嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

干潟の鴨

2008-02-18 09:40:20 | うんちく・小ネタ
00218_006_2鴨肉は個人的に大好きな食材です。火入れをおこなうにしたがい硬くなる、が料理人の常識なわけですが、あまかった(爆)!
画像をまずはごらんください。たぶん胸肉を中心にしたロースと呼ばれる部位を中心に盛り付けてある赤身。まあ、鮮度抜群、が、普通の鴨肉に思えます。調理が私の仕事ですから鴨ロースだなんてもう3580本くらいは焼き上げてますよ(爆)。

今回おじゃましたお店では炭火で加熱した(ここがポイントですね)厚さ2cm弱の鉄板にラードで油脂分を添加しながら焼く、という単純きわまる調理法で、つまりはバーベキューのようにして食べるスタイルなのですが、一口食べてみて、もうびっくり!絶妙の歯ごたえに、さらに鴨に特有の「鉄風味」がほとんど感じられないぞ(驚愕)!
たぶんエサから住環境、運動量まで徹底的に管理された「専用鴨(完全意味明瞭)」を代々育てておられるのでしょう。
温暖な気候もおおいに影響していると思われます。信州みたく厳寒の土地ですとどんなにコントロールしても身がしまっちゃいますからね。
鉄板の厚みや添えられたもみじおろしの効き方、肉のカッティングなど一朝一夕にはゼッタイにできないお店独自のスタイルはタイヘンに勉強になりますた!なにより炭火で鉄板をあぶる、というあたりに苦心のあとがみえてタマランチ会長。
たぶん試行錯誤の連続だったでしょうねえ。
鴨=ジビエというくくりですと「野性味」「鉄の風味」「赤ワインにピタピタ」などと短絡しがちですが、ここのはまったく逆ですね。
「洗練」「軽味」「あっさり系」という印象で、まさに「和鴨」なのでした。ううむ、珍味~!

セッティングその他でお世話になりましたみなさま、本当にありがとうございました。あの鴨だけは真似ができないので、次回にお出しする鴨は「洋鴨」とでも呼んでください。ううむ、ひとくちに鴨といっても奥が深いことよのう・・・(とほひめ)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。