カボチャ大王ジャック・スケリントン(声=クリス・サランドン)は、最高のハロウィン演出家としてハロウィンタウンの市長や市民たちに絶賛されながら、毎年毎年、ハロウィンの準備に明け暮れることに嫌気がさしていた。そんなある日、彼は親友の幽霊犬ゼロとともに、森の中で奇妙な形の扉がついた木を見つけ、クリスマスツリーの形のドアをくぐり抜けると、そこは真っ白な雪と明るいデコレーションに包まれた街、クリスマスタウンだった。初めて見るクリスマスの光景に魅せられた彼はハロウィンタウンに戻ると、早速クリスマスの研究に没頭。ジャックを愛するつぎはぎ人形サリー(声=キャサリン・オハラ)は心配するが、彼はサンタの代わりにクリスマスを行うことを決意し ・・・・・・今日はハロウインということでティム・バートンによる1993年のこの全編ストップモーション・アニメーション作品を観て、そのキャラクターの「愛らしさ」に魅了されてしまった。
ティム・バートンがディズニー・スタジオ在籍中から温めていた企画ということだが、いかにも彼らしい世界観に溢れ、その数多く登場してくるキャラクターそれぞれのまがまがしさが何ともキュートで、さらに物語をひっぱっていく役割をする音楽も「チャリチョコ」に繋がる思わずときめいてしまう完成度の高いもので、すっかり引き込まれてしまい、ナイトメアというよりメルヘン感あふれるファンタジーだった。
モノトーンの街ハロウィンタウンからやって来た勘違いサンタのジャックは、カラフルで彩り豊かな街クリスマスタウンの住人にとって確かに「悪夢=Nightmare 」だったかもしれないし(笑)、一人の青年の成長物語としてみるにはストーリー構成がいささか弱いこともないけれど、とにかくその圧倒的なまでの強烈なイメージ、それだけでも観る価値大なのは間違いないし、実際本当に楽しめた。
それにしても“ 目は口ほどにものを言い ”なーんて言葉があるけれど、主人公のジャックは骸骨なので、当然目はないのだけど、それでも彼の思いは見事に伝わってきた。
とにかく『Radiskull & Devil Doll』(詳しくはコチラというフラッシュアニメの怪作のラディスカル 以来の愛すべき骸骨キャラでした。
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