますと、「二十四の瞳」の著者壺井栄氏は、日本中の国民を虜にした人格者です。
あの映画を動画で見ますと、今でも涙なしに見られません。
しかし作者の信じるマルクス主義は、結局「皇室護持」と「憲法改正」を困難にする思潮を広め、日本の独立を阻む要因となっています。
辛い話になりますが、政治家の評価は人格者であるとどうかより、思想信条の如何ではないのでしょうか。
ジャパンハンドラーの関与に気づかず、無意識のうちに協力していたのかもしれませんが、私はそういう政治家も、今日の日本の属国化に参加した仲間の一人として考えています。
政治家の高い報酬と権力は、国民の願いを叶えるためにあるのではないかと、だから厳しい評価がされるのでないかと、私は惑いつつ、ためらいながらブログに向かっております。