
もともとは 1928年に老舗糸卸会社の自社ビルとして建てられたという存在感たっぷりなビルが尾張町にあり、ちょうど4年前、そのビルをリノベーションしてタイフードレストランがオープンしたことがあった。
※その時のエントリーは → http://blog.goo.ne.jp/nikidasu/e/a83706ac6fbdec22e67540d9938ca0a2
http://blog.goo.ne.jp/nikidasu/e/1f1ba8ad9129ae3e5f6a33b3c3b512bc

ただ注目を集めるものの、残念ながらいつしか閉店の憂き目にあってしまい、その後カフェとして営業していた時期もあったけれど、そちらも結局長くは続かず、借主不在の状態が続いていた中、ハヤシライスの専門店がそのビルの2階にオープンしたと知ってから半年余り。

正直言って 「 涎 」 という言葉を飲食店の店名に使いこと自体 ( あくまでも個人的嗜好ですが )、あまり良しとしない分、足を運ぶのを躊躇していた。
そんな中、先日その店を運営している上町くんとたまたま知り合ってしまい(笑)、ならばと昨日の午後、早速行ってみた。

相変わらず良い意味であまり手をかけていない魅力ある店舗内装はほぼそのままながら、以前より艶めかしさが後退したのは気のせいか?

ともあれ、ざっくりしたサラダが、まず出てきたのちに

登場した 「 ハヤシライス 」 だったけれど、正直言ってその上等な美味しさに驚愕。

無意味な先入観は持たないでおこうと思いつつも、心のどこかで、大変失礼ながら勝手に大きな期待はしないでおこうと思っていたのを、まったく持って恥じ入る、そのちゃんとした美味しさ。
香りが云々とか肉がハラホリロといったことは言わずもがな、多分材料に吟味を重ね、丁寧に丁寧に作っているであろう、その手間暇がちゃんと味として伝わって来て、食べていて本当に嬉しくなってしまった。

さりげなくライスの上にのせられた毎朝店内で揚げているというフライドオニオンひとつとっても隙のない美味しさなのであります。

そして食後に出てきたグレープフルーツのシャーベットもまた、正直言ってシャーベットそのものは普通ながら、上に添えられたグレープフルーツのジャムが秀逸で、合わせて食べると大いに旨さが広がったのでありました。

今のところ、この 「 ハヤシライス 」 とキュートなネーミングでひっぱる 「 ギリギリハヤシライス 」 の二品のみということで、人口がさほど多くないこの街で、ある意味とても冒険的な試みのような気もするけれど、『 ハヤシライス専門店 』 という、なかなか他にはない専門性をより高めて、バリエーションを増やしていきたいという考え方には、大いに賛同するし、微力ながら応援できたらと思う。
ちなみに、このビルの大いなるネックである駐車場に関しては、近くのコインパーキングが点在しているほか、土曜日曜そして祝日限定ながら、目の前の喫茶店の駐車場にパーキング可能だとのこと。

さらに言っってしまえば近江町市場とか、ひがしや主計の茶屋街からだと完全に徒歩範囲内だし、加えて、あの 「 柳宗理記念デザイン研究所 」 もすぐ近くにあることだし、行くきっかけはナンボでもあると思うので、機会があれば是非!

加えて実はこのビル、1階にはこれまた面白い試みを実践している 「 GEUDA(ギウーダ)」 というワークスペースがあるのですが、それはまた後日ということで、まずは上町くんの作るハヤシライスワールドをご賞味あれ! とかなりオススメなのであります。


今日の1曲 “ Yellow Magic Carnival ” : Tin Pan Alley
いつも素敵なお店の紹介ありがとうございます。
石川に13年いて、11月から東京に転勤になりました。
石川は旨いもん多いなあ、と漠然と思ってましたが、東京に
来て、ありがたみが分かりましたわ。
石川って魚以外も食のレベル高いですわ。
東京にも美味しい店は山ほどあると思いますが、良いことなのかどうか不明ながら、
もうすぐ新幹線も開業し、アクセスも良くなることですし、
おっしゃるように、魚、和食以外でも、金沢は確かに美味しい店は多くあると思うので
何かの機会に是非また金沢にも来てください。