栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「重賞の見どころ」再掲~毎日王冠&サウジアラビアRC

2015-10-11 17:05:23 | 血統予想

これから月曜の予想のお仕事なんかがあるので、毎日王冠とサウジアラビアの回顧の代わりに、とりあえず「重賞の見どころ」を再掲しておきます
ブレイブスマッシュの配合については明日、京都大賞典の回顧のときに触れたいと思います

アンビシャス
母母カルニオラの全弟ExaltationはガリニュールS(愛G3・芝10F)勝ち馬で、凱旋門賞馬Saumarezも同牝系。母方にはエルコンドルパサー、Rainbow Quest、Welsh Pageantとスタミナに富む種牡馬が代々配されている。だからディープ産駒でも抜群に鋭い斬れ味はないが、持続力あるストライドで走る中距離馬。毎日杯はかかり気味に先行して最後苦しくなったが、あれで大バテせず3着に踏ん張ったところに豊富なスタミナが見てとれる。ルメールとのコンビで折り合いに進境をみせ、メリハリのきいた差しができるようになってきて、これからまだまだ良くなってきそうだ。ただ共同通信杯で一線級に完敗だったように、1800mのスピード競馬よりは本来もう少し長いところに向いた馬ではあるだろう。

イスラボニータ
母イスラコジーンはミセスリヴィアS(米G2・芝8.5F)2着。フジキセキ×Cozzene×Crafty Prospectorだから中距離馬というよりはマイラーというべき配合だが、「サンデーサイレンス系×Mr.Prospector系」の組み合わせでボルキロ(Bold RulerとPrincequillo)のクロスだから体質は非常に柔らかく、しかも運動神経が良いのでしなやかに大きくかつ俊敏に動ける。1800mは[3-0-0-1]とベスト距離で、渋った馬場を苦にした中山記念以外は全勝。開幕週の良馬場ならば、昨秋の天皇賞のように正攻法でくるか。

エイシンヒカリ
エーシンクールデイの半弟で、サンタアニタH(米G1・ダ10F)勝ちSir Beaufortの甥。ディープインパクト×Storm Cat×Caroまでがヒラボクディープと同じで(7/8同血)、ディープ×Storm Catで母がEight Thirty≒War Relicのニアリークロスを持つのはキズナやアユサンと同じ。母系の奥にKey to the Mintの重厚なスタミナが入るので、全体の配合はヒラボクディープより上だ。ややトモが非力な前輪駆動で、都大路Sでは坂の下りからグランデッツァとともに後続を突き放したように京都がベストコース。エプソムCでは直線のダラダラ坂でフラッとしたが、上ってからはひと踏ん張りして最後まで抜かせなかった。そのあたりの呼吸は鞍上も心得ているはず。

アストラエンブレム
ブライトエンブレムの3/4弟。母ブラックエンブレムは秋華賞馬で、Our Emblem≒ヘクタープロテクター2×2(Mr.Prospector,Numbered Account=プレイメイト,Damascusが共通)のニアリークロスを持ち、繁殖牝馬としても極めて魅力的な配合をしている。ダイワメジャーとの配合も、名配合のカレンブラックヒルには少し劣るがダイワマッジョーレよりは上だろう。ブライトエンブレムはネオユニヴァース産駒らしく中山の捲りが武器だが、こちらはしなやかにストライドを伸ばして走るので中山より東京向き。過去に新潟外1600mで1分35秒を切るタイムで走破しかつ32秒台の上がりをマークした2歳馬は、ハープスター、モンストール、ジャスタウェイ、シンメイフジ(以上新潟2歳S)、ゴットフリート、マイネルホウオウ、バッドボーイ(以上きんもくせい特別)しかいない。

イモータル
エックスマークの3/4弟で、BCターフやコロネーションCなどに勝ったShiroccoの甥にあたる。母父AcatenangoはドイツのリーディングサイアーでJCに勝ったランドLandoの父、またワールドエースの母父でもある。全体にアウトサイダー血脈が豊富なアウトブリードで、胴伸びのある体型と頼りないぐらいの柔らかな体質で、まだまだ未完成な雰囲気を醸し出しながら素質だけでデビュー戦を大楽勝。先々が楽しみな素材には違いないが、大成するとしたら長いところの馬だろうし、距離短縮と相手強化の今回は過度な期待は禁物かも。マイル戦だとスローのほうが斬れ味を発揮しやすいだろう。

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日曜のボツ予想~女フルーキー、1800の先行で

2015-10-11 10:07:03 | 血統予想

清滝はまたまた◎メラグラーナです
前走は59.3-36.3で先行馬総崩れのマイル戦、それでもあと100mまで踏ん張ってました
500キロを超えるデインヒル系の大型牝馬ですが、体型やスピードの乗りを見た感じでは“肉の多いフルーキー”という感じで、むしろ1800mでもう少し息を入れて先行したほうがレースは楽そうな
配合はいつもほめていますが、父がデインヒル産駒でNorthern Dancer3×4、母父がSeeking the Gold産駒でBroadway3×4、一方で自身の母母や父の母母のところはBiscayとかVainとかTwing Mossといったオセアニア土着血脈が強く、ここが代々1/4異系(1/4豪)的に使われているのがなかなかカッチョイイですね(・∀・)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012110117/
南半球産で8月の遅生まれ、前走の負けを糧に、まだまだステップアップできる奥深さがあると思ってます

オパールは▲ビッグアーサーはスプリンターズより高松宮に向いたストレッチランナー寄りのしなやかな差しやと思うので、来春までに賞金加算していってもらいたいですが、しかしここもどうせ競りにはならず最初の200~300mで隊列は決まるでしょうから、前半33秒ちょい-後半34秒ちょいの世界でしょう
北九州のようにインを捌ければいいけれど、北九州よりコース的にペースが緩む可能性は高く、ビッグアーサーにとっては北九州より捌きにくい可能性は高い
◎バーバラはセントウルで◎にしたらユタカが最高に思ったとおりに乗ってくれて、あれで3着ならしょうがないという3着でしたが、Attica≒Aestheticの3/4同血クロス6×4を持つだけに、Tom Fool的な無駄のない脚捌きで器用に立ち回れるのが長所(+Dixieland Bandの粘着力)
オープンで馬券に絡んだ4例の4角番手は5,4,5,8ですからやっぱり好位で立ち回ったときにベストパフォを出していて、そして好位で器用に立ち回るにはできれば内枠を引きたいところで、しかしこの馬わりと外枠を引くことが多くて、全22走のうち14走が5~8枠
これまで芝1200mで1~4枠を引いたのは4回しかなく[1.1.1.1]、内訳は未勝利1着バーデン2着セントウル3着CBC5着、4角番手が1,5,5,3
「難しいレースですが、とりあえずバーバラが芝1200mで内枠引いたら、好位で立ち回ってオール好走ですよ」いろいろ考えましたがこんなところしか着地点は見つからなかった(^ ^;)

「No.1予想」では毎日王冠を、「馬券総合倶楽部」では毎日王冠とりんどう賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします

コメント (102)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする