俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

至福のひととき @ 金沢 柿木畠 「 竹千代 」

2016年02月04日 13時09分21秒 | 時系列でご覧ください

一昨日の夜は、食の好みがとても一致する古くからの友人であるよっちゃんがフライング気味の誕生祝をしてくれるというので、いそいそと久しぶりに 「 竹千代 」 さんへ…。
そしていつにも増して美味しい食事と会話を十分堪能させてもらったのでありました。



さまざまな食材を自分で作ってしまう竹千代くんこと店主の竹内くんだけど、その代表的なひと品である 「 自家製胡麻豆腐 」 でこの日もスタート。
ムチっとした食感の胡麻豆腐が多い中、ここんちの胡麻豆腐はふわっとしていて、胡麻もそんなに主張し過ぎていなくて、なんとも味わい深いのであります。



そしてここで早速ビールから竹千代くんの故郷である山中温泉の酒である 「 獅子の里 」 を熱燗で頂くことに。
器にもこだわりがある中でのお猪口選びもまた愉しなのです。



あっさりしながらうるいで季節を感じる 「 梅貝とうるいの酢味噌和え 」 もええ感じです。



実はこの店、店主曰くあくまでも 「 おでんや 」 ということになっているのだけど、そんな薄味ですこぶる美味しいおでんの出汁とともに出てきた 「 鶏団子 」。
これがまた、軟骨の残し具合が何とも絶妙で、コリコリっとした食感も楽しいし、噛むごとに旨みが広がり心からしみじみ。



そして、事前に誕生祝だと伝えてあったとのことで気を使って「めでたい」つながりで出してもらった小鯛はこれまた季節先取りのこごみとともに。
いろんな鯛があるけれど、軽く塩で〆ただけだという鯛は甘さすら感じる旨さで、そうした心遣いを含めてすっかり感じ入ってしまいました。



しんじょうと言えば椀物で供されることが多い中こんなのも良いなあと思ってしまった 「 蟹しんじょうとかぶと野ぜり 」
カニが旨いのは当然ながら、こうした組み合わせに思わず唸ってしまう今日この頃なのであります。



そしてそして、これまた誕生日だということで鶴が羽を広げた目出度いお皿に盛られた珍味の盛り合わせにグッと来てしまった。

鯖寿し、甘海老の塩辛、烏賊の塩辛、野菜の味噌、くじらベーコン、
そして食べ比べも楽しい1年物と5年物の唐墨。
いやはや、酒が進むこと進むこと。
とにかくちょこっとずつ食べるこの贅沢さ、何とも堪りませんぜ。イヒッ。


なので、その熟成加減が最高だったので思わず食べかけながらこんな写真を撮ったり、


鯖とシャリとの黄金比率を無視した(笑)こんな見事な鯖寿しに驚いた中、クジラ以外すべて自ら作っているその丁寧な仕事ぶりは本当にお見事なのであります



そしてそうしたお見事さをさらに強く感じさせてくれるのがやはり本来の作り方にこだわって作った自家製の蒟蒻。
見た目はもちろんのこと市販の蒟蒻とは全く別物の食感で味の滲み具合も半端じゃなく、「 こんにゃくはこんにゃ喰う 」 なぁんてダジャレを言うのも失礼なくらい出汁が浸みて美味しくて本当に凄い。


実はこの日、関西から来られたご夫婦と途中から話が盛り上がっていたこともあり、竹千代くんもまたその蒟蒻作りを始めるきっかけやさまざまなエピソードを披露してくれて、そうした蒟蒻談義もまた特別なご馳走だったのでありました。



そこからこれまた野菜がたっぷり入った自家製のがんもが蛸の絶品柔らか煮とともにおでんの種として出てきたけど、やはりこれはおでんの域を超えていて、もうもう堪りまへん。



さらにどうすればこんなに美味しくなるのかと、これまでのニシンの概念が打ち砕かれるくらい抜群に旨いニシンが菜の花と蕗とともに出してもらい、もう言うことなし。



そして土鍋で炊き上げる〆の炊き込みご飯、この日はなんと 「 大根ごはん 」。
多分はじめて食べたと思うけど、その素朴な味わいがまた何とも味わい深く、新鮮な美味しさだったのでありました。。



最後にもちろんこちらもまた自家製の餡を
薄茶を点ててもらい頂き、それはそれはありがたい誕生日プレゼントと相成ったのでありました。



どうもご馳走様でした、そしてよっちゃん、あんやとね。



ちなみに電話だと予約は1ヶ月前からしか受け付けていないそうで、席数も6席だけながら、機会があれば是非。
あまりお勧めするといろんな人に怒られそうですが、かなりかなりオススメなのであります。




今日の1曲 “ Time After Time ” : Chet Baker








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