嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

履き道楽2019 ジョンロブのブラックミュージアムカーフの経年変化について

2019-10-04 08:42:50 | 履き道楽

画像は、今年の1月の初頭に買ったばかりの頃のガルニエ2殿下の状態です。ほとんど履かれていない微中古の状態で入手したもので、あれ以降10月のここまで同サイズはおろかガルニエ2自体がネットの世界には一足も出回っておりません。今後もまったく期待はできないことでしょう。

ジョンロブの廃番モデルはかように貴重なのです。これは、と思ったときにキヨミズジャンプをかませるかどうか、男の甲斐性が試されるのです(ちがうから)。

ジョンロブも若手のデザイナーに任せておいたのでは心もとない、ということなのか、ここへきてコアコレクションと呼ぶヘリテージものを矢継早にリリースし続けておりますが、そもそもこの世界には新鮮味などというものはあってはならないのです。

コンサバな路線を守り抜いた上で、素材なり色なりにセンスのよい遊びがチラリとのぞくかどうか、くらいが限界。ヘタにいぢることわ許されていないのがこの世界です。

さて、殿下にあらせられましては、入手当時はこのようにテカテカしておりました。極上カーフが本来もつツヤだったかもしれませんが、売主のところのワックスが効かされている感じ。まあ、よくある仕上げです。フツー。

あまり好みではありませんでしたので、徹底的に脱脂をおこなって「すっぴん」の状態にもってゆきました。オーナーによっては洗剤でゴシゴシ洗っちゃう、などというダイタンな方法もありますが、ほぼ使われていない状態の靴でしたから水性のクリーナーで6周くらいするうちにはなにも落ちてこなくなります。

わかりにくいですけれど、これがすっぴんの状態。長年塗り込まれていたロウが取り去られてスッキリしていますね。ミュージアムカーフの、それもブラックの様子がよくわかります。グレーというか、パープルというか、そういうなんとも表現できない微妙な濃淡がたまりまっしぇん(ばか)。

できればこのままの状態を維持して暗いところではブラック、おんもでは(爆)グレーぽいパープルな感じで履きたいものだ、ということで方針が決まりましたので、クリームを慎重に選び出します。

手持ちのクリームの中でも無色のものに限って塗り込むことほぼ毎日(のけぞる)。ここまで10ヶ月。ブラックやブルーのクリーム、ワックス類は一切使用しておりません。

今朝の雨の中で撮影したものですが、こんな感じに仕上がりました。あんまり変わりませんか?色合いはそのまま。水分をきっちり湛えた感じで、柔らかそうな印象を受けます。じっさい柔らかいです。

ここまで10ヶ月経過。じつは出番の多い靴でして、さまざまなパンツにも相性抜群なこともあり、そろそろカカトがやばいか、というくらいまで履きこんでしまいますた。

画像をよくご覧になると、靴紐が純正とちがう100均で売ってるゴム紐なのに気がつかれるかもしれません。

これ、じつはすでに2本目。このガルニエのようなヘビーローテーションの場合には概ね4ヶ月程度が寿命です。脱ぎ履きのおおい日本の使用環境に合わせたチューンナップです。

先日、新しいゴム紐に替えたばかりのこれを履いて、300kmの運転、その後列車に乗り換えて帰宅するまで14時間履き続けたことがあったのですが、その時ばかりはゴム紐の締め付けがきつすぎで、途中で緩めますた。

ですが、それ以外は全く快適。オススメです。セリアで手に入ります。ダイソーにはありませんでした。さいきん、ブラウンもリリースされてしまい、まったく重宝ったらありゃあしない。

ううむ、えも言われぬミュージアムのマダラ。味わい深いことこの上ないっす。パリブラウンやレッドも手元にありますけど、ブラックもまたよし。一生ものですなあ〜(とほひめ)


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6 コメント

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JL de drive ! (@spyder)
2019-10-09 21:59:38
初めまして。
楽しく拝見しております。
履き道楽、987などなど。
今回、JL(ガニエル!)で300kmドライブ、との記事で驚きのあまり初投稿です。
MTのみならず、ペダル操作で、ヒールカップやつま先周りが傷つくのを恐れ、JL履いてドライブなど露とも思ったことがなかったので驚愕の事実でした。
そもそもダブルソールが多いのでペダル操作不向きだと思ってまして。シングルならいけますか?
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Unknown (old-one)
2019-10-10 06:32:50
@spyderさま、はじめまして。ガルニエは高価な靴となってしまったので、そこを考えると仕舞い込みそうになりますけれど、僕は安く買っているので苦になりません(爆)。
靴は履けば履くほど愛着が増す、と信じておりますので、機会があるときにはどんどん出動させます。クルマも同様ですね。今後ともよろしくお願いいたします。
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Unknown (ゆし)
2020-07-05 11:49:04
初めまして、過去のご投稿に失礼します。
昨年から革靴にハマり、ミュージアムカーフの手入れの仕方を調べているうちにこちらのブログにたどり着きました。
弊方のミュージアムカーフ、ジョンロブではないんですが、某有名水溶性クリーナーを使うと驚くほど色落ちします(濃い色が落ちていき、まだらが無くなる)。有機溶剤不使用のものも試したんですが、程度は軽くなるものの同様です。最近はおっかなびっくりしながら、デリケートクリームで汚れ落としをしている状況です。
ブログご掲載のお靴はいずれも綺麗なまだらを保たれているように思うのですが、何かコツはありますでしょうか。
また、ミュージアムカーフのプレメンテの際には何を使われましたでしょうか。
お差し支えなければご教示いただけませんでしょうか(いずれブログにご掲載予定であれば、そちらを拝見いたします)。

長文失礼しました。
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Unknown (oldpine)
2020-07-05 17:37:11
ゆし様、コメントまことにありがとうございます。色落ちの件はよくわかりませんが、個人的には革の質感を前面に出したくて、色落ちは歓迎しております。お手入れとしては年に2、3度、モブレイのデリケートクリームを塗って、乾いたらブラッシングのみ行なっております。5年ほど続けますと、素材本来のツヤと質感が出てきて独特な仕上がりとなります。ツヤピカ系を嫌って追求したシンプルなお手入れでございます。お答えにもなりませんが、今後ともよろしくお願いいたします。
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Unknown (ゆし)
2020-07-05 20:46:38
さっそくのご回答、大変にありがとうございます。なるほどですね、弊方は少々手を入れ過ぎていたようです。
非常に勉強になりました。
これからも楽しく拝見いたします。
ありがとうございました。
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Unknown (oldpine)
2020-07-05 21:24:48
ゆし様、コメントありがとうございます。k靴のお手入れはついやり過ぎてしまうのが特徴ですね(爆)。忘れた頃に、というのがよい気がいたします。僕もロウでパキパキに割れるくらいに重ね塗りして鏡面仕上げを追求した時代もございましたが、実はもったいないことに気がつき(爆)、ジョンロブ一本槍となってからはミュージアムカーフの上質さを際立たせる手法、ということでこのモブレイ水性ミガキにたどり着きました。
なんてことない単純な栄養(水分)補給ですが、長く続けるとイヤミのないツヤがでる気がします。履き道楽ネタは久々ですから、この件は記事にしてみますね。今後ともよろしくお願いいたします。
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