田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ローラとふたりの兄(Lola et ses freres)

2021年12月15日 14時19分09秒 | 日記

Lola et ses frères - Cinéma

Lola et ses frères” : déclaration d'amour à la vie

Lola et ses frères: quelle famille! *** | La Presse

 家族をめぐる様々な問題にぶつかりながらも日常をひたむきに生きる人々を描いたフランス発のヒューマンコメディ。フランス西部の都市アングレーム。弁護士のローラには、ロマンチストで神経質な眼鏡士ブノワと職人気質で不器用な解体業者ピエールという2人の兄がいる。ブノワの3度目の結婚式の日、大遅刻をしてきたピエールの失礼なスピーチのせいで、兄弟ゲンカが勃発。そんな中、ローラは離婚調停の依頼人ゾエールと恋に落ちるが、病院である事実を告げられる。一方、ピエールは深刻な仕事のトラブルを抱え、ブノワは心の準備がないまま父親となる。「8人の女たち」のリュディビーヌ・サニエが主人公ローラ、「ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走」のジョゼ・ガルシアが次男ピエールを演じた。「愛しき人生のつくりかた」のジャン=ポール・ルーブ監督がメガホンをとり、長男ブノワ役を自ら務めた。(映画.comより)

 

 

 

<2021年12月12日 劇場鑑賞>

 あったかいお話でしたね。親、兄弟って、どれだけ「嫌い」と思っていても、完全に関係を断つことはできない存在。もちろん、「そんなことない」人もいるだろうけれど、やっぱり難しいと思う。この映画では、別にお互いが嫌いなわけじゃないんだけれど、それぞれにクセがあって、細かい問題がいちいち起きる家族の話。

 長兄はなんと3度目の結婚。その結婚式に次兄は大幅に遅刻。司会者が「始めましょうか」と言っても「いや、弟を待つ」と言って譲らない長兄にも笑えます。仕事上のトラブルを抱かえてしまった次兄は、実はそれどころじゃなくて、とにかく参加したものの花嫁の名前を覚えてないままスピーチしたから、さぁ大変。若い花嫁はすっかり怒ってしまいます。この辺は、さすが恋愛大国フランス!私なら、取り立てて気にすることもないと思うんだけど、彼女はず~~っと怒ってます。

 仕事一筋の次兄も、実は離婚されていて、ヨリを戻したいなぁ~と、あり得ない希望を抱いているタイプ。元妻は、とっくに違う男性と住んでいるというのに。ちなみに息子が一人いて同居しているようなのですが、彼が奨学金総ナメの秀才。うらやましい。個人的には彼の吐くセリフがいちいち好きでした。筋が通っていて、的確で。

 弁護士(多分離婚専門)の末妹(演じるはリュディヴィーヌ・サニエ。若い頃から好きだったので、うれしかった!)は、独身だけどしっかり者。多忙ながらも、彼氏ができそう。ところで、長兄はもう48歳になるというのに、若妻が妊娠しても「まだ早い」と言って露骨に動揺します。喜ぶどころか明らかにイヤそうな態度に、若妻は家を出て行ってしまいます。これはショック。後に、前妻に堕胎させていたこともわかります。ショック。とにかく、そんなこんなに、兄妹総出で関わっていくのです。なぜこんなに密(みつ)かというと、彼らは月一回、必ず両親の墓前に集まる習慣があるのですね。偉い!親孝行な兄妹ですね。月一なんて、結構せわしいと思いますよ。

 妹は妹で、終盤ショックな事実が明らかになり、崩れ落ちてしまうシーンもあります。これは、見ていた私も辛かった。でも、兄貴たちと彼氏、みんなで乗り越えてゆくのです。なんだかんだ言っても、兄貴は兄貴。どんなにいい加減に見えても、実は自覚があるのです。彼氏もね。人は、最終的には人によってしか救われないと、個人的には思っています。すぐれた映画でした。おススメです。

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