敗戦の報を聞き自決した軍人について、多少耳にしていましたが、実際の数字を初めて知りました。
「終戦時自決烈士慰霊祭祭典委員会」からの、データです。こんな長い名前の委員会があったことなど、どれだけの人が知っているのでしょう。
左翼系の本で教わるというのも、面白い話です。
階 層 陸 軍 海 軍 計
将 官 30 4 34
佐 官 49 25 74
尉 官 105 37 142
下士官 104 41 145
兵 88 6 94
軍 属 18 13 31
看護婦 3
計 394 126 523
特攻隊を作った大西中将や、阿南陸相については知っていましたが、杉山元帥や田中大将など、将軍クラスで34名もの自決とは初耳でした。
天皇陛下のラジオ放送の予定を知った宇垣纒 ( うがき まとめ ) 中将は、特攻司令長官の責任を果たすには、放送前に部下の後を追うしかないと決意し、海軍最後の特攻で命を散らせたと言います。
宇垣中将は参加機を5機と決め、一機に2名ずつ10名で出撃すると決定したのですが、18名の隊員が参加を申し出、誰も後へ引かなかったため、突撃機は9機となってしまいました。彼らは大分の基地から飛び立ち、沖縄に集結していた敵艦に突撃しました。
左翼の本ですからこれを美談とせず、長官機以下全機が虚しく海中へ墜落したと説明しています。本の編者たちは、憐れむべき軍国主義者として語りますが、私は別の受け止め方をしました。
自決者の523名を多いと見るか、少ないと見るかは人それぞれでしょうが、日本以外の国で、戦いの責任を取る形で、これほど多くの軍人が自決した話を聞きません。
「自分たちが不甲斐なかったため、陛下のお気持ちに添えなかった。」
彼らの大半がそう言い残し、自決しました。戦後になり時間が経って後、彼らを蔑視する人間が増えましたが、私は自決した方々に頭を下げます。尊いを捧げられたご先祖として、感謝せずにおれません。
これは理屈でなく、同じ国に住む人間としての情です。
・昭和18年の2月 ガダルカナル島撤退。
・同年4月 山本連合艦隊司令長官戦死。
・同年5月 アッツ島守備隊全滅。
・同年7月 キスカ島放棄。
・同年11月 タラワ、マキン両島守備隊全滅。」
・大本営が、サイパンの失落を公表したのは、昭和18年7月である。
・サイパンを失うことは、マリアナ基地を米軍の手に渡すこととなり、相次いでグアム、テニアンも全滅した。
日本が次々と敗退していく説明を追っていると、胸が痛くなってきました。
昭和22年8月14日、日本の無条件降伏が決まった時、外地にあった日本軍の総兵力は、陸軍が約310万、海軍が約40万だったと言います。戦闘が1、2年の間に劣勢から降伏へと急変したため、当時はまだこれだけの軍隊が無傷で残っていたのです。
従って編者が次のように語っているのは、事実だろうと思います。
・最前線にあった大部分の一般将兵にとって、終戦の報は寝耳に水だったに違いない。
・戦争が日本の敗北、無条件降伏をもって終わりを告げるとは、とうてい予測し得なかったであろう。
・「終戦の詔勅」は極めて遠まわし、かつ観念的、抽象的表現をもちいており、敗戦とか降伏とかいうことは、一言も言っていない。
・ブーケゲンビル島で、米軍と交代したオーストラリア軍が停戦交渉を申し入れても、大本営からの指令は戦闘行動を停止せよということだから、港に入るオーストラリア軍の軍艦があれば攻撃すると、突っぱねている。
・これはこの地区の軍隊だけでなく、その他の外地軍にも見られた現象であった。
これまで私は、終戦の詔勅を受けた時から、軍隊は秩序をもって武装解除し、大きな混乱もなく、敗戦処理がなされたと思っていました。事実はそうでなく、沢山の騒動があったことを編者が説明しています。
主要なものだけ、紹介します。
1. 近衛師団のクーデター
・陛下の放送を抑え、和平派の重臣を弾圧し、戦争継続を図ろうとしたもの。反対した近衛師団長の森中将が、拳銃で射殺された。
2. 全陸軍のクーデター計画
・国体護持のためポツダム宣言の受託を阻止し、阿南陸相を中心として全陸軍の決起を促し、上陸する米軍に一撃を加え、降伏条件の転換を目論むというものだった。
・阿南陸相は即答せず、詔勅を是とする他の将軍たちの命がけの反対と説得で計画は押さえ込まれた。
3. 上野の山に集結した水戸の陸軍航空通信隊の教官と生徒
4. 川口放送所を占拠した予科士官学校の教官と生徒
5. 埼玉の陸軍航空兵団 爆弾を装備した兵が、米国艦隊撃滅を計画した。
6. 厚木航空隊の反乱
徹底抗戦を叫ぶ兵たちに、聖断は間違いなく陛下のご決意であると高松宮が告げられ、部隊は翻意した。説得する方も、説得される方も、命がけのやりとりでしたが、結局は「陛下のご意志」が明確にされることで、全てが解決しています。
「寸鉄を帯びず、飛行機のタラップを降りるマッカーサー元帥。」と、こんな見出しをつけた記事の写真を思い出します。
武装解除された国に来て、大げさな見出しと当時は笑ったのですが、事実を知りますと、米軍機のタラップを丸腰で降りるには、勇気のいる行動だったのだと分かりました。
内戦にならず、社会の混乱もなく、GHQが日本統治を始められたのは、軍人と国民の間に広がっていた厭戦気分が大きかったと、本の編者は説明しますが、私は首を横に振ります。
彼らのように天皇を否定する共産主義者は、認めないのでしょうが、天皇のご意志を知った軍人と国民が、「ご聖断」として受け入れたからです。理屈や理論でなく、日本人の心の底を流れる「心情」としか、語りようがありません。
愚かしいものとして左翼の彼らが否定しても、マッカーサーで元帥も、陛下のご存在の大きさを認識しました。だから元帥は、占領統治が天皇を通じてしか達成できないと理解し、天皇の処刑を主張する他国を抑えたのです。
国民の中心にある皇室が平成の時代になって乱れ、なぜ国民を苦しめられるのか。しかし、これ以上はやめます。中巻も下巻もありますので、深呼吸でもしてみます。
テレビをつけると、北朝鮮がミサイルを発射したというのに、国会では野党が、相変わらず「森友問題」です。利敵行為の野党と私が言うのが、間違っているのでしょうか。天の神様に聞きたいものです。
書評読ませて頂きました、ご苦労様でした。
昔の人、日本人の愛国心に胸が熱くなります、それでもこれ程の軍人が自決とは、
子供の頃に見た引き上げ兵隊さんの姿が脳裏に浮かんで涙 禁じ得ません。
昔も今も学者と云う高学歴者達は批判は出来ても愛国心は育ちませんね、
今の共産党はじめ野党政治家の現実を見ない批判ばかりの空論に反吐が出ます。
アメリカ対北朝鮮の切迫した戦争危機に対処しようとしない野党は日本の敵!
今度の選挙で完膚なきまでに叩き潰さなければなりません、戦争前夜の日本よ!
「愛国心とは言葉遊びではなく、国に殉ずることが出来るかどうか、魂の叫びである。」
貴方に、多言は無用ですね。
熱いコメントに感謝します。暫く、お別れです。
こちらをリンクしますので、
ご覧になってみてください。
http://ameblo.jp/ei-bou/entry-12245330415.html
「えい坊主の時事ネタ日記」です。
安部政権の政策には気分が悪くなりませんか?
(*^▽^*)
どうぞ、お元気で。
これは、政治家(政治屋)に求めるのは
無理です。
拙方も今までよく知りませんでした。
この貴記事で、先の大戦の引責姿勢が一つ見えた様に思えます。
無理無茶の多かった、先の大戦が異常だったのであって、日本軍の組織そのものは、まあ健全だったのではと心得ます。
仰る通り、その事実を曲げて教育しようとする、民進以下四野党に、選挙の信を与えてはいけませんね。
一週間ばかり家を留守にしておりましたため、ご返事が遅れました。
安部政権につきましては、移民受入れ策、カジノ、米国等諸外国へのバラマキ政策等、気分が悪くなります。私が安部氏を支援しますのは、「憲法改正」と「女性宮家創設反対」の二つだけです。
この二つは国の基本ですから、安部氏がこの旗を降ろさない限り、支持するつもりです。
日本の金で米国債を買ったり、金融市場を米国の言うままに解放したり、あるいは円高圧力に負けて金融資産を三分の一に減少させたり、安部総理以外の歴代総理も、米国の無理難題に迎合しています。
ですから、えい坊主さんの総理批判を、そのまま受け入れる気はありません。
誰が総理になりましても、米国からの圧力には抗し得ないのが、日本の現実です。無批判に安部総理を支持しておりませんことだけは、ご理解頂きたく。
返事が遅れて申し訳ありません。
敗戦となった時、軍人の一部には、軍の物資を軍用車両で勝手に持ち出し、金儲けに走った者もいましたが、ほとんどの軍人は最後まで健全だったと、多くの資料がそれを語っております。
敗戦国となるのは、情けないことですね。悪いことばかりが強調され、良いことや立派なことはすべて消し去られるのですから。何が何でも日本が正しく、素晴らしかったとは言いませんが、戦勝国に酷評されるほどでなかったことだけは、事実だろうと、最近そのように思えて参りました。
左翼の学者や政治家や文化人たちは、戦勝国に魂を売った「獅子身中の虫」であると、確信を深めております。日本人でありながら、国の歴史を否定し、ご先祖を貶める反日の輩を許してはなりませんね。