栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

血統クリニック~宝塚記念

2013-06-23 16:51:36 | 血統予想

今日は前予想した◎が2,3,3,4,3着、しかも最も投資したレースが煮えきらない4着なので気分はあまり優れず、もうひと仕事してからストレス発散で飲みに出ることにしました(・∀・)ナニクウカナー

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「競馬総合チャンネル」では「血統クリニック」と題して、メインレースの出走予定馬の血統解説をしています(毎週木曜更新)
宝塚記念はこんな感じです

◆機動力と持続力を兼備
フェノーメノはJC2着インディジェナスの甥で、父がステイゴールドで母がデインヒルを通じるRibotのクロスだから、配合パターンはナカヤマフェスタ(母がデインヒル経由でNorthern DancerとHis Majestyのクロス)に似る。腰がパンとしてレースぶりに機動力が出てきて、今なら阪神内回りを好位から捲る勝ちパターンのレースができるだろう。JCや秋天のようにヨーイドンの瞬発力勝負になるとちょっと甘いが、シルポートが捨て身で逃げて緩みないペースの持続戦になるという想定ならば、ジェンティルドンナよりこちらを◎にする手はある。

◆爆発力ならナンバーワン
ジェンティルドンナはドバイシーマクラシックでは最後重心が高くなって伸びきれなかった。Montjeu産駒がパワーと粘りで逃げ切るようなタフな馬場での2400mでは、少しスタミナで譲ったというべきだろう。それでも2着を死守したのは立派だったし、国際G1レベルの名牝だということは十分に証明した。母ドナブリーニは英短距離G1チェヴァリーパークS勝ち馬で、その父BertoliniもジュライS(英G3・芝6F)などに勝ったDanzig系のスプリンター。このように父中距離馬、母(母父)スプリンター~マイラーという配合は先行捲り脚質の中距離馬になりやすく、ジェンティルも本質はパワーと加速力に卓越した捲り脚質だと筆者は思っている。阪神内2200mはかなりベストに近い条件で、スローの爆発力勝負ならば一気に突き放してしまうシーンすら考えられるが、シルポートのHペースで最後は底力と持続力の勝負とみると、母父Bertoliniの女馬より母父デインヒルの男馬をとるべきではないか、という見解でいきたい。

◆ストライドでまとめて差せるか
ゴールドシップはオルフェーヴルと同じステイゴールド×メジロマックイーンだが、こちらはPrincely Gift5×5の影響もあって脚長でしなやかにストライドを伸ばして走る。阪神や中山の内回りでも実績はあるが、鋭角なコーナーで一気に加速して抜いていくような捲りではなくて、コーナーで大外を回してストライドロスなく惰性をつけていって直線でトップスピードに乗って抜き去るという勝ち方で、ブエナビスタやテイエムオペラオーやディープスカイやルーラーシップなどがそうだったように、そういうストライドの伸びで走るタイプというのはまとめて差し切るところまではいかない…というのが内回り宝塚記念の歴史だ。先週の阪神Bコースは外伸び馬場になっていたのはプラス材料で、道悪が残ったほうが勝機は高まるだろう。

トーセンラーはスピルバーグの全兄で、トラヴァーズSのFlower Alleyの半弟。母プリンセスオリビアはNorthern Dancer、Goofed、ハイハット≒Aureole、Nashua≒Nantallahのクロスを持つ強力な相似配合で遺伝力が強い。母父がマイラーのLyciusだから2000m前後がベストで距離短縮はプラスだし、「サンデー×Lyphard×ハイインロー」の配合形だから3強より前で立ち回れれば一泡吹かせる可能性もないとはいえないが、京都でしか勝っていないという点と時期的予報的に道悪の可能性も残る点が割り引きで、現状の評価は4番手。

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日曜のレース回顧~並んでしまえば

2013-06-23 16:14:42 | 血統予想

阪神11R 宝塚記念
◎3.フェノーメノ
○11.ジェンティルドンナ
△10.ゴールドシップ
×6.トーセンラー
○は母ドナブリーニも母父ベルトリーニもダンジグ系のスプリンターだから内回りを捲る機動力も十分だが、シルポートが淀みないペースを刻めば最後は持続力や粘りの勝負になりそうで、ならば母父ダンジグ系でも母父ベルトリーニの女馬より母父デインヒルの男馬のほうを信用したい。◎はステイゴールド産駒としてはナカヤマフェスタと似た配合パターンで、パワーと粘りに長けた中距離馬で、急坂コースの少し上がりのかかる決着は望むところ。ゴールドシップは内回りの有馬や皐月を勝ってはいるが、外々を回して惰性をつけながら4角を回ってきて直線でストライドを伸ばして爆発するタイプで、こういうタイプはなかなか勝ちきれないのが内回り宝塚の歴史。トーセンラーが一角崩しを狙うには3強の前で立ち回るしかないだろうが、行ったら行ったで◎○が捲る際の格好の目標になりそうで、阪神内回りでそれを振り切るのは並大抵のことではない。

阪神7R 3歳上500万下
◎7.マトリックスコード
○3.ポセイドンバローズ
△2.マコトブリジャール
×8.グレートヴァリュー
注6.アサクサショパン
◎は阪神JF2着シークレットコードの息子で父がハーツクライ。「父中距離×母マイラー」の組み合わせでクロスがヘイロー3×5だから、内回りで機動力あるレースができるタイプだ。新馬勝ちと同じ舞台で、降級馬も不在のここは素質で連勝とみた。

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今日も配合診断系のお仕事をこなしながら自宅観戦

ゴールドシップは3角から追い始めてさすがに4角で一気に捲りきるところはなかったものの、気合いをつけながらでも並んでしまえばなんとかなる、あと200mからはスタミナとストライドの伸びが違うという感じで差が開くばかり

ストライドがピッチを制す珍しい宝塚になりましたが、この勝ち方はあの雨の宝塚を、上がり11.7-12.1-12.2の持続戦をストライドで制したテイエムオペラオーと重なるものがありましたね~

もちろん雨で時計がかかる外伸び馬場になったのはプラスだったけれど、けっきょくこの馬は、内回りでも外回りでも持続戦になれば、3角からノーブレーキで伸びつづけて、最後みんながバテるところで更に伸びるのだ…という圧勝でした

あと思ったのは、相変わらずスタートは遅いのですが、1角までの直線距離が長いポケットからのスタートだと、そこから押して押してあのポジションがとれるのだなあ…と

ダノンバラードはヴィクトワールピサやダノンシャンティなんかと似た脚捌きはいかにもHalo的で内回り向きなのはたしかですが、母がレディバラードのぶんというか母にLa Troienneが多いぶんというか、上記2頭と比較しても体質が硬くて力馬っぽいのです

だからAJCCやラジオNIKKEIのように、小回りプラス急坂で上がりがかかる決着が理想で、そういう条件が揃ったとはいえ2強に先着とはしぶとかった

終わってみれば“最も体重が重く体が硬いディープ”が最先着ということで、そういうパワー馬場になったのはトーセンラーはもちろん、持続力よりも瞬発力で勝負したかったジェンティルドンナにとっても厳しかったというべきでしょう

フェノーメノはパワー馬場はむしろプラスと考えられただけに、この4着は完敗というべきだしちょっと期待外れで、春天力走の反動も少しあったかもですね~

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日曜のボツ予想~レオアクティブがうなる季節です

2013-06-23 11:11:37 | 血統予想

詳しくは下記の栗山ブログを読んでいただきたいですが、アスコットGCに勝ったEstimateの血統表は溜息が出るほど美しく、これは殿下も女王陛下にしか売らないでしょうというぐらいの名血名配合

女王陛下の Estimate がアスコットゴールドCを制覇~栗山求の血統BLOG
http://kuriyama.miesque.com/?eid=793

たとえばサドラー×デインヒルで緊張のピークに達した種牡馬を緩和するには最高の繁殖といってよく、FrankelもCamelotも今すぐEstimate様のもとへ走りましょう(・∀・)

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パラダイスは△レッドスパーダか△ブラボースキーの逃げなら1400mのオープンでもスローでしょうが、上がり11.5-11.5になっても東京ならば◎レオアクティブと○ハナズゴールにはまとめて差せる爆発力があります
レオアクティブは爆発力はG1級だと言い続けてきたし京王杯も◎トライアンフマーチの相手本線にしたんですが、ちょっと馬群を捌くのに手間取って惜しい4着
昨年の朱鷺→オータムHが物凄いパフォーマンスだったわりにその後が物足りないですが、母のBold Reason≒Never Bendの影響を感じる前駆のつくりだけに夏馬なのかもしれず、だとするとここは更に上積みも見込めるだろうと
スロー想定で穴っぽいのが、大知の先行で尾張S再現を狙う☆ラインブラッド、そして直線400mだけのダッシュなら東京でもズドーンと追い込める▲ネオサクセス

尼崎はWild Riskナタ斬れが発現してきた△リベルタスは但馬を見てのとおり内回りだとコーナーで加速していかないので、母母父ジャッジアンジェルーチでBold Ruler的機動力もみせる○アドマイヤフライトとネオユニ×Roberto×Danzigで本来は内回りの捲りの▲オールアズワンが有力でしょうが、この枠なら☆メイショウサミットの直後から蛯名がインを狙ってきそうな◎マイネジャンヌが手ごろな人気
ロージズ×フサコン×トニービンのイメージ通りの機動力型粘着型でベストパフォはオーシャンブルーとクビ差の大原S、叩き3走目で追い切りの動きが良くなって、あれぐらい走れれば人気ほどの差はないでしょう

奥尻は◎スズカファイター
名繁殖スプリングマンボの仔でたしかにディープ産駒にしてはパワー型に出てますが、洋芝ならここでも素質通用とみます
追記:スズカファイターは出走取消です

潮騒は☆マスイデアが外を引いてしまったので○レッドエレンシアのイン差しや▲バートラムガーデンの滞在効果を狙う手もありますが、◎はメイショウヒデタダ
父がCaerleon≒Storm Cat3×2、母父がTom Fool4×4、自身はForeseer≒Mudville5×4(ナスキロラトロ+Tom Fool)で、しかし母母のところはTourbillonとハイインローとArjaman≒Aditi≒Alchimistのドイツ三銃士で固めて1/4異系になっている…という好配合
前走は枠ナリに外々を回らされたのが敗因で、500万下も1000万下も勝ったときは上がり12秒戦であまり高速馬場だと狙いにくいのですが、現級の洋芝1200mならいつでも◎が打てる馬で、最内を活かせばここは変わり身大でしょう

今日の新馬はベルプラージュ(一口好配合ピックアップ)、キネオダンサー(ディープ好配合○)、レッドウォーリア(ロブロイ好配合○)が集った東京5Rに注目したいですね~(・∀・)

コメント (18)
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