写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

ラジオ出演

2012年09月05日 | 岩国検定

 1週間前の夕、外出して帰ってきたとき電話が鳴った。「こちらKRYラジオ放送局のKと申します。岩国検定のことでお聞きしたいことがあるのですが……」と話し始めた。話はこうだ。新聞を読んで岩国検定のことを知った。ついては、毎朝7時から放送する「おはようKRY」という番組の中の「そこが聞きたい!“担当”直入」というコーナーで、岩国検定のことを電話でインタビューしたい。色々なことを女性のパーソナリティが質問するので答えてほしい。放送日は9月の初め、時間帯は午前9時前の5分間くらい、という。

 KRYラジオといえば、山口放送のこと。申し訳ないが、普段朝8時半といえば、ラジオを聞くことはあまりない。従って、どんな番組かも知らないまま、電話でKさんの質問に答えていった。30分くらい話した時「お話はよく分りました。当日、こちらから質問する事項を書いて送りますので、答え方を整理しておいてください」と言って電話を切った。

 翌日、質問状がメールで届いた。それを読みながら、こんなやり取りを5分間でやるのだな、と思った。その翌日、Kさんからまた電話がかかってきた。「インタビューの日が決まりました。9月4日、火曜日の朝8時40分からです。よろしくお願いします」。さあ、日時は決まった。落ち着かない数日が過ぎ、前日の夜は早めにベッドに入った。

 夜中に何度も目が覚めて、質問の答えを思い描く。熟睡できないまま朝を迎えた。唇が渇く。水を飲んでみる。落ち着かない。時計を見る。まだ2時間ある。トイレに行く。ついに8時40分となった。その時電話が鳴った。Kさんからだ。「受話器を持ったままお待ちください。コマーシャルのあとパーソナリティが話しかけますから」という。固く持った受話器からラジオ放送が聞こえてくる。

 コマーシャルが終わったとき、女性アナウンサーが私を紹介した後、話しかけ始めた。メモなど見ることなく、普通誰かと会話する調子で全てのインタビューに答えることが出来た。5分ちょうどが経っていた。別の部屋でラジをを聞いていた奥さんの評価は「お父さんの声は少し小さかったわ」。ともあれ無事終了。その瞬間、大きなストレスがあっという間に解消した。生まれて初めて見えない敵と戦った1週間が終わった。目下、どこからも、何の反響もない。