栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

土曜のボツ予想~Habitatなローズキングダム

2018-02-10 09:43:06 | 血統予想

琵琶湖は前走圧勝でようやく目覚めてきた○ムーヴザワールドが1人気
リッスンという繁殖はポテンシャルは高いに決まってるんですが、Sadler's Wellsらしさを40~60%ぐらい伝えるし中距離馬の体質を伝えるので、ディープとの配合だと3歳春まではこんな感じの馬しか出ないんやろうなあ…と、内回りの4角で反応が鈍いリンフォルツァンドを見ながら改めて思った次第



◎スティルウォーターの母ソリッドプラチナムは、49キロの軽ハンデで安部幸夫を背に、京都内2000のマーメイドSを大外一気で差し切ったのが勲章
前回のエントリで書いたDoronic≒Butedのニアリークロスの成功例の一つで、母父がMill Reef系ですからなるほど斬れるステイゴールド牝馬という配合ですが、このクリエイターの母父がHabitatなので、420キロぐらいの細身の牝馬でやや非力なところはありました
特に牝馬はHabitat的後駆を引きやすいようで、リザーブシートの娘アロンザモナもHabitat的前輪駆動で昨年の紅梅Sを差し切っています





スティルウォーターはそこにキングカメハメハでMill Reef5×4のクロスですから、ローズキングダムを更に小さく非力にしたイメージで、血統どおり実績どおり京都外2400がベストコース
高雄でショパンを差しているといっても今度は55キロなので楽観はできないですが、渋った馬場は巧いし、京都でも馬場があんまり高速だと◎では狙いにくいのでね
京都外ならエアグルーヴよりディープが相手だろうということで、馬券は◎○7-12だけ買います

来週の小倉遠征まで多忙がつづくので、ボツ予想はこんなもんで…競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」とNETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では洛陽Sとこぶし賞とあすなろ賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします

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さっさんが書き遺したBusted≒Doronic

2018-02-08 11:13:48 | 配合論

さっさんの最後のブログ、2016年の大阪杯の予想では、ショウナンパンドラが持つBusted≒Doronic3×3について言及してあります
http://blog.livedoor.jp/agnestakion/







これはバゴ×ステイゴールドの黄金配合(JRAに4頭が出走し、クリスマス、キボウノダイチ、ブラックバゴの3頭が勝ち馬)の根拠の一つでもありますね
この黄金配合の逆さまパターンともいえる「母系にBustedを持つステイゴールド産駒」は、JRAに28頭が出走し12頭が勝ち馬
この12頭のうち、ソリッドプラチナム=スマートリバティー、コウエイタケル=セイカプリコーン、クロコスミア、トリコロールブルー、レッドローゼスと、5頭がオープン馬で2頭が準オープン馬と長打力が凄い







これもね、DoronicがWordenとDonatelloを通じてMiranda=Pretty Pollyの全姉妹クロスを持つこと、Burghclere≒Height of Fashionが3/4同血の姉妹であることを考慮すれば、実はノーザンテーストのLady Angela(HyperionとSwynfordとPretty Polly)が絡んでこそ威力を増すニックスなのだ、ということが理解していただけるのではないかと思いますが、ニックス本に収録したい一品ですね





Pretty Polly(Gallinule)
│├Molly Desmond→Lady Angelaの3代母
│└Dutch Mary→Donatelloの3代母
Miranda(Gallinule)※Pretty Pollyの全妹
└Mirawala(Gallinule)
 └Sind(Solario)→Wordenの母父

ってなことをサラサラ書いてきて、とすると、オルフェーヴル×Nashwanなんて当たったら大ホームランやろうけど、当たらなかったらとことん動き悪そうやなあ(^ ^;)と思って調べたら、3歳には2頭いましたがともにまだ未出走
では2歳は…とTARGETを走らせたらこいつが引っかかりました
それではキャロ会報と種牡馬辞典の原稿に戻ります

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「3歳勝ち馬評価」2週ぶん更新&雑感

2018-02-06 16:23:06 | POG

先ほど「望田潤の3歳勝ち馬評価」1/27~2/4ぶんを2頭更新しました

◆ヘニーコジーン

来週発売の「サラブレ」では久々にMahmoudさんと「ラッ血対談~3歳馬番付」をやっとりますが、そこでミスターメロディについて
「ミスターメロディは大好きな配合なので番付入りは嬉しいですが、ここ2走の負けは、パサパサのダートやとパフォーマンス落ちる感じですかね?」
「新馬勝ちはダートでは久々のビッグパフォーマンスでした。馬場は速い方がええでしょう。タメたら持ち味なしの一本調子」
みたいな話をしてて、だから東京の不良で2勝目をあげたのはまあ順当やなあ…とレースを観てたところ、15人気のアポストルが3着に追い込んできて、うわあああこれカトレアで狙ったヘニーコジーンや、ワイドだけでも買っとくべきやった…



カトレアの予想コメントを抜粋すると「◎アポストルはヘニーヒューズらしい大箱向きマイラーで、1600mのブリーダーズゴールドJCはかなり大外をブン回してサザンヴィグラスとダブルシャープにつづく3着。配合的にも母母父Cozzeneに注目でき、JRAに出走したヘニーヒューズ産駒で母系にCozzeneを持つ馬は、モーニンとアジアエクスプレスと現在[0-2-0-1]のレピアーウィット(アジアの全弟)の3頭しかいないニックスなのだ」




「ヘニーヒューズの砂のツボ」でも説明しましたが、ヘニーヒューズのダート適性は自身が持つEight Thirty≒War Relicのニアリークロスで主に説明でき、CozzeneにはCaroを通じてWar Relicの血が入るだけでなく、以下のように牝祖PortageもEight Thirtyとニアリーな構成なんですね(3代母の父Mad HatterはMan o'Warと同じFair Play×Rock Sandの組み合わせ)
だからCozzene経由に限らず、母系にPortageの血を引くヘニーヒューズ産駒は、
アジアエクスプレス(G1馬)=レピアーウィット(現役1勝)、モーニン(G1馬)、マニクール(現役2勝)、アポストル(現役500万下3着)、ワールドカフェ(現役未勝利)と、母数は少ないですが恐るべき確率で走っとります






唯一未勝利のワールドカフェ(現在0-0-0-3])は母父フジキセキで牝系Portage、ヘニーヒューズのダート馬としてはもう至れり尽くせりな配合なんですが、Darshaanというとてつもない芝向きのナスキロ血脈が入るのが中途半なんですかね…
これらはDeputy Ministerの牝祖Good Exampleやマイニングの牝祖Lady Be GoodなどからもEight Thirty≒War Relic的な血を受けていることは考慮しなければなりませんが、「ヘニーキセキ」も「ヘニーコジーン」もニアリー本に収録されることになりそうです(Eight Thirty≒War Relic≒Good Exampleの章)

◆ハーツクライ

先週の東京のメインは4歳リスグラシューに5歳ロジクライと、土日ともハーツクライ産駒が制覇しました
ロジクライの3着には12人気のハーツクライ産駒チャンピオンルパンが踏ん張り、日曜もハービンジャー産駒とルーラーシップ産駒が軒並み好走
そして締めくくりとばかりに日曜最終ではダイナカール牝系のヴァーミリアン産駒シャンデリアハウスがきれいに抜け出して、雪除け後の東京芝はちょっとタフなナスペリオン馬場でしたね(対照的にディープ産駒は土日で[0-3-0-19]複回値29円と惨敗)





リスグラシューは母がMill Reef5×3にSadler's Wells経由でSpecial、ロジクライは母母母父Final Strawの父がThatch(Specialの全兄)
トニービン産駒が東京ではいつもナタのように斬れ、京都ではいつも下りで置かれたのは、ナスペリオン的後輪駆動で走ったから
ハーツクライ産駒はすでにダービーとオークスとJCと秋天と安田を手中におさめましたが、未だに京都の大レースには縁がない
Hyperion的後輪駆動なのに後駆に筋肉がつくのが遅いので、そらハーツクライもその産駒も晩成ですわ…というわけで、2歳時から素質は垣間見せるものの、本格化するのは古馬になってからというのがスタンダードな成長曲線で、若いころより「トモがパンとした」「行けるようになった」がキーワード
そんな晩成ハーツクライを春クラシックに間に合わせるには、デインヒルやNureyevなどお尻の大きなNorthern Dancer系マイラーの血を持ってきてやるのが有効



そしてハーツクライの最大の武器であるトニービン的ナスペリオン的持続力を表現するには、トニービンの母父Hornbeamが持つナスペリオン(NasrullahとHyperionの組み合わせ)に、SpecialやMill ReefやBlushing Groomなどのナスペリオンを合わせるのが有効
何回も書いてきたことのリピートですが、このところ種牡馬辞典やキャロ会報でジャスタウェイやハーツクライの話をよく書いてるので、今一度簡単にまとめときました

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2/3,4の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2018-02-05 11:05:55 | 共有クラブ

■『ディープインパクト好配合リスト(2017)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したスズカテイオー(牡3歳)が土曜京都6Rの新馬戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

◎スズカテイオー(牡・母スプリングサンダー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105598/
母母スプリングマンボはダンシングキイの近親で、Raise a NativeとNorthern DancerとGraustarkをクロスする相似配合で天皇賞馬スズカマンボを産んだ名繁殖。母スプリングサンダーも重賞2着2回の活躍馬で、初仔からスズカメジャーが出て繁殖としても優秀だろう。ディープとの配合でクラシックタイプの大物の期待。(望田)

○スズカテイオー(牡・母スプリングサンダー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105598/
母スプリングサンダーは阪急杯(G3)2着馬でスピードを武器とした。繁殖牝馬としても優秀で、初子のスズカメジャー(父ダイワメジャー)はニュージーランドT(G2)6着。まだ3歳でキャリアも浅いので、いずれ重賞戦線の常連となりそうだ。「ディープインパクト×クロフネ」はステファノス(富士S、天皇賞・秋-2着、大阪杯-2着)、シャイニングレイ(ホープフルS)をはじめコンスタントに活躍馬が出ている。本馬は「ディープ×クロフネ+Mr.Prospector」なのでステファノスに似ている。(栗山)



■土曜東京9R春菜賞 アルモニカ(一口・望田)
■土曜京都10RエルフィンS レッドサクヤ(一口&POG・望田&栗山)
■土曜東京11R節分S ロジクライ(POG・望田)

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スズカテイオーが勝った土曜京都6Rには「ディープ好配合」で取り上げた馬が4頭も出てきて、結果は1~3着独占やったのでまあよかったんですが、角居先生とこのリッスンだけ掲示板にも載らんかった…というのはまあ納得というか、微笑ましいというか、ハイそれも覚悟しておりましたというか(^ ^;)
昨日のパドックでも馬っぷりはリンフォルツァンドが一番良かったので、姉ちゃんのように夏の札幌で鬼脚使ってくれるでしょうということで、京都内回りのデビュー戦ですからまあ大目に見てあげましょう
これで「ディープ好配合」で取り上げた22頭のうち21頭が出走し、今のところ14頭が勝ち上がって[18-8-5-17]、プリモシーン、レッドサクヤ、マウレア、エリスライト、ヘンリーバローズあたりはクラシックでも期待してます



まだ勝ってない7頭を見ると、サトノエターナル、サトノシリウス、ルナステラ、ディープインラヴ、プリヒストリーは次は何とかなりそうな内容やったんですが、ダノンパーフェクトとリンフォルツァンドは期間内勝利が怪しくなってきたかな…

この時期の3歳の重賞特別は常に有力クラブ同士の殴り合いで、勝ったら祝福して負けたら慰めてで忙しいんですが(^ ^;)、レッドサクヤもアルモニカもドレークも知り合いに持ってる人が多いので、毎回走るたびに悲喜こもごもです
「上よりRibot肩で斬れないので、高速上がりやとシンドイですねえ…もっとタフなレースのほうが合ってますよ。ピッチ走法のカワキタエンカというイメージかな」と慰めていたレッドサクヤはタフな馬場ペースで上がりがかかってジリジリ差し切り
「身のこなしはいいし、小さい牝馬やのに田辺がガツンと持っていかれるんやから走る脚はあるんですよ」と慰めていたアルモニカは、Hペースの離れた番手で折り合い快勝でした



ドレークについては「“トウシンモンステラを超えろ”がテーマのナスペリオン的ストライド配合やから、青葉2着でダービー滑り込みが現実的な夢でしょう」と言ってて、ゆりかもめもそんな持ち味は100%出してくれたと思いますが、青葉で権利をとっても4馬身前にまたブラストワンピース(マッチョカッチャンと命名)がいそう…
まあそんなわけで今週も、共同通信もクイーンもまた悲喜こもごもでしょう

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日曜のボツ予想~ダ1400重をスピードだけで押し切るCapote

2018-02-04 10:07:57 | 血統予想

東京8は◎シゲルゴホウサイ
前々走や春の富獄でも狙ったように、パイロ×ボストンハーバーでSeattle Slew4×4ですから脚抜きいい東京1400がベスト、この枠で大知なら揉まれず先行流れ込みで、前々走や富獄ぐらいは走れる計算





ちなみに先週ノンコノユメに更新されるまでの東京ダ1400のレコードは、母父Capoteのフェラーリピサがマークした1.21.9(不良の欅S)、この馬は重の根岸も1.22.1で快勝しており軽い東京ダ1400が鬼でした
重の天保山を1.21.5で逃げ切ったスリーボストン(父ボストンハーバー)、重のすばるで1.21.9で走破してベストウォーリアと叩き合ったウォータールルド(母父ボストンハーバー)、母母父Capoteのカネトシイナーシャもベストパフォは東京ダ1400重のテレビ静岡賞、Seattle SlewにNasrullahを入れすぎて大箱軽馬場1400ベストになったのがCapoteという血



Capoteはセイウンコウセイやベルカントやクロコスミアなどの血統表にも入るように、スピードがフワッと軽薄すぎて大レースを先行押し切る地力はちょっと足りない、という血でもあります
こういうCapoteらしさ、強力なクロスによって確立されたキャラというのは代を経ても脈々と伝わるわけで、だから血統表を見るときは、自身が持つ5×5とか6×5のクロスなんかよりも母父父の母が持つ3×2とか母母母が持つ3×3をより噛みしめる必要がある

東京最終は◎ウィンドライジズ
母系にCaerleonとLuthierとWordenが入るダイワメジャー黄金配合でよく狙ってる馬です
ここは先行勢が手薄で、いつもスタートはいい馬なので脩なら積極的に3番手ぐらいとりにいくだろうし、ちょっとタフな馬場で上がりが速くなりすぎないのもいい
私がよく言うダイワメジャー黄金配合(Haloのニアリークロス+ノーザンテーストのPretty Pollyいじり)というのも、強力相似配合のHaloとLady Angela3×2のノーザンテーストを介するから意味があるわけでね、けっきょくいつの時代でもHaloやノーザンテーストみたいなことはやらなければならないし、そこにWishing WellやCrimson Satanをアウトブリードするということもやらなければならない





京都7はタフな馬場の外2400の少頭数、◎カラルにとっては夢じゃないかと頬をつねりたくなるほどの条件が揃いましたが、まあ単勝600円しかつかんのでどうするかはこれから考えます(^ ^;)
この世代のシルクでピックしたルーラーシップ三銃士は、インヘリットデールがどこでも好走する優等生で着実に準オープン入り、カラルは晩成かつジリ脚かつ気性もややこしい中長距離馬としてゆっくりゆっくり成長
そしてKingmambo≒ジェイドロバリー3×3とダイナカール≒マックホープ3×4のビートマッチは、早期から才覚ある機動力を見せ、しかし大きな体を支えきれず残念ながら屈腱炎を発症したようで…それぞれ配合の持ち味がレースぶりに出てて、愛さずにはいられない馬たちです

他のレースはこれから考えますが、「厳選予想 ウマい馬券」ではきさらぎ賞と東京新聞杯とゆりかもめ賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします(今週の「BLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当です)

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土曜のボツ予想~Elusive Quality×Storm Catの砂替

2018-02-03 10:21:18 | 血統予想

京都4は◎ロンロネオ
Elusive Quality×Storm Catはダノングッドやハーロンベイと同じで全13勝中12勝がダート、つまり芝で勝ったのはこの馬だけ
そしてこのダート12勝中9勝が1400m以下で、5勝が1200mです
本馬も典型的なGone Westのスプリンターという体型ですが、ちょっとバネ感がなくてわりと手先の強い走りで、新馬勝ったときからダートのほうかな…という気もしてたんですよね



稲荷は3強というオッズですが、◎スティッフェリオがステゴ産駒らしく内回りの機動力に最も秀でているとみてこの頭で
3走前の松前もバルデスが捲ったときに内で動けず、脚を余し気味の3着でした

多忙なのでボツ予想はこんなもんで…「厳選予想 ウマい馬券」ではエルフィンSと春菜賞と箱根特別を予想していますので、今週もよろしくお願いします(今週の「BLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当です)

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