栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

先週の雑感~柳の下のCape Cross

2013-09-24 18:11:57 | POG

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週分を3頭更新しました~

先週は勝ちっぷりだけならライザンが一番で、やはりミッキーアイル組(「ディープ好配合リスト」で◎ミッキー○アトムと評価した私としてはこう呼びたいw)はハイレベルじゃないかと
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104094/

ネオユニヴァース×Cape Cross×Bustedですからロジユニヴァースと似た骨格の配合で、「Danzig本流のパワーを伝えるGreen Desertを、高速馬場対応にする方法はたった一つしかない」でも書いたように、Green Desert×サンデーは今後も要注目ということで

ロジユニヴァースといえば、ネオユニ×Machiavellianもロジユニにヴィクトワールピサにヘミングウェイと成功しており、同じ手口が何度も通用する柳の下のドジョウ種牡馬と呼びたいですが、ようはGreen DesertをもってくるのもMachiavellianをもってくるのも大きな目的はHaloの(ニヤリー)クロスなわけで、前にも書いたように父から高確率で曲飛を受け継ぐネオユニ産駒がストライド走法で大成するのはなかなか難しいと言わざるをえず、ならばHalo的な要素やFair Trial的な要素をONにして、脚の回転や機動力を増すのが成功への近道…というわけですな

Bustedとのニックス((ロジユニ、ヴィクトワールピサ、トーセンソレイユ))もWild RiskやDonatelloのクロスもポイントですが、Court Martialを通じてFair Trialをクロスするので機動力アップにも貢献しているわけです

あとロジユニヴァースしかり、アンライバルドしかり、ヴィクトワールピサ(ローキンの2着)しかりで、G1級は根は内回り向きでも素質だけで外回りの新馬戦を勝ちきるぐらいじゃないと…という格言も昔つくりました

外房はショウナンダイチエンドレスノットかで◎は迷ったんですが、まあドラゴンライズヤヤラーラも拾えてないのでそこはいいとして(^ ^;)、エンドレスノットの「やはりおぬしはHalo3×5よのう」という機動力をみると、秋華賞のウリウリにも印は回したくなりますな
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106084/

しかしエビショウはエンドレスノットみたいに持ったまま捲れる馬とかエクスシアみたいに持ったまま先行できる馬ならきれいに勝つけど、ほんとに4角手前から踊り出すとまずこないよなあ…
馬券買ってる人は「まだ踊るな、まだ踊らないでくれ…」と祈りながら観てるんじゃないかと(^ ^;)

スマートレイアーはHalo≒Drone≒Red God3×5・5(というよりAlzaoとダンブレとグルームダンサーを通じるLyphardとHaloの組み合わせクロスというべきか)で、脚捌きはHalo的なのでダノンバラードやヴィルシーナやフレールジャックのように内回りの機動力はあるほうでしょう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102459/

一方でホワイトマズルを通じるLyphard4×4・5でもありますから、有力どころの脚質を考慮してもワンポジ前で受けたいところではあり、でも今のユタカならそういう絵は十分描けます

Danzig本流のパワーを伝えるGreen Desertを、高速馬場対応にする方法はたった一つしかない
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6e9c095e57f9f2d3d9dd85caf0baca0d

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ニックス(5)~「ロージズインメイ×マイネルラヴ」に学ぶ配合的な緊張と緩和

2013-09-24 10:10:52 | 配合論

6月から「一口馬主好配合馬ピックアップ(2013)」のお仕事に追われていますが、つくづく思うのは、立ち姿の写真だけではなかなか体質まではわからん場合があるよなあ…と

いつも血統表→写真→動画の順に見るんですが、写真→動画で印象が変わることってけっこうあるんですよね~

人間だってヌード写真見ただけでは、体質や運動神経まではなかなかつかみきれないと思うんですよ

マイケル・ジョーダンがディフェンダーを抜くときの最初の一歩、一歩目を踏み込むときの重心が沈んで全身がウニャッとしなるあの体質、超一流のアスリートにはだいたいあのウニャがあるんですが、ジョーダンがパンツ一丁でにニコニコ笑ってる写真を見てもそれはわからないですからね(^ ^;)

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「ロージズインメイ×マイネルラヴ」の組み合わせはこれまで中央に5頭が出走し、ドリームバレンチノ=マイネショコラーデ、マイネボヌール、サイモンガーランドと4頭が勝ち馬となっており、この4頭は全て収得賞金2000万円以上を稼いでいます

これは(ロージズやマイネルラヴには申し訳ないですが)両者の父や母父の実績と照らし合わせてみても、驚異的な成功と言わざるをえません(^ ^;)

以下、下記エントリから抜粋

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種牡馬ロージズインメイについてもう一度まとめると、Haloから数えて3代目でもうこの父系のスピードの遺産は底を尽きかけていて、しかも父も母も自身も強いクロスを持たない緩和配合ですから、早い時期に開花するようなスピードはあまり伝えず、2歳の短距離戦を天性のスピードで押し切って勝つような産駒はほとんどいません

そういう緩和配合ですから強いクロスを持つ緊張状態の牝馬との配合が成功しやすいし、また緊張状態の相手牝馬のキャラを立てるタイプでもあります

配合的な活力を増してスピードを出すには、(1)底を尽きかけているHaloのスピードをクロスで蘇生させる、(2)Raise a CupのRaise a Native×Nashua×Bull Dog×Blue Larkspurという構成がMr.Prospectorとソックリなのでこのニアリークロスを狙う、この二択しかなく、実際代表産駒ビッグ2は母父ミスプロ系です

コスモオオゾラは母マイネシャローナがNorthern Dancer4×4、Raise a Native4×4、Drone≒Halo4×4で、自身はHalo≒Drone4×5・5、Raise a Cup≒Mr.Prospector4×4、緩和しまくったロージズインメイと緊張しまくったマイネシャローナは最高のカップルですやん
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105185/

ドリームバレンチノの場合は母コスモヴァレンチ(小倉2歳S)がNasrullah6・6×4・5ですから、まあマイネシャローナほど緊張状態にはないですが、私は緊張と緩和の目安としては、いちおう血量4×4(5・5×5・5とか4×5・6・6とか)あたりから“緊張”とみなしてます

母がNasrullah4×4血量のクロスで、自身はRaise a Cup≒Mr.Prospector4×4、これもロージズインメイを緊張させた配合には違いなく、母や母父のスプリンター資質がONになったのも順当
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007104877/

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つまり「ロージズインメイ×マイネルラヴ」が成功しやすいのは、Raise a Cup≒Mr.Prospector4×4のニアリークロスが生じることがまず一つ

そしてもう一つの理由として、マイネルラヴの母父リィフォーがNorthern Dancer系なので、相手牝馬がNorthern Dancerクロスを持っていることが多い…というのもあげられるでしょう

Haloの遺産を食いつぶし、オッサン血統屋のアゴの下の肉みたいに緩和しまくったロージズインメイには、Northern DancerやNasrullahの強いクロスを持つ緊張状態の牝馬をもってきて、Raise a Cup≒Mr.ProspectorやHaloのクロスをつくることで配合的な活力を増す必要があったわけで、だからビッグレッド系列にマイネルラヴ牝馬が何頭もいたことは彼にとっては幸運でした

ちなみにマイネボヌールの母はLyphard4×4、サイモンガーランドの母はBuckpasser4×4と4×4血量のメインクロスを持つのに対し、ロージズ×マイネルラヴで唯一未勝利に終わったコスモビーラヴドの場合は、母コスモディアレストがNorthern Dancerのクロスを持たず、Nasrullahのクロスも6・6×5・6・6(4×5血量)ですから十分に緊張した配合とはいえず、これが敗因だったといえるかもしれません
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105144/

メイショウマシュウとドリームバレンチノの配合~ロージズを緊張させる女たち
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f024b734509115186671dd4b9bf40d33

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