嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

アランフラッサーというデザイナー

2005-03-30 14:47:12 | コスメ・ファッション
DSC0668
80年代半ばにブリトラブーム、というのがあった。ブリトラ、すなわちブリティッシュトラディショナル。
雑誌ポパイが火をつけた80年代初頭のアイビーブームが成熟してこのブリトラが生まれた、っつうか定着したというのがルーツだと理解しているがどうだろう。アイビーはかたち、ブリトラはさらに質の追求であった、と思う。
ブリトラの美点はなんといっても最初からクラシックな点である。つまりは完成形。変わりようがない点がステキなんである。それこそがメンズファッションの王道。色や全体に影響が出ないディテールで遊ぶことはあっても、1年後にはすでに着られない、そもそも着ていても機能的でない、などという投資の甲斐がないファッションはイタリヤンにでも任せておけばよろしい、というスタンスは崩れない。現にいまだに当時のものをどこへ着ていっても違和感を感じるどころか改めて見直すことが多い。

ここ最近でこそダンヒルやバーバリなんかがミョーに細みなスーツ発表したりしてて、どうしちゃったの、状態であるがどうしてどうして、売り場に赴いてみれば従来のフツーの形の商品が並んでいる。一部の新しいもの好き、っつうか流行追い求め系な方々向け(完全意味明瞭)なラインのみがザッシなどにとりあげられて目立っているだけなのである。つうかスーツにブーム、なんつうの自体が可笑しくはないか?

さてそんな20年以上も前のブームのさなか、ラルフローレンをはじめ、何人ものデザイナーさんが日本上陸を果たしたんだが、そのなかにアランフラッサーという人がいた。それこそハットから靴まで。当時はオンワード樫山がライセンス取得をして売り場に並べていたのだが、なかにはNYやロンドンからのインポートものなんかもザクザクあって、困り者であった(爆)。極太のカラフルなサスペンダーやちゃんと花が刺せるようにラペルに開いたフラワーホールなどのディテールに惚れまくり、買いあさったもんだ。ブレザー一着の値段がちょうどPOLOのそれとバッティングしたのをよく覚えている。今日の午後、ふと月末恒例の立ち読み大会(完全意味明瞭)に出かけた折に手に取ったGentryという雑誌にフラッサー氏が特集されていた。思わず懐かしくなり精読(爆)してしまった。だいぶ太られたようで裕福さが垣間見えるが、かつてのエレガンスはどこへやら・・・が逆にさりげなさが漂ってなんともいえない風情であった。ううむ、懐かしいぞ!昔話、ご容赦!



最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
懐かしいっす。 (Smoky)
2005-03-31 07:01:24
今のワタシのスタイルからは想像できないと思いますが、当時ビジネス系ではブリトラでした。
ただヒネクレ者のため、エイボンハウスとかアクアスキュータム等を愛用してました。
ボタン式のサスペンダー、アームガーターも定番でしたね。
ボタン式のサスペンダー、ト○レの個室使用時困るんですよね。特に冬なんか、コート脱いで、上着脱いでと、個室が試着室状態だったことを思い出しました(笑)
体型が思いっきり変わったので、もう着れません...
返信する
>smokyさん (oldpine)
2005-03-31 20:45:53
ぐはは~、オイちゃんは今でも抜群にオシャレぢゃないですか!クルマもそうですが、そいう下地があったからこそ個性の発信ができるんだと思いますよ。

>体型が思いっきり変わったので、もう着れません...

くれませんか(爆)
返信する
お久しぶりです。懐かしさに思わずレスしてしまい... (ろん)
2005-03-31 23:40:48
お久しぶりです。懐かしさに思わずレスしてしまいました!アランフラッサー、スーツ着てましたよ!確か映画「ウオール街」は彼の衣装でしたよね。その姿に憧れて前職の銀行に就職したようなもんです。(若気の至り・・・)
返信する
ろんさん、おひさしぶりっす! (oldpine)
2005-04-01 07:06:52
>「ウオール街」は彼の衣装でしたよね

マイケルダグラス、圧倒的でしたね!ホリエモンもなさけないニット着て小太りさらしてないで、せっかくの大勝負なんだからスーツで印象付ければ人気出るのにねえ・・・ってそいうモンダイでわない?(爆死)
返信する
かつてフラッサーの販売を新宿伊勢丹でやっていた... (mamo)
2007-02-09 23:57:57
あの着やすさは他のどんな服にかなうものはありません。何年か前にNYに行った折にサックスに彼のサロン(今は無いと思います)を覗いた際に彼が偶然居ました、オーダーサロンなのでとても買える値段ではなかったので、チーフを記念に購入してまいりました。彼は今でも私の心の師匠であります。
返信する
mamoさん> (oldpine)
2007-02-10 09:40:28
はじめまして!懐かしいお話をありがとうございます。一昨年くらいのGentryというザッシにフラッサー様の近影が載っていました。だいぶ太られたご様子でしたがもう一花咲かせてほしいものですね。

ところでつい先日、フラッサーのダブル6Bの下ひとつがけのスーツを引っ張り出して着てみたのですが、愕然・・・ゴージが低く、ボタン全体の位置も前下がりでとてもぢゃないけれど着られなくなっておりました。
クラシックといいつつ、そこはやはりデザイナーブランド、時代の流行はしっかり取り入れていたのだなあ、といまさらながらに気がつきました。

さいきんではもう少し遡ってドレーパーズベンチにハマっております(爆)って、もうつぶれてしまいましたね・・・(寂)
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。