田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

彼は秘密の女ともだち(Une nouvelle amie)

2015年09月14日 07時11分25秒 | 日記

 

 「8人の女たち」「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督が、平凡な主婦が「特別な女ともだち」との出会いを通して本当の自分を見いだしていく姿を描いたハートフルドラマ。親友のローラを亡くした主婦クレールは、悲しみに暮れながらも残された夫ダビッドと幼い娘リュシーを守ることを誓う。ある日、2人の様子を見ようと家を訪れたクレールは、そこで亡き妻の服を着て娘をあやすダビッドの姿を目撃する。女性の服を着たいというダビッドの告白に戸惑いを隠しきれないクレールだったが、いつしか彼を女性として受け入れるようになり、新しい女ともだちのビルジニアとして絆を深めていく。そしてクレールもまた、ビルジニアの影響で自分らしく生きることの素晴らしさに気づく。主人公クレールを「間奏曲はパリで」のアナイス・ドゥームスティエ、ダビッド=ビジルニアを「タイピスト!」のロマン・デュリスがそれぞれ演じた。共演に「黒いスーツを着た男」のラファエル・ペルソナス。(映画.comより)

 

 

 

 うっふっふ。見て来ました~。なんにも悪いことしてないのに、「秘密」な気分です(笑)。

しかし、さすがにオゾン監督ですねぇ!本当におもしろかった。ロマン・デュリスの女装は、お世辞にもきれいとは言い難かったけれど(笑)、そんなことより、彼の前向きな姿勢に共感です。

ローラとクレールは、小さい頃からの親友。その親密さは少し日本人には理解しがたいほどで、本当に密な時間を過ごしながら成長してゆきます。そして、年頃になり二人はそれぞれ別の男性と結婚。ローラは女児をもうけます。

しかし、そこで予期せぬ不治の病に見舞われ、ローラは赤ちゃんを残してあっけなく逝ってしまいます。残されたクレールは、ローラの夫ダビッドと赤ちゃんの面倒をみてゆくことを約束します。あまりのショックから、仕事をしばらくお休みしているクレールと、育児休暇を取ることを勧められお休みしているダビッド。そんなある日、ローラの家を訪ねたクレールは、ダビッドが女性の格好をして赤ちゃんをあやす姿を目撃してしまいます。

最初こそ動揺したクレールですが、赤ちゃんも母の匂いのする衣装で授乳すると機嫌よくなったりもしますし、なるほどそんなこともあるかと少しづつ慣れてゆきます。

しかし、やっぱりそれは赤ちゃんのためだけではなく、ダビッドの嗜好から来ていると確信するに至り、二人は秘密を共有するようになります。まだまだ古い価値観のローラの両親に、一生懸命隠したり、クレールが夫に怪しまれたりしながら。

ダビッドが女装し、クレールと一緒に初めてショッピング・モールに出かけるシーンが「プリティウーマン」ばりに華やかです。あそこのBGMは「プリティウーマン」でもよかったかも。なるほど改めて見てみると、男性の服に比べると格段に色とりどりな女性の洋服、多種多様に渡るアクセサリーなど、女性ならではの楽しみに気が付きます。この辺を見ると、「女性って、男性に比べて案外自由なのね」って思います。

でも、いつまでも隠しおおせるわけではありません。また、よくわからないと混同するかもしれませんが、ダビッド(女性名ヴィルジニア)は性転換を望んでいるわけではなく、あくまでも男で、女性を愛するのです。男性と愛しあいたいと思っているわけではありません。

そんなこんなでいろんなお話が展開し、さすがの大団円。このへんはフランソワ・オゾンならではではないでしょうか。フランスの自由な(映画の世界だけかもしれないが)雰囲気も後押ししています。

とにもかくにもおしゃれでハッピーな映画。見た後はとっても幸せな気分になれます。ロマン・デュリス、好きですねぇ。素敵です。あ、そうそう。一つ難を挙げるなら、登場人物がみなおしゃれで裕福なこと。誰もがこんな感じにはいかないと思いますが、そこはフランス映画ということで、夢をみましょう。

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