栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

日曜の重賞回顧+雑感~一頭だけG1級

2013-09-22 17:11:55 | 血統予想

阪神11R 神戸新聞杯
◎5.プランスペスカ
○10.エピファネイア
◎の母はブライアンズタイム×ブラッシンググルーム×ヴェイグリーノーブルだから、マヤノトップガンと配合のアウトラインがよく似ている。そこにディープインパクトの全兄ブラックタイドが配されて、筆者の好きなバークレア≒オリオールのニアリークロスになり、ウインドインハーヘアとブライアンズタイムと女傑ダーリアが出る牝系のスタミナが活きた配合になった。一方でヘイロー≒サーアイヴァー≒レッドゴッド3・5×5の影響で、体質は柔らかく脚捌きに無駄がなく、レースぶりに鈍重さが感じられないのがいい。菊に出してやりたい上がり馬というだけでなく、ここでも勝負になる馬で、リファール4×5・5でもあるのでなるべく前で受けてもらいたい。

中山11R オールカマー
◎4.メイショウナルト
○9.ダノンバラード
▲5.ムスカテール
△13.オーシャンブルー
×15.ダイワファルコン
注2.サトノアポロ
中山芝は今週からCコースになったこともあって、時計も上がりも速くなっている。ならばダノンバラードよりもメイショウナルトだろう。サドラーズウェルズの血脈構成を増幅した配合で夏場に調子を上げそうな血統だが、去勢してから馬が変わったし、ユタカも完全に手のうちに入れてるし、軌道に乗ったハーツクライの中距離馬は追いかけつづけるべし。ムスカテールはずっと配合をほめてきたし目黒も日経賞も日経新春もアル共も◎にしてきたが、右回りは内にモタれるのと距離も2400m以上あったほうがベターだから、ここは3番手とした。

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エピファネイアは体つきはそんなに変わってはいませんでしたが、折り合いは今までで一番スムーズで、この馬が1000mの標識を通過したのが63秒ぐらいかな
上がり11.1-10.8-12.6、この11.1-10.8のところを唸りながら進出してくるときの脚は一頭だけG1級で、そこから直線抜け出すときの全身のしなりも相変わらず美しいの一語
ダービー2着よりもスムーズなレースだったわけですから、圧勝も当然、これで菊はまさに自分との戦いとなりました

マジェスティハーツは「一口馬主好配合馬ピックアップ」栗山さんのピック馬で、母父ボストンハーバーで母母父Storm Cat、ハーツクライの成功パターンにズンドバな配合
脚長でナスキロ柔いので外回りは合うし、今日の感じなら距離の心配も全く杞憂で、メイショウナルト同様「軌道に乗ったハーツクライ牡駒の距離延長は素直に買っとけ」というやつでした

サトノノブレスはディープ×トニービン×ナスキロですからズバッと斬れたい配合なのに体質はAlibhai的に硬いというややこしい馬で、1800mでも2400mでも内回りでも外回りでも行っても差してもスローでもハイでも乗り難しい馬で、けっきょくいつも3着なのはピンポイントのベスト条件がないからじゃないかと(重賞でも3着ですから能力は高いんですが…)
やっぱりAlways Run Luckyという謎のBold Ruler系が、血統表のなかで“キズ”になっていると私は思います

アクションスターは内回り向きなのでゴールが近づくにつれて重心が高くなり、タマモベストプレイは1800mベストなので最後伸びきれず、ナリタパイレーツは上がりがかかればサトノと接戦した若葉5着ぐらい走れる馬で、テイエムイナズマは距離不安をカバーするような追い込みでダービーのように着を拾い、このあたりも春と大きく変わった感じはしませんでした

オールカマーは今週の高速馬場ならば1キロもらってるしメイショウナルトダノンバラードじゃないかと思ってたんですが、ユタカはダノンを目標に完ぺきな立ち回り、測ったようにキッチリ差したのですが、その外から追い込んでくる馬がいるとは…(^ ^;)

それがヴェルデグリーンとは二重にビックリで、まあたしかに中山外2200m向きのナマクラ脚質ではあるんですが、しかしここでG2勝ちとは想像できませんでしたねえ…
この馬の配合については一度書いたことがあるので下記エントリを呼んでいただきたいですが、何というかトニービン系としては正統派の配合ではないので、東京でズドーンと野太く斬れる感じでもなくて、私のなかではオフサイドトラップみたいなナマクラ脚質なんですよね~
ジャングルポケット×スペシャルウィーク×サクラユタカオー、これだけならたぶん目黒記念タイプになったでしょうが、ウメノシルバーのところでPrince BioやFair Trialもクロスするので、もうちょっとオフサイドトラップ的にナマクラになっている…というのが私の考え
だから常総Sは自信の◎やったんですが、オープンまで上がったら適性以前に能力的にちょっとシンドイんじゃないかと思ってました(^ ^;)

最後に今日の雑感

トウシンムサシは思ったほどナスキロ柔さがない体質で、追ってストライドが伸びるとかフォームが沈むというところがないので、やっぱりノボジャック牝系かという感じ。ダ短でゴリ押しでいってみてほしい

ヴィンテージローズは走るロブロイ牝馬の教科書配合(母がMill ReefやRivermanを通じるナスキロクロス)で、2着馬がくると重心が沈んで更に斬れた。ロブロイ黄金世代は今んとこハイアーレートとクーファナインが出世頭ですが、これから真打クラスが出てきそう

グリサージュはシマントガワ教室でハマタくん指名のクロペリオン配合(・∀・)母父バブルガムフェローで配合どおりに前受けで勝ったのは好感

コメットシーカーがひと夏越してどれぐらい変わってくるか注目してたんですが、相変わらず緩さがあるので手応えはあっても最後の坂でアラアラ…。母系にパワーの血が希薄な細身のディープなので非力なのは仕方ないんですが、中京で2着にきたときも加速したのは坂を上がってからで、だから次走京都外なら頭で狙ってみる手はあるかなと

カンパラ的だったオフサイドトラップと、オフサイド的なヴェルデグリーン
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/8872c28e438d1545aa3cd921272fd1cf

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血統クリニック~神戸新聞杯

2013-09-22 16:32:22 | 血統予想

とりあえず回顧の前にアップしときます~

◆菊に出してやりたい上がり馬
プランスペスカの母はブライアンズタイム×Blushing Groom×Vaguely Nobleだからマヤノトップガンと配合のアウトラインがよく似ている。そこにブラックタイドが配されて筆者の好きなBurghclere≒Aureoleのニアリークロスになり、ウインドインハーヘアとブライアンズタイムと女傑Dahliaが出る牝系のスタミナが活きた配合になった。一方でHalo≒Sir Ivor≒Red God3・5×5の影響で、体質は柔らかく脚捌きに無駄がないので鈍重さが感じられないのがいい。菊に出してやりたい上がり馬というだけでなく、ここでも勝負になる馬だ。Lyphard4×5・5でもあるので、なるべく前で受けてもらいたい。

◆外回り2400mはベスト
エピファネイアはオークス馬シーザリオの息子。シンボリクリスエス×スペシャルウィークらしい長手の体型で、Kris S.≒Habitatのニアリークロス2×4からはナスキロ柔い体質を受け継ぎ、内回りでも俊敏に立ち回れるがベストは東京や外回りの中距離だと書いてきたし、だからダービーではロゴタイプに雪辱できると書いて◎にした。折り合いさえつけば外2400mは最適条件といえる。

◆キズナと同父同牝系
ラストインパクトは父がディープインパクトで牝系がPacific Princessだからキズナと似た配合パターン。こちらは母父が力馬のティンバーカントリーなのでイマイチ鋭さには欠けるが、その点で急坂コースは歓迎だし、使ってきた強みで食い下がりたい。

ウインアルザスはデルマーオークス(米G1・芝9F)のシシーダルザスの息子で、シンボリクリスエスにRiverman、Sir Gaylordとナスキロ血脈を重ねたから体質が柔らかい。函館のタフな馬場はかわいそうだったが、京都新聞杯やアザレア賞を見ての通り、外回りの良馬場なら力は出せる。

ヒルノドンカルロはマンハッタンカフェ産駒でAlleged≒Pasadoble4×5、Hoist the Flag5×5などRibot系の血を代々継続クロスし、また母父エルコンドルパサーは牡馬にはスタミナや持続力を主に伝えるから、距離延びて台頭してきたのもうなずける。マンハッタンスカイをよりスタミナ型にしたようなイメージだ。ただこういう菊花賞に出したいようなステイヤーは、ここでは善戦どまり…というケースが多い。

サトノノブレスはディープ産駒で母系にトニービンとRivermanだから柔らかく斬れる中距離配合だが、母母父Always Run LuckyのところにAlibhaiの強いクロスがありこの力馬っぽさもオンになっているので、斬れで差すのがパワーで押すのかちょっと中途半端なところがあって乗り難しい。それでもオープンで好走するのだから能力はあるのだが…。

ヤマイチパートナーの父サムライハートはサンデーサイレンスとエアグルーヴの息子で、母父はRoberto系リアルシャダイ、母母父はHerbager系シーホークだから、これまた立派なステイヤー血統。無駄肉のない体質や燃費のいい走りからもそれは見て取れる。本番なら要マークだがここは印が回るかどうか。

タマモベストプレイはタマモホットプレイやナイスプレイやトッププレイの全弟だが、兄弟の中では最も体型に伸びが合って中距離向きだし、外回りも合っているがベストは1800mあたりだろう。

マジェスティハーツはハーツクライ×Capoteだからカポーティスターやダイワズームと同じ配合で、母はBold RulerとPrincequilloのクロスだから外回りでナスキロ柔く斬れるタイプだが、母母父Storm Catの影響も強いので2400mは少し長いかもしれない。

バッドボーイはラジオNIKKEI杯2着や毎日杯3着など先行すればしぶといが、母父Miswakiの影響も強く距離は1800mぐらいがベストかも。

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日曜のボツ予想~Lyphardクロス+Fairy Kingのディープ黄金配合

2013-09-22 10:03:04 | 血統予想

阪神1Rトウシンムサシ(「POG好配合」推奨)は前走といっしょで、後ろから行っても追ってストライドが伸びないというか、同じフォームで走ってるなあ…やっぱりダ1200mでゴリ押しという馬かな?

隣に住んでるカップルがしょっちゅうケンカしてて怒鳴り声が聞こえてくるのでうるさいなあ~と思ってたら、ある日赤ちゃんの泣き声がしはじめて、何やケンカだけやなくてやることやっとったんかい…
それからは毎日のように夜泣きされて、まあ子供はしゃあないわと我慢してたらだんだん慣れてきて、この泣き方ならすぐ寝るパターンやな…とかもわかるようになってきたんですが(^ ^;)、こないだヤンママ仲間を呼んで夜中に窓全開でドンチャン騒ぎしはじめたので、それはさすがに5分でキレて一喝したら静まりかえってました(^ ^;)
赤ちゃんはしゃあないですけど、大人はちゃんと節度は守りましょう…ということで

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中山芝はB→C替わりに加えて芝を刈る日程がズレた影響もあるとのことで、土曜の競馬をみてもここ2週より高速馬場になっているのは明らか

外房は△プレミアムブルーの逃げだと木更津の再現で落ち着いたペース想定
エンドレスノットは東京ばかり使われてますが、Halo≒Sir Ivor≒Red God3・5×5・6、母はBold Rulerの薄いクロス、母母のRibotクロスの影響が感じられる立った肩で手繰る走り、どうみても中山向きのパワー&機動力型で、そういうマイラーは東京だと1400mのほうが好走しやすい→いわゆる東京1400m&中山1600m型ではないかと(全妹ウリウリも本質は機動力型とみています)
チャーチクワイアも前走◎にしたときに書いたように、コディーノ牝系で父ネオユニですから、東京でもスローなら好走しますが本来は中山向きの脚質
ダイワストリームはダイワメジャー×タイキシャトルでHaloのクロスですが、意外に長手の体型で意外に柔らかな体質で、前走は直線でちょっと不利というか窮屈なところがありましたが、それも小回りで小脚がきかないところがあるからで、距離も1800m>1600mやと思います
ストーミングスターの先行流れ込みも当然警戒ですが、父も母も自身もクロスがうるさい配合で早熟疑惑も否定できず、NZT3着は相手関係でいうと立派ですが、時計でいうとオープン級とは言えないレベル
ショウナンダイチは「ディープインパクト好配合リスト(2012版)」で◎評価(ベスト10)にした馬で、LyphardクロスにFairy King(Sadler's Wells)を合わせるというパターンはみんなオープン級に出世していて(トーセンラー=スピルバーグとパララサルー)、この馬はマイラー体型(おそらく仏2000ギニーの母父Victory Note由来)なのにトモが緩いのでなかなか勝ちきれずにいたんですが、善臣によるとそのあたりがパンとしてきたということで、たしかに追ってからの反応が良くなってゴーサインと同時にビュンと加速するようになっての2連勝
母父Victory NoteがSpecial≒Rule Formi3×3、母母父Lear FanはNashua≒Nantallah3×3のRoberto系最強の捲り血統、パンとすれば中山マイルがピッタリの機動力マイラーのはず

甲東は◎レインフォール
1800mでもガーッと行くところがあるし、ダイワメジャー×Nijinskyで母母がBelle of Troy≒Bimelech4×4ですから急坂ベターで、ここは押し出されるでしょうがそのまま押し切れそう
インクレセントは1400m寄りのマイラーで1200mは少し忙しいのですが、ここはスローのマイル戦、脚をためれば一番斬れるのはこれかと
アドマイヤドバイはいつも書くように、Halo的機動力とハイインロー的粘りで走る内回りベターの中距離馬

ムーンライトは一長一短で難しい…リンカーンらしい捲り屋で揉まれ弱い性格で、小回り2000mの少頭数が大好きな○オマワリサンからでもいいんですが、前売りをみると◎オールアズワンの人気がないのでここから遊んでみます
ネオユニ×Roberto×Danzigのパワーと粘りの中距離血統、内2000mは下鴨③福島民報④ラジオNIKKEI②がありベストパフォを出せる舞台なのは間違いないし、前走は謎のシンガリ負けですが謎の負けを気にしててもしょうがないので、和田が勝負所から動かしていく形なら圏内にこれる力はある…というところに一票
プリンセスジャックはこれから古馬とやるとなると、やっぱり1400mベストに落ち着いてくるんじゃないですか

コメント (22)
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