もう一つお知らせを~
明日6/13発売「サラブレ」7月号の特集「ディープインパクト産駒の傾向 2013夏・最新版」にて、「ここまでわかった!ディープインパクト産駒の配合3大成功パターン」なる記事を書いておりますので、よろしければご一読ください
「サラブレ」7月号「史上最高 四強激突 宝塚記念」
http://www.enterbrain.co.jp/sarabure/
1週遅れのスタートになってしまい申し訳ありませんでしたが、「血統屋」の有料コンテンツ「2013-14クラシックロード 望田潤の2歳勝ち馬評価」が本日スタート、先週分と先々週分から計4頭を取り上げて解説しています
以下、商品解説を転載します
その週に勝ち上がった2歳馬(14年1月からは3歳)のなかから望田潤が注目の配合馬を数頭ピックアップ。配合解説を加えて評価(A~Cの3ランク、馬場・距離適性)を下します。適性や将来性などがこれを読めば一目瞭然。ブログ形式で毎週更新します。馬名別、父別による索引が可能なのでクラシック戦線の資料として大活躍するでしょう。1,400円で14年5月末まで見放題。
2013-14望田潤の2歳勝ち馬評価
http://www.miesque.com/c00015.html
サンプルとしてエピファネイアのを
エピファネイア(牡 栗東・角居)
シンボリクリスエス×シーザリオ(スペシャルウィーク)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104155/
母シーザリオはオークスとアメリカンオークスの勝ち馬。Kris S.≒Habitat2×4、Hail to Reason4・7×5・6、Striking=Busher≒Blue Eyed Momo=Busanda6・8・8×7、Tom Fool6×7などをクロスする父母相似配合で、この配合パターンはヴィクトワールピサやブエナビスタのように競走能力の高い父母を持つ場合が成功しやすいのです。シーザリオの背中と脚を長くして体質をナスキロ柔くしたような馬で、脚が長くて可動域が大きいので、外回りの長い直線でスピードに乗ると豪快なストライドになりますね。これはダービー向きでしょう。
A:芝ダ1800~2200m
インフルエンザ騒動でバタバタしていて(幸い私は今日になっても発熱はなく感染は免れた模様)、先週の重賞回顧をやれてなかったので少しだけ
クラレントは1800mのスローだから先行できたというよりも、岩田がここは先行するんだという明確な意思をみせて出していって番手をとった、というところに意味があったかと
エリモピクシーは相似配合で遺伝力が強いので産駒は何をつけてもマイラーっぽいスピードをみせるのですが、やっぱり「サンデー×Lyphard×ハイインロー」ですから、しかもAureoleとFlower BowlとAlcideを通じるハイインローですから、前で受けてナンボの血統やということは前から書いてきたし、実際リディル=レッドアリオン≒クラレント3兄弟は合わせて[12.5.3.16]ですが、4角で3番手以内にいたときは[6.1.0.4]で、1400~1800mに限れば[6.1.0.2]
マーメイドはスローになったので内回り3~4角の機動力勝負になり、そこでズブさをみせたピクシープリンセスやマイネオーチャードをマルセリーナとアロマティコが捲りきったというレース
マルセリーナについてはナスキロ的斬れとハイインロー的粘りを兼備した1800m型だと書いてきましたが、もうオバチャンになってAlzao≒ラストタイクーン(+Habitat)の斬れよりもBurghclere≒Welsh Flame(+ForliとTudor Minstrel)の粘りのほうが強くなってきて、距離適性も少し長めにシフトしてきたようで、ビュンと斬れる感じこそないですが、粘っこくエッチラオッチラ捲ってオバチャンのしつこさで踏ん張った…という勝ち方でした
今のこの馬をみていると、たとえばマイルで1分32秒前後の高速戦なんかよりは、もう少し長いところでしぶとさが活きる流れのほうが持ち味が出せるように思います
名種牡馬ブライアンズタイムは3代母の父がEight Thirtyなので、この血を引く活躍馬の血統表にWar Relicが潜んでないか調べてみたところ、やはりという結果が導かれたので簡単にまとめておきます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a000082/
まず直仔でいうと、ナリタブライアンとファレノプシスはPacific Princess牝系を通じてDamascusが入るのでEight Thirty≒Speed Boat5×7になりますが、当時ブライアンズタイムとDamascusは有名なニックスで、ノーリーズンやエムアイブランなども母系にDamascusを持っていました
Sword Dancer(Damascusの父)
└△
└△┌Man o'War
└Speed Boat
└Friar's Carse
またタニノギムレットは母父にCaroを通じてRelicが入るし、シルクプリマドンナは母母父がIn Reality、マイネルマックスは母母がダンディルート×Buisson ArdentでRelic4×3、War Relic=War Kilt5・5×4、そしてダンツフレームやレインボーダリアはEight Thirtyそのもののクロス
母父ブライアンズタイムでみても、エスポワールシチーは父が持つHostageの牝祖Anchors AheadがWar Relicの全姉だし、ブルーコンコルドは母がブライアンズタイム×ヴェンチア(→Relic)、ビートブラックは3代母Kaweah MaidがGood Example≒War Relic4×5(つまり母はEight Thirty≒Good Example≒War Relic5×6・7)、ティコティコタックは母母がRelic5×3(つまり母はEight Thirty≒War Relic5×5・7)
そして父父ブライアンズタイムでみても、突出した代表格といえるウオッカは3代母の父がダンディルートで、その母DentrelicはWar Kilt=War Relicの全きょうだいクロス3×3なのです
このようにブライアンズタイムを父や祖父に持つ大物の多くが、Eight ThirtyにWar Relic≒Good Exampleを合わせていた、という事実は動かしようがありません
Eight Thirtyは1936年生、War Relicは1938年生ですから、今ではこのニアリークロスは6×8とか7×7というぐらいの濃さでしかなく、メインクロスといえるほどの影響力はないと考えるべきでしょうが、それでも「ディープ×Storm Cat×War Relic」や「フジキセキ×Deputy Minister」が黄金配合たりえるだけの何かは伝えていると考えられるのです
この“暗躍”と呼ぶにふさわしいしつこい影響力は、Eight ThirtyとWar Relicがニアリーである部分が、「Friar RockとMan o'Warを通じるRock SandとFairy Goldの強いクロス」になっているからでもあるでしょう
┌Fair Play
│└Fairy Gold
┌Man o'War
││┌Rock Sand
│└△
War Relic
│ ┌Rock Sand
│┌Friar Rock
└△└Fairy Gold
我々のバイブル「配合史」にも、「War RelicはRock Sand3×3、Fairy Gold3×3で影響力が強い」と書いてあります