
先日、とある人のブログで紹介されているのを見て、思わず食べたくなって昨日のお昼はかなり久しぶりに木倉町の「ぶんぷく」へ。
思えば金沢には「かつ喜」以外カツの専門店がほとんどなかった38年前(になるそうだ)、オープン当初は学生向けに定食のご飯はお代りサービスをしてくれていて(今はやってません)、食欲旺盛な十代だったこともあって最高5皿も食べたのも懐かしい思い出だ。

その後、金沢大学の角間キャンパスへの移転とともに来る学生が減り、また香林坊映画街から映画館がなくなったり、周りの環境が大きく変わっていく中、「金沢でカツ丼と言えばこの店」といった評判を保ってくれているのは何とも嬉しい限りだ。
そして「もう年金受給者ですよ」と話しつつ相変わらず無駄のない動きでテキパキと注文をこなすご主人と、その動きを見事なまでにサポートする奥さんの姿を見ているだけで、もうすっかりご馳走だったりするのだ。

そしてそんな中、運ばれてきた熱々の「ヒレかつ丼(1,080円)」は、当然ながら昔からのちょっと濃いめで甘めのぶんぷく味。
サクッと揚がった柔らかなカツと芸術的とでも言いたくなる半熟具合の玉子、そして甘みある玉葱、これらが織りなす三位一体のハーモニー!
そしてそこにきざみ海苔がぱらりとかけられると、もうもう堪りませんのじゃ。クーッ
やっぱり旨いなあ。

昔みたいなテーブル席はとうの昔になくなってしまったけれど、長いカウンターの出来ればご主人の近くの席で、流れるような作業を見ながらガシガシ食べると旨さがさらに増すこと必至。
とにかく最近の若い子たちは、やれコンビニ弁当だ、やれ安い牛丼だ、ということで来てくれることは少ないとはご主人の弁だけど、それはそれで「おう上等じゃねえか!」とつい思ってしまう。
安ければいいってもんじゃないだろうし、ちゃんとした食べ物をちゃんとした大人がちゃんと食べることも基本的に必要なんじゃないかなと思う今日この頃。

確かに値段だけ見るとデフレスパイラルから抜け出せなくなっている今の世の中にあって、相対的に若干割高に感じるかもしれないけれど、その味わいを考えれば極めて真っ当なカツ丼だと思うのであります。
ということで、未体験な人はもちろん、街中に行く機会が減り最近なかなか足を運んでいない人にも、今だからこそ改めて訪れて欲しいお店なのです。
機会があれば是非!

ぶんぷく
金沢市木倉町2-5
076-231-7646
水曜定休
11:30~15:00 17:00~20:00
今日の1曲 “ ALABAMA ” : NEIL YOUNG
38年前の1973年と言えばニール・ヤングのアルバム「 Time Fades Away 」がリリースされた年なのですが、あれからもうそんなに時がたっていると思うと何とも感慨無量です。
ということで、そのアルバムに収録されているわけではないけれど、その73年、ウインターランドで行なわれた音源があったので、とりあえずご紹介であります。
それにしても38年かぁ…
ニールヤング様がご一緒なのにコメントせんわけにはいきません。(涙)
アラバマ! もう大好きな曲です。
今もいいけどこのころが本当に良かったですね。
でかつ丼はダブルカツ。 お金ない時はダブルたまごですー。
てへっ。
それにしてもダブルカツですか?すげぇ~!
って思いながらも近所の「かつ屋」のコストパフォーマンスに感動してしまう僕は、ダメな消費者なんですが…
高年齢化されていて、これからのことを思うと不安になってしまいます。
(実際、幸町の「四谷」さんは閉めちゃいましたもんね)
それが時代の流れだと言ってしまうとそれまでなのですが、
やはりどこかで味のバトンを受け渡してほしいと強く思ってしまいます。
ちなみに今度建て替えられる商工会議所の地下にあるグリルもまた
工事を機に閉店することが決まったようです。う~ん