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栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2025-2026」

クロドナペリオン

2020-04-02 00:48:19 | 配合論

Deputy Minister的なエッセンスを増幅したフレンチデピュティとNasrullah的な血を凝縮したブルーアヴェニュー(Nasrullah≒Royal Charger≒Oil Capitol≒Furrokh Siyar≒Nizami4・5・6×5・5・6・6)との間に生まれたクロフネは、NHKマイルを勝ったあとは武蔵野SとJCダートをぶっこ抜いて伝説の最強ダート馬として名を遺しました



種牡馬としてはダートのパワーはもちろん、芝大レースを勝つようなストライドも伝え、馬格があってオールラウンドで、今のところ有力な後継が出ていないのが非常に残念というべきでしょう

改めてクロフネの血統表を眺めていると、やっぱりこの血統表に唯一足りないものは、秋天とか菊花賞を勝つような底力のある血やと思うんですよね、BurghclereとかVaguely NobleとかMonsunとか、トニービンとかディクタスとかリマンドとかね



これはクロフネの血を引く最近の活躍馬で、相変わらず牝に大物が出るのはそのあたりもあるんでしょうが、クロフネを父や母父に持ち芝の大レースを勝つような馬は、前記したような血を他の部分から補っていることが多いことに改めて気づきます

たとえばの話、もしアエロリットの母父がネオユニヴァースではなくサンデーサイレンスだったら、あんなHペースでガリガリ逃げて二枚腰を使うような底力を発揮したかどうか、やっぱりそこはポインテッドパスに入るBarley CornやCrepelloやWordenなんかが効いていると私は思うのですよ

ネオユニヴァースの母ポインテッドパス




この組み合わせ血統表を見てのとおりで、クロノジェネシスについては“鯨のミスプロ炒め”と評してきましたが、最近の立ち姿なんかみてもほんとにホエールキャプチャを脚長にしたようなイメージになってきたと思います

この2頭にしても、Nashwanの母Height of FashionがBurghclereと3/4同血で、Hyperion3×2にBustedとFeolaですからね





一口に“クロペリオン”と言ってもペリオンの中身も大事で、「HyperionとDonatelloとSon-in-Law」という英国ステイヤー御用達のスタミナの組み合わせだから、そういう底力を補うから大物が出るのだというね

牡の芝の活躍馬をみても、パクスアメリカーナはホエールの全弟(Height of Fashionとリマンド)、ステファノスとシャイニングレイとベストアクターは父ディープインパクト(Burghclere)、リオンリオンはエアグルーヴ(トニービン)とフェアリードール(Sharpen Up)ですから、Nashwanやポインテッドパスと同じく「HyperionとDonatelloとSon-in-Law」を補強しているのは同じ



クロノジェネシスの姉ノームコアについても触れなければならないですね、これは父がハービンジャーで、ハービンジャーはハイハット≒Aureole5×6とCrepello7×5です

クロノロジストはJRA出走産駒8頭中7頭が勝ち馬で計22勝をあげているという名繁殖ですが、父から「HyperionとDonatelloとSon-in-Law」を補強したクロノジェネシスとノームコアだけがG1まで到達したというのは、クロフネ目線からみても偶然ではないと思えてきますよね

コメント (34)
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