妊娠を機になんとなく結婚し、ほのぼのとした毎日を送っていた几帳面な翔子と優柔不断なカナオ。
そんなどこにでもいそうなカップルの、どこかありがちな日常、そして心の揺れを丹念に描き、夫婦の繋がりのひとつの有り様を見事に見せてくれた快作。
柳に腕押しとでもいうか、リリー・フランキー(まさに適役!)扮するカナオの飄々ぶりも素晴らしいけれど、最初そんなカナオにまさに“割れ鍋に綴じ蓋”みたいなしっかりもののパートナーであったはずなのに、というかだったから尚更、幼子をなくした喪失感からどんどん心の中が壊れていく木村多江扮する翔子の不安定さが何とも切なかった。
そしてそんな二人を取り巻く『ぐるり』の多江の母親(倍賞美津子)や不動産商売の兄(寺島進)家族、あるいは法廷画家としてカナオが見聞きする宮崎勤事件やオウム真理教事件などを思わせるさまざまな事件であったりその関係者たち。さらには法廷画家仲間やマスコミの面々…。あるいは絵とともに描かれる日本の四季。
そこには単なる時代背景を語るだけではない人と人との繋がりの数奇性や難しさがうまく取り込まれていて、そんな時代の移り変わりの中でも変わることなく妻を受け止め続けていた夫の優しさと逃げない強さに心打たれてしまった。
決して急ぐわけでなく少しずつ、ゆっくり語り紡がれる夫婦の優しくて、可笑しくて、哀しくて、切ないラブストーリー。
オススメであります。
今日の1曲 “ for all we know ” : Donny Hathaway
マーヴィン・ゲイとともに「ニュー・ソウル」と呼ばれる新世代の黒人アーティストとして脚光を浴びながらも1979年1月13日、33歳という若さでニューヨークのエセックス・ハウス・ホテルから飛び降り自殺してしまったダニー・ハザウェイ。
ロバータ・フラックとのデュエットでも知られる彼のこの曲を。
そんなどこにでもいそうなカップルの、どこかありがちな日常、そして心の揺れを丹念に描き、夫婦の繋がりのひとつの有り様を見事に見せてくれた快作。
柳に腕押しとでもいうか、リリー・フランキー(まさに適役!)扮するカナオの飄々ぶりも素晴らしいけれど、最初そんなカナオにまさに“割れ鍋に綴じ蓋”みたいなしっかりもののパートナーであったはずなのに、というかだったから尚更、幼子をなくした喪失感からどんどん心の中が壊れていく木村多江扮する翔子の不安定さが何とも切なかった。
そしてそんな二人を取り巻く『ぐるり』の多江の母親(倍賞美津子)や不動産商売の兄(寺島進)家族、あるいは法廷画家としてカナオが見聞きする宮崎勤事件やオウム真理教事件などを思わせるさまざまな事件であったりその関係者たち。さらには法廷画家仲間やマスコミの面々…。あるいは絵とともに描かれる日本の四季。
そこには単なる時代背景を語るだけではない人と人との繋がりの数奇性や難しさがうまく取り込まれていて、そんな時代の移り変わりの中でも変わることなく妻を受け止め続けていた夫の優しさと逃げない強さに心打たれてしまった。
決して急ぐわけでなく少しずつ、ゆっくり語り紡がれる夫婦の優しくて、可笑しくて、哀しくて、切ないラブストーリー。
オススメであります。
今日の1曲 “ for all we know ” : Donny Hathaway
マーヴィン・ゲイとともに「ニュー・ソウル」と呼ばれる新世代の黒人アーティストとして脚光を浴びながらも1979年1月13日、33歳という若さでニューヨークのエセックス・ハウス・ホテルから飛び降り自殺してしまったダニー・ハザウェイ。
ロバータ・フラックとのデュエットでも知られる彼のこの曲を。
いいですね!
妻を誘いましたが「ラブ・ストーリーなんか興味ない!」と言われ1人で観ました・・・・。
落ち込みましたが、カナオのように自然体で生きて行こうと決意を新たにいたしました。
夫婦の絆を取り戻したいです・・・・。
こんな時間まで飲んで帰った後(ちなみにもう朝の4時ッス)あと、
たまたま起きてしまった嫁に対していろいろと言い繕っていた私は
やはりカナオにはなれないな改めて実感してしまいました(苦笑)。
深くて遠い『夫婦の絆』であります。