写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

初雪&初氷

2017年12月06日 | 季節・自然・植物

 大変寒かった昨日(5日)の夕方4時半、奥さんといつもの散歩に出かけようとして防寒着とマフラーで身を固め、手袋をして玄関から飛び出た。先に出て待っていた奥さんが「雪が降り始めたから、今日は止めるわ」と言ってそそくさと家に入っていった。見上げる空には黒い冬の雲が広がっていて、雪が降っているとは言えないほどの雪片が一つ……また一つ……と時間差で落ちてくる。

 落ちてくるものを手の平に乗せて見ると、雪には違いはなかったが、あっという間に溶けてしまう。これでも「初雪」には違いない。その前日のことであった。やはり夕方散歩に出ていて、折り返し点に着いた頃から小雨が降り始めた。雨具の用意はしていなかったので、急いでUターンした。

 ところが、雨は徐々に強くなり、やがて冬の雨とは思えないほどの雨量となり、防寒着はびっしょり、ウオーキングシューズの中にも雨が入り歩くたびにグシュグシュと音が出る。家にたどり着いた時には下着までは濡れてはいなかったが、水の滴る姿となっていた。

 そんなことがあったことを思い出して、奥さんが早々に散歩を止めたのに呼応して、私も散歩を止めて家に入った。この冬一番の寒気が入ってきた昨夜は、ことのほか寒かった。明けて今朝は、金属破砕ゴミの収集の日である。準備していた重たいゴミを出すため外に出てみると、玄関のアプローチに置いている水鉢の表面に、幾筋もの氷結した線が入っているのを見つけた。まさに「初氷」である。

 このところ、日中は日差しが強く、防寒着を着てちょっとした庭仕事をしたとき、汗ばむようなことがあったが、季節は確実にめぐり、師走に入るとこんなに冷え込むようになった。初氷の厚さを測ってみると2mmあった。真冬には2cmもなることがある。

 押しも押されもせぬ高齢者となった今、無謀な散歩などに出かけて「初風邪」など引いて「ルル3錠」の世話になる前に、しっかりと防寒対策をして、今年を元気で乗り切っていきたい。今年も冬の到来を告げる北風小僧の寒太郎がやってきた。