市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

大同スラグ問題を斬る!…さらにXデー近し!?ブラック企業連合への引導のカギを握る群馬県の政治的独立度

2015-07-28 23:26:00 | スラグ不法投棄問題
■昨日の毎日新聞全国版に引き続き、本日、朝日新聞も朝刊群馬版で大同スラグ問題を取りあげました。さっそく報道内容を見てみましょう。


**********2015年7月28日朝日新聞朝刊群馬版
20150728v.pdf
スラグ産廃認定なら 県が刑事告発も検討
渋川の有害物質問題
 大同特殊鋼渋川工場(渋川市)から排出され、県内の工事現場で使われた鉄鋼スラグの一部に有害物質のフッ素や六価クロムが含まれていた問題で、県はスラグが産業廃棄物にあたるかどうかの精査を進めている。産廃だった場合は許可を受けずに処理していた疑いがあるとして、廃棄物処理法違反容疑での刑事告発も検討している。
 この問題は2013年6月、渋川市内の遊園地の駐車場や道路の工事の際、撤去したスラグから有害物質のフッ素や六価クロムが検出されたと、市が議会で報告したことなどから発覚。県は14年1月下旬、廃棄物処理法に基づいて同工場を立ち入り検査し、同社に対して鉄鋼スラグ製品の出荷停止を求める行政処分をした。同社は以降、全量の製造販売を中止している。
 県は同社のスラグを使用した工事数について「今の段階では公表できない」としているが、うち1地点で基準値を超えるフッ素が検出されたことを明らかにしている。渋川市、水資源機構、国交省関東地方整備局の管内でも同社のスラグが使われた工事から基準値超えのフッ素などが検出されており、県全体で数十カ所にのぼるとみられる。
 県廃棄物・リサイクル課は「今回問題になっているスラグが産業廃棄物に該当するのかを現在、精査している」としている。産廃と認められれば、許可なくスラグの処理に関わったとして、同社などを廃棄物処理法違反で刑事告発することも視野に入れ、県警とも協議しているという。
 一方、同社の本社広報部(名古屋市)は一貫して「産廃とは認識していなかった」と説明している。同社が業者にスラグを販売した際、販売価格を上回る運搬費などを支払う「逆有償」と呼ばれる取引についても「副産物の有効活用として販売しており、廃棄物処理法は適用されないと考えていた」としている。
***********

■昨日の毎日新聞の報道に続いて朝日新聞も、「スラグ産廃認定なら」と条件付きながらXデーが近いことを告げています。この報道記事のポイントを整理してみましょう。

ポイントその1
 記事の中で、県は「スラグが産業廃棄物にあたるかどうかの精査を進めている」としていること。昨年1月下旬に立ち入り検査をしてから1年半ものあいだ結論が出せず、遅すぎる対応を暗に批判している記事の内容であること。

ポイントその2
 スラグが産廃だった場合は、許可を受けずに処理した疑いで同社などを廃棄物処理法違反で刑事告発することも視野に入れ、既に群馬県警とも協議をしていること。また「同社など」と複数形で表現しているところを見ると、少なくとも大同特殊鋼と佐藤建設工業を刑事告発すると示唆していること。場合によっては、さらに、有害物質が入っていることを知りながら、不法投棄場所を斡旋したり、提供したりしていた一部の建設業者なども刑事告発されるかが注目されること。

ポイントその3
 大同特殊鋼本社広報部は一貫して「産廃とは認識していなかった」と説明していること。スラグの運搬には群馬丸太をダミー会社として使ったり、途中から佐藤建設工業の土地を借りて、あたかも大同の工場であるかのようにみせかけたり、そもそも有害フッ素の量を測りスラグ自体が環境基準を超過していたことを知っていたのに、取材に対しては「産廃とは認識していなかった」としており、その態度は極めて不誠実で悪質であることが、報道記事からうかがえること。

ポイントその4
 大同特殊鋼本社広報部は「逆有償取引について、副産物の有効活用として販売しており、廃棄物処理法は適用されないと考えていた」としていること。大同は過去にスラグを廃棄物として最終処分し多額な経費が掛かることを認識し、最終処分費用を免れるために逆有償取引で不法投棄を進めたにもかかわらず、未だに「副産物の有効活用だった」として見解の相違を装っていること。しかし実態は、佐藤建設工業と共に“うすら笑い”を浮かべて隠ぺい工作を行い、犯罪をリードしてきたブラック企業であること。

■このように極悪非道なブラック連合に、引導を渡すことができるかどうか、有毒スラグを再生砕石と同等扱いする通達を出したことのある群馬県としては、いよいよ政治的圧力に抗して、本来の行政判断が下せるかどうか、その真価がまもなく問われることになります。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】
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「年金加入者からの問合せに対し個別回答をしない」日本年金機構本部サービス推進部お客様の声グループ

2015-07-28 22:47:00 | オンブズマン活動

■日本年金機構の125万件もの個人情報の大量流出、及びその後の政府の対応を含めて大木魔問題になっていますが、市民オンブズマン群馬の代表も先日、日本年金機構の本部に赴き、年金加入者として情報流出の有無を確認しようとお願いしましたが、冷たく拒否された経緯があります。
○2015年6月3日:日本年金機構の年金加入者情報流出問題で改めて判明した機構のズサン体質と日本国民の苦難↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1636.html#readmore
 この度、これに触発された市民オンブズマン群馬の会員のかたが、6月25日付で日本年金機構宛に、今回の個人情報大量流出事件の再発防止の為、今回の事件の原因を究明すべく、この事件原因の解析について、日本年金機構に要請しました。ところが、機構のサービス推進部 お客様の声グループは7月17日付で、送付を受けた書類一式をそのまま送り返してきました。

 これらと一緒に「本部ではお客様からのお問い合わせに対し個別の回答を行っていないため以下の返信用封筒を返戻させていただきます」とする文書が送り状として同封されてきました。

 このように、日本年金機構のサービス推進部のお客様の声グループでは、「加入者からの問い合わせに対して個別の回答を行っていない」というのです。

 このような酷い組織は、民間では存在しえません。政府の庇護の下だからこそ、こうした非常識な組織がのさばるわけです。

■それでは、市民オンブズマン群馬の会員が機構に送付した文書を見てみましょう。

*****【年金機構への要請書】*****

年金機構御中                  平成27年6月25日(木)
関係 担当 様
                       〒374-0068
                       群馬県館林市台宿町1-31
                       市民オンブズマン群馬
                       館林 代表 小林 光一
                       電話 0276-72-1454
                       FAX 0276-72-1454

          書 類 送 付 の ご 案 内

拝啓 盛夏の候、貴事務所ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さて、この度は、情報漏洩なる危害に遭われ、大変な思いをされたことと思います。発生から1ヶ月以上過ぎようとして、新聞報道では収束の方向が報告がされ、一段落と思います。
 年金を預けている一市民として、詳しい発生実態と、発生原因、暫定対策、恒久対策等、報告していただければと思い、添付解析レポートに記入し、ご説明下されたくお願い申し上げます。
          記
 送付書類
  解析レポート                          
   ・件 名  年金情報漏洩
   ・当事者  会社名 年金機構
         報告担当者名 担当者
   ・文書名  解析レポート(ISO9000①クレーム管理(様式例2) 1通
   ・報告期限 2週間  (暫定報告でもかまいません)

-----------------------------------------------キリハナサズ----------------------------------
          受  領  書

上記書類を受領いたしました。
平成27年 月 日
          報告者           印

群馬県前橋市文京町一丁目15-10  市民オンブズマン群馬事務局長 鈴木 庸 行き
群馬県館林市台宿町1-31  小林光一行き

【添付解析レポート】

**********

■これに対して、日本年金機構のサービス推進部「お客様の声グループ」から3週間後に、次の返事があり、送付した書類一式がそっくりそのまま突き返されてきました。

*****【年金機構からの回答】*****

                    平成27年7月17日
市民オンブズマン群馬
館林代表 小林 光一様

 拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

日頃から年金事業への円滑な推進につきまして、ご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

先日、小林様より返信用封筒が同封されたお手紙が届きました。
誠に申し訳ありません下、本部ではお客様からのお問い合わせに対し個別の回答を行っていないため以下の返信用封筒を返戻させていただきます。

・小林光一様宛(レポート報告書用)
・小林光一様宛(受領書用)
・鈴木庸様宛(レポート報告書用)
・鈴木庸様宛(受領書用)

 時節柄ご自愛の程お祈り申し上げます。
                          敬具
                      日本年金機構
           サービス推進部 お客様の声グループ
**********

■「本部ではお客様からのお問い合わせに対し個別の回答を行っていない」のであれば、しかるべき地元の年金機構の出先から誠実に対応すればよいはずですが、日本年金機構にはそのような配慮は微塵のかけらもないようです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】


※機構本部の内部組織 ※( )内はグループ
http://www.soumu.go.jp/main_content/000059999.pdf
理事長
↓←非常勤理事(4名)
↓←監査・・・監査室
↓←監査部(監査企画、本部監査、北海道/東北/北関東・信越/南関東/
↓     中部/近畿/中国/四国/九州の各監査)
副理事長・・・経営企画部(経営企画、総合調整)、広報室(広報)
↓      リスク・コンプライアンス部(コンプライアンス、法務、リスク管理)
↓      総務部(総務、情報管理)
↓→理事(人事・会計部門担当)・・・人事管理部(人事、人事評価、採用)
                  研修部(管理、人材育成)
                  労務管理部(労務管理、厚生、給与)
                  財務部(予算、管財)
                  調達部(調達管理、契約)
                  会計部(決算、出納)
↓→理事(事業企画部門担当)・・・事業企画部(事業企画、事業統計、国際事業)
                 サービス推進部(サービス推進、業務改善、お客様相談)
                 品質管理部(品質管理、外部委託管理)
                 年金相談部(相談企画、相談指導、第1~3コールセンター)
                 記録問題対策部(記録問題対策、記録整備事業)
↓→理事(事業企画部門担当)・・・国民年金部(適用収納企画指導、強制徴収企画指導)
                厚生年金保険部(適用企画指導、徴収企画指導)
                年金給付部(給付企画、給付指導)
↓→理事(システム部門担当)・・・システム統括部(IT・システム統括、システム刷新企画、
                        システム刷新開発)
                システム企画部(制度改正システム企画、業務改善
                        システム企画、業務支援システム企画)
                システム開発部(年金給付システム開発1~3、記録管理
                        システム開発1~3、業務支援システム開発)
                システム運用部(システム設備運用、年金給付システム運用、
                        記録管理システム運用)
↓→理事(全国一括業務部門担当)・・・業務管理部(業務管理、業務調整)
                   記録管理部(記録管理、記録業務、記録提供)
                   障害年金業務部(障害年金1~2)
                   支払部(支払1~9、再裁定1~3)
                   業務渉外部(債権調査、渉外)
↓→理事 (南関東ブロック本部長)
↓→理事 (近畿ブロック本部長)
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